紙の本
エグみのある序盤から、変に良すぎる後味
2010/04/08 21:07
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投稿者:にい - この投稿者のレビュー一覧を見る
正直に言えば「デスノート」の影響を強く感じる作品でした
ストーリー的にはそうでもないんですが、設定やキャラクター性に強く引きずられている印象があります
ただ後半は男性主人公がかなり変化していて、日和ったというかむしろ正統派ラノベに近いスタンス
重たくエグい序盤の展開から、最後はキレイに纏めてあり、纏めてしまった
黒いのは黒いままなんですが、その辺は隠して灰汁を沈めて後味を良くした感じ
紙の本
弱さを支える心の柱
2010/03/07 19:12
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投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
久瀬冬弥は、自殺した同級生内田未歩の葬儀の席上で、赤髪碧眼の少女藤宮優々希に呼び止められる。未歩の親友だった優々希は、自殺の原因が冬弥にふられたことにあると思い込み、詰問するために呼び止めたのだった。
冬弥の話を聞き思い込みが誤解だと理解した優々希は、未歩の自殺の原因を探るという冬弥に協力を申し出る。冬弥には、他人を利用してでも追い詰めたい敵がいた。日本を経済的に支配する鷲王院の一族たち。彼らの一人が事件に関わっているという予感が冬弥にはあったのだ。
優々希は自覚のないまま囮となり、事件の首謀者の毒牙にかかろうとした瞬間、誰も予想しなかった事態が生じる。彼女には、祖母から受け継いた幻獣を扱う力があった。
犯人たちを殺してしまった自責の念に悩む優々希に対し、冬弥はその力によってしか裁けない悪が存在していることを説く。呪われた自分の力を恐れる優々希は、そんな自分を受け入れてくれる冬弥の言葉に慰められ、いったんは落ち着きを取り戻す。しかしそこに、新たな幻獣による事件が起こる。それは明らかに、彼女の幻獣を意識した模倣事件だった。
おそらくは私怨を晴らすため、他人を利用することを厭わずに目的を果たすために行動する冬弥と、自らの力に悩み恐れながらも、自分の存在を許容してくれる冬弥へ淡い好意を抱き行動を共にする優々希の、二人の視点を交互に挟みながら物語は進行する。一緒にいながらも互いが互いに秘密を抱えていて、しかし目的のために離れられない。
超能力による不可能犯罪を利用した私刑にして復讐劇であり、人間の弱さと強さを描いた作品。多くの謎が残されたままなので、続編があればそこで明かされるのだろう。
紙の本
異能と事件
2018/10/31 19:53
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投稿者:沢田 - この投稿者のレビュー一覧を見る
現代社会では犯罪立証できない異能に目覚めた少女と、その力を利用して復讐を企む少年の物語。
異能の力に焦点を当てずに、その力で何をするかということがメインかな。
もう後戻りできない2人がどんな結末を迎えるのか続きが楽しみ。
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2010/03/04
⇒中古待ち
⇒K-Books 262円
中古安すぎたので内容が。。。
読んでみたが、内容はいたって普通。
次回がでるのかな?出ないのかな?っていうギリギリのボリュームで
今回だけでも満足できるし、次回以降へのネタ振りもされてるので
続くようなら読むかも?
最後の方は、”ページこれだけしかないけど書ききれるの!?”って
展開と、それを書ききる腕はさすがだなと。
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三雲岳斗氏の作品の中でも、もっともダークで残酷な話であると思う。
正直、ここまで救いのない感じの作品も珍しいんじゃないかと思うほど。
それだけに三雲作品としては新鮮さもあったので、かなりいい出来なんじゃないかと。
一体続きどうなるんだろ…ある意味ここからの展開がすごく楽しみ。
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最近の講談社ノベルスはイラストにも力入れてるんでしょうか?
だんだんラノベ化してきてて個人的には...イヤではないですw。
そんな今作はラノベでも活躍中の三雲さんの新作。
読み進めるうちになんか既視感が...。これってなんの
DEATHNOTEですか?? ってくらいに近いw。
切れもの過ぎるイケメン高校生に、超特殊な殺傷能力を
持つ者、美少女、切れ者のライバル(これまたイケメン)という
キャラ達は...うーん...やっぱりなんか知ってるよー。
でも今作の主人公の冬弥と月なら冬弥くんのが方が個人的には
萌える。いや、萌えちゃいかんのかw。好感が持てる。
個人的な復讐を社会正義にすり替えるなんざ、青臭い高校生
らしくていいじゃないか。月くんより賢いし、更に狡猾で陰湿だしね。
結末自体はやや、お粗末な感もしないではないけど、
途中、若干スポットをあてた謎の留年女子高生や、能力者(?)の
事を考えるとシリーズ化も期待できますね。
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最近、こういう系の話をよく読んでいる気がします。結局好きなんでしょうね、正義が原動力の主人公よりも復讐が原動力の主人公のほうが。
なんだか続編があるような終わり方でした。
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三雲版ギアス
2chにあった「能力を手に入れたのがカレン」は言い得て妙だと思った
カレンというよりシャーリーかな・・・
久世の過去と松葉杖の先輩が気になる
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“言葉だけで誰かを殺せる少女――
そんな人間が実在するなら、それは社会秩序を崩壊させかねない恐ろしい存在だ。
物理の因果を無視して他人を焼き殺す人間を、法律は裁くことができないからだ。
もしも優々希の“言葉”が、聞いた者を無制限に殺すことができるとしたら、彼女の能力は大量虐殺すら可能な兵器となる。
だが、仮にその“言葉”を、理想を達成するための道具として使いこなせたなら――
「…………」
ぞくり、とした興奮が背筋を駆け上ってくるのを冬弥は感じた。”
冬弥がいったいどこまでたくらんでいて、優々希はどれだけ彼の手のひらの上で踊らされているのか。
そして、最後の二人の行動は真実か嘘か。
続編出てもおかしくないけど、これは出ないほうがきれいな終わり方なのかな。
少し後味悪いような。
法で裁けない殺人犯は殺せばいい?
“「僕が、憎いかい?」
「いいえ」
天江の質問に、優々希は迷いのない口調で答えた。
そして彼女は、悲しげに笑ったようだった。
「わたしは、あなたに謝りたいことがあって……それを伝えるためにここに来ました」
「謝りたいこと?」
天江は訝しげに問い返す。
「ごめんなさい」
そんな天江の耳元に唇を寄せ、優々希は、そっと囁くように優しく告げる。
「わたしはあなたを殺します……わたしの“言葉”で――」
「そうか」
天江は、うっとりとしたように息を吐いた。
「それがきみの獣か……はは、綺麗だ……」
天江は愉快そうに肩を揺すって笑い出す。
美しく済んだその声が、闇の中をいつまでも反響し続けていた。”
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復讐譚だが、最初のプロローグと主人公が重ならないのでどうなるのかと思っていたら最終的には…
自分の中にある種の能力のみを持った幻獣を持ち闘うというのはスタンドと同じ形式みたいで、今後どんな幻獣が登場してくるのかがシリーズになったら楽しみだけど、まさかあの人があっさり死んで退場とは思わなかった。今後のライバルだと思っていたのになぁ…
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いやぁ面白かった。行動の根底にあるのが復讐ってのが良いね。復讐劇は好きです。ただ、相手は巨大で強大過ぎる民間企業だが……途方もない……。
法で裁けない犯罪者を法で裁けない力で裁く。もっと無双するのかと思ってたけど世の中そんなに甘くはないですね。上手くいかないながらも苦闘する感じは良いです。そして最後のカタルシスが堪らない。
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能力者の少女+復習を企む少年。
序盤の展開が重めでかなり雰囲気よいです。
同作者の『アスラクライン』のファンなので雰囲気が違って興味深く読みすすめました。
物語はキリの良い所で終わるんですが、序章という感じなんですよね。
伏線とかあったりで続きも読んでみたい気もするんですが、続きはでないんだろうなー。
ということで★2です
ーーーーーーーー以下ややネタバレーーーーーーーーーー
二人の関係性がデスノートのライトとミサミサに似てるように感じた。テーマとしてある形ではありますが。
ユユキが素直で簡単に手篭めにされていくんだけど、高校生だったらしょうがないよねっていう。
そこらへんの展開(転回)も見てみたかった。
アスラクラインが最初微妙だったんですが、途中から一気に面白くなったらどうしても期待しまうんですよね。