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それはある死刑囚の告発から始まった・・・、殺人犯の証言を基に「事件性なし」とされた3人の死の真相に迫る、白熱のドキュメンタリー。
炙り出される数々の驚くべき事実はまさに小説以上。世の中に未発覚の殺人が存在することを痛感させられる、文句なしの俊逸な犯罪ドキュメントである。
本書で特筆すべきは宮本氏のジャーナリストとして能力であろう。後藤の告白は衝撃的で信憑性も高いものの安易に信じるのではなく、現場に足繁く通い、入念な裏付け取材(特に後藤の逆鱗に触れかねない内妻への取材)を行い、"先生"への反論機会も試みる中立性を重視する姿勢、紛れもなく超一流の記者である。この姿勢は、「記事」と称して芸能人のブログを垂れ流す自称「記者」達に見習って欲しいものである。
見逃しがちであるが凶悪は"先生"だけではない。後藤も凶悪である。贖罪ではなく復讐として、舎弟の藤田の仇討ちといいつつも、それ以上に自己顕示のため。山田もそう。この本は数人の凶悪と、数多くの悪人がまかり通っている世の中を告発するドキュメントだ。
警察や検察では至らない凶悪を白日の下に晒す、それがジャーナリズムの役目といえよう。その本質を感じさせてくれる良著である。
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なかなか面白かった。
本の中では告発相手の「先生」は捜査開始になって終わるが
検索したら「先生」は逮捕されているみたいなので
後味が悪くyはない。
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自然的に見ないよう、見えないようにされている(している)人間の醜悪な一面をまざまざと見せつけられるかのような事件
人間の凶悪性については認識しておくべき。自身が被害者とならないためにも・・・
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2012/12/19読了
これが実際に起こったこととは、という感じ。
ミステリー小説を読んでいるような。
読んでて怖かったな。
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この事件に関しては明るみになったからいいけど、闇に葬られたままの事件も多いんだろうな。近所に空き地あるいは廃屋のまま何年も放置されていた土地にいきなり家が建ったりしたら、裏で何かあったんじゃ……と疑いたくなる。“先生”って家族には職業を隠してたみたいだけど、ヤクザ者が好きで常に身近に置いてたっていうのに、家族はなんとも思わんかったのかな。自分達が残酷な行為で得た金で安穏と暮らしていたって知った時、どんな気持ちだったんだろう。もっと父親の仕事について興味を持てば良かった、と後悔したのだろうか。薄々気付いてたんだろうか。家族に罪はないけど、父親のことをもっと知っとけよ、と思う。家族なら止められたかもしれないし。
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「凶悪」と何度も繰り返し題名にもおいて、なんとしても忘れてはいけないことに念を押しているような気がした。
それがノンフィクション、事実を描くということで、著者も読者もギリギリのところで彼らへの感情移入を留める意識が働いているんじゃないか。
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この事件は知らなかったので,興味深く読んだ。巨悪が捕まってよかった。
2013/04/06西武のリブロで購入;04/08から読み始め04/11で読了
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映画化されることもあって、気になっていた本。
ある死刑囚の告発によって、主犯格のAの犯罪が徐々に浮かびがっていく。カポーティの「冷血」とは違って、絶対的な悪があって、そこには救いとか悩みなんてどこにもない。その分、ノンフィクションとはいえ、どこか遠くの世界での出来事のような。
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死刑囚が獄中から事件を告発する、っていうノンフィクション。今年、山田孝之、ピエール瀧、リリーフランキー 出演で映画化。こないだの角田事件にしても、はたからみるとなんでそーなる前に明るみに出ないの?って思うんだけど、出したくない気持ちが強いから影が忍びよるのよね。
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凄かった。書き方も(対象との距離感含め)上手い。警察の動きにもう少し突っ込みがあってもよかったように思うが、それをすると主題がブレるか。現状を知りたくなる。
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一言怖い
事実を詳細に書いているだけあって、鳥肌たって本当に怖かったです。
これ映画化していいの?
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皆が大好きな新潮45の犯罪ルポシリーズの文庫最新刊
1冊に山盛りてんこ盛りのものよりも後味はさっぱり
トルーマン「冷血」と高村「冷血」の後に読むと文字数に欲求不満
武闘派「後藤」と頭脳派「先生」の対決もほどほど
具体的な描写も少ないから「愛犬家連続殺人 (角川文庫)」のほうが怖かったな
あっちは小説だったけど
今年の流行語大賞候補は「先生」と「じぇじぇ」に決定
先生、頑張ってください
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滅多に付けない★5つを、なぜこの本に付けたか。それは、この本の話がすべて現実にあった事件だから。脚色・演出一切なし、すべて事実。小説や映画では、絶対に真似のできないリアルな凄さと怖さがここにある。
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お金って怖い。。ここまで残酷、冷酷、凶悪になれるのかと。表に出ていないものもたくさんあるのだろうと怖くなる。
映画も観てみたい。キャスト、合っていると思う。
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ここまでしてお金が欲しいか?というのが読後の感想。強烈というか気分が重くなる。しかも、舞台は私の故郷。。