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みんなのレビュー9件

みんなの評価3.4

評価内訳

9 件中 1 件~ 9 件を表示

紙の本

狂四郎、西へ

2022/02/27 10:07

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:SlowBird - この投稿者のレビュー一覧を見る

眠狂四郎の身にもいろあって、もう長くはないと知りながら自らを狂四郎の妻と定めた美保代をいたわる狂四郎、また狂四郎を付け狙い円月殺法への対策を引っ提げてきた左馬右近とも決着がつく。水野忠成と水野忠邦の水面下の暗闘は続いているが、そんなことは知った風でなく、狂四郎はぶらりと東海道を西に向かう。この自由さ加減が、何かのほほんとしていて、ニヒルな剣士という設定を疑わせる。
その中でも、仇討ちに手を貸したり、江戸に米を運んできた大塩平八郎と懇意になったりと、いい人さも滲み出てくる。
新たな宿敵も登場して、まず尾張から近江あたりで関った某大藩の奥方で、これが狂四郎に袖にされたのを恨んでのことなのだから、恐ろしくも可愛らしいのである。もう一つは御庭番の柳生軍団で、これは組織的に来るので超難敵なのだが、役人であって、恨みを持たれているわけではないので、うまいことかわしていかないといけない。
道中で、江戸では知られた鼠小僧次郎吉も同道し、めっちゃ頼もしい働きぶり。大阪では大塩平八郎と再会し、軍用金の支援をすることになる。
そして備前あたりで知り合った倭寇の船に乗り込んでしまう。ちょっとカンニングをしてしまうと、第3巻では江戸に戻ってくるのだが、そもそもどういうつもりだったのか。狂四郎の虚無的な性格の現れではあるが、あまりにあっけらかんとしている気がする。
結局どのあたりが読者にウケて、どのあたりがウケなかったのかはよくわからないのだが、女にモテるというところが一番いいよね。それってジェームズ・ボンドじゃーんと思うけど、小説版第一作「カジノ・ロワイヤル」日本語訳が1963年、映画化第一作「007は殺しの番号」の日本公開も1963年なので、柴錬さんのオリジナルだろうか。
組織に縛られず、偉い人にもずけずけものを言うとか、それで突破できるだけの実力があるとか、当世サラリーマンにはほのぼのできる一服の清涼剤。欲望特命課長か只野仁みたいなところがありますね。
それと、各話で当時の流行歌みたいのが、けっこう引用されていて、これはさすが。中身が色っぽいのもいいけど、その場所にいるという臨場感を感じられるし、狂四郎が見ているのが武士の世界だけでなく、市井の町人の目線になっていることも伝わってくる。
つまりニヒルではあるけれど、反面奔放でもあって、ストイックな精神性を強調するような剣豪ものの対極の位置付けにあって、そこが新しいのだろうけど、そういう破格な新しさを生み出し、受け入れていく柔軟さが、高度経済成長の源泉にあったのかもしれないとも思ったりする。

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紙の本

虚無の経歴。

2002/07/31 14:29

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投稿者:凛珠 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 中里介山『大菩薩峠』の机竜之助は、少年時代から酷薄の狂気を内に秘めていた。まるで「現代の切れる若者」のようで、その残酷さには理由が乏しい。
 また机竜之助は音無しの構えを使うが、剣劇描写は非常に少なく物語の中枢ではないので、『大菩薩峠』を剣豪小説とは言いにくいだろう。大衆小説と呼ばれることを嫌って、自ら自作を大乗小説と名づけた介山も、「たかが時代小説」を書いているつもりではなかっただろう。だが、机竜之助のように理由無き狂気を描く場合は別として、細かい設定と言うのはやはりあった方が好い。それは現代的な小説作法であろう。柴田錬三郎は狂四郎が虚無に到る理由を明確に記し、それを味にしている。無残を繰り返す狂四郎も哀れな若者である。また、卑怯な剣術と言われても仕方が無いような(それも狙いであろう)円月殺法が生まれた経歴もしっかりと記している。

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2010/04/25 19:24

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2010/08/26 19:48

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2010/11/23 22:53

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2012/08/07 22:15

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2013/02/18 17:21

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2022/10/06 07:19

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2023/06/04 21:45

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