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読み物として憤懣やるかたない思いであっというまに読んだし本当におっかない事実ではあるんだが、当事者の証言をフィクショナルに再構築した部分が大半なため、真実をぼやかしてもいるなあという印象。
原告の父親が言い放ったとされる言葉は被告側の証言でしかないのだから、事実のように書くのはいかがだろうか?
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「事実」って難しい。そこには主観が入り、自分にいいように美化する面もある。このでてくる両親はモンスターペアレントだと思うが、教師に問題がなかったかというと?である。ただ問題は、ここまでの処分、大問題になるものなのか?ということ。
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これって現実にあった話なのですね。まるで貫井さんの小説のような、いやいやもっと、凄まじい話。私はこの本からの情報を信じて読んでいて、これも一方的な感想だという事も踏まえて、とにかく衝撃的です。常軌を逸している。川上教諭は、一番質が悪いのは生徒の両親だけれど、校長教頭、そして破壊力のあるマスコミ、ネット、すべてちょっとずつ悪い。こんな恐ろしい親子が今もどこかで普通に暮らしていて、先生やクラスメイト、隣人たちが関わっていて、結構苦労されてるんじゃないかと考えると、ものすごく怖い。
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本屋さんで立ち読み(こらっ)
メディアの怖さが分かる本。
新聞や週刊誌やテレビは結局「面白いもの」にしか興味がないのか…。
この作品では、「教師がいじめをする」ということが「発覚」してからの彼の(仮称川島)苦悩と、こどもはなぜそんなことを言ったのか? という話。タイトルのとおり、裁判が進むほどこどもの言っていることに信憑性がなくなる。同時にこどもの両親も大きな嘘をついていたことが判明していく…。
純粋にこの教師が裁判やテレビと戦い抜いたことがすごいと思った。
また、なぜ「いじめ教師」と記事にされたのか? と疑問に思うほど「裏」をとらず新聞や週刊誌に書き立てられたということも出てくる。(作者が記者に質問するシーンがある。)こうやって世間一般のわたしたちはミスリードされていくのか…。ちょっと怖いけど、メディアリテラシーの教材によさそうなお話でした。
難点を言えば、文章の視点が分かりにくかった…。
でもとても興味深い内容で、(渦に巻き込まれた川島という教師には残念なことだろうけど)面白かった。
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途中でやめられなくて、最後まで一気読み。
あぁぁぁ、なんだこれはー。
これが物語ではないなんて、まさしく、事実は小説よりも奇なり。
怖い。
ワイドショーや、週刊誌だけでなく、新聞・ニュースで報道されれば、そういうことがあったと思ってしまうだろう。
ちょっと調べたらわかりそうなことなのに、当のクラスの関係者始め、誰も指摘せず、そのまま拡大していく怖さ。
学校って場だけでなく、日常でも同じようなことが起こりうると思う。
うぅぅぅ、人間って怖い。
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マスコミって怖いな、冤罪って簡単に作れるんだな、ということが良くわかる。
読み進めるのが、もどかしく、斜め読みしないと追いつかなかった。
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それぞれの立場の人が少しずつ妥協し、その影響で歪が大きくなり、マスコミ(特に朝日新聞、西日本新聞、週間文春)の取材力の無さが事を大きくし、実際に起こったことから大きく乖離していく恐怖。
引用にも記載しましたが、マスコミは自分の持って行きたい方向に記事を書くんだな、と。こういう正義を前面に出してくる記者は信頼出来ないなと思ったり。事実の究明が大事だと思うんだけど。
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本当に恐ろしい話だがドキュメンタリー。だがら余計に怖いのか。事件の経過はよくわかるし、特にマスコミの騒ぎ方の異常さがよく伝わってくる。この本の主筋ではないと思うが、モンスターペアレンツ側の事情がもっと知りたくなる。異常な裁判ではあるが、かといってどうしようもないような・・・と感じてしまった。
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一面的な報道の被害をとりあげた本書だからこそ、読者はもう一面の偏向に留意する必要がある。
なんと憎らしい、異常な親なのだろう、という当然の感想を抱く前に、でっちあげの被害者である主人公教員の「血が混ざっている」という常識からは逸脱した家庭訪問時の発言や、追い詰められてのこととはいえ、二転三転した供述などに被害拡大の要因が少なからず隠されていること冷静に読み取る必要がある。そこから何かを汲み取らなければ、世の中にモンスターペアレンツなる新たな排除対象がひとつ増えるだけの結果になるかもしれない。
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自分が同じ職にありながら、この事件のことについては詳細を知らなかった。自らの不明を恥じたい。
これは、どこの学校現場でも起こり得ることである。
この事件の場合は、何より現場の管理職の初期対応がいかにもまずかった。現場の管理職は、何より自校の先生を守る立場にあるはずだ。でも、最近はそんな管理職より、保護者に迎合し、自らの保身に走る管理職ばかりのように思う。そんな管理職が、担任を追い詰めた。
筆者は、理不尽な保護者が増えたことで、先生たちが物を言えなくなっていると指摘しているが、実際自分が担任するクラスの保護者から電話が掛かってきた場合、開口一番「お世話になります」と応対するのが今や学校現場では普通になっている。
どこかがまちがっている。道を正していかなければならない。でなければ、日本の教育は破滅する。
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2014/06/22 18:36:56
殺人教師とマスコミと校長、教頭などにでっちあげられ、モンスターペアレンツと闘う教師のノンフィクション。
自分のしていないことで人生を捻じ曲げられることがあるんだという衝撃。
しばしばマスコミで目を引くような過激なキャッチを鵜呑みにせず、情報は確かめる。
教育現場の隠蔽体質、親への迎合、学校の聖域性、なかなか根が深そうな問題
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「引いてはいけない一線がある」日常の中でそれが強すぎると依怙地にみられるし、判断が難しい。それにしても報道関係者の無責任さは呆れるばかり。情報は武器になり得る。社会に貢献する職業だという矜恃を持ってほしい。2014.8.30
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朝日新聞の記事取り消しや、デング熱の報道がお祭状態になっている今、余計にこの事件の恐ろしさが身に沁みました。
フィクションのミステリーより、はるかにこわい。
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物事には表と裏がある。報道内容が必ずしも真実とは限らない。こんなヒドイ教師がいるのかという思いから、読後にはこんなヒドイ親がいるのかと。何が真実なのか分からなくなってくる。
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火のないところに煙は立たないというが、起こそうと思えば無実の人間を有罪にでっちあげることも出来てしまう。子どもは天使で、教師は悪魔?そんな思い込みが真実をねじ曲げてしまう怖さを、これでもかと思い知らされる1冊。ノンフィクションの傑作です。