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パロール・ジュレと紙屑の都 みんなのレビュー

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みんなのレビュー27件

みんなの評価3.7

評価内訳

27 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

名作です!!!

2019/12/10 21:28

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:きゃのこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

去年読み、今また読み返してみて、改めていい作品だと思いました。
作品から立ち現れる大人向けの絵本のような世界の、なんと愛おしいことでしょう。私の読んだのは文庫で、全く挿絵がないのですが(新書にあるかは知りません)、それによってキノフの街のイメージは無限に広がります。

また、登場人物たちはとても魅力的です。他の方のレビューだと、フィッシュにフォーカスした内容紹介が多いようですが、私は4人の解凍士に特に惹かれます。彼らは何だか草食っぽくて変な自己主張はしないタイプの人たちです。謎を読み解く自然な無心さと、個人としてのささやかな生活の片鱗が暖かく感じられます。

ストーリーは、結構あちこち飛び、関係ない話が入るため、確かに少し分かりにくいですが、理解できないほどではないです。別にストーリーの全体を追わなくても、それぞれの短編として各章を楽しめばいいのかと。そうすれば、細かいところはさておき、この世界全体の流れが分かってきます。

ひとつ問題があるとすれば、「紙屑の都」と「魔法の冒険」は同じ作品だということは明記した方がいいと思いました。続編かとぬか喜びしました。

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紙の本

ちょっと難しかったです。正直、今まで読んだ吉田作品のなかで最も手ごわい。で、思うんです。本当は、吉田はこういう話が書きたいんだろうな、でもいつもはサービスしていて、それはそれで決して嫌いじゃアないけど、でも時々、自分が出ちゃう、きっとそんなじゃないか、って。、

2010/10/29 21:08

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

私と長女のお気に入りがクラフト・エヴィング商會で、装幀も好きですが、商會が作るオブジェや、それに添えられた小文も好きです。で、クラフト・エヴィング商會の社員?の一人である吉田篤弘が小説を書いている、いやもしかすると本業はそっちかもしれない、と思い始めたのはそんなに昔のことではありません。で、目に付けば読むようになった吉田作品ですが、これが商會の作品に比べれば結構難しい。雰囲気は分かるんですが、あんまりはっきりしない。

で、『パロール・ジュレと紙屑の都』です。何も考えず、タイトルだけで考えるとファンタジーです。紙屑の都に紛れ込んだパロール・ジュレの冒険、とまあ勝手にイメージを作り上げる。ま、あとになって〈パロール・ジュレ〉っていうのが、フランス語で〈凍った言葉〉何だって知ってえらい目に遭うわけですが、それは神のみぞ知る、私としては「吉田の書いた児童書なんて珍しいな」なんて酔いしれていたわけです、まだ本を読んでもいないのに・・・

で、分かりやすいブックデザインの話から入ります。装幀で言えばカバーの紙質が好きです。もとから私はキラキラテカテカピカピカした紙というのが嫌いで、ザラザラゾワゾワシンシンていう、要するにマットな肌触りが好きなんです。そうなると、色は紙の上に乗っているというよりは染み込んでいるといった風情になって、細かいところをどこまでも見せるということは犠牲にしても雰囲気を感じさせる、そういうのが好きなんです。

で、今回の二人吉田のお仕事はまさに、それなわけで、無論、カバー後ろだけをみるとなんだか経済小説風ですが、カバー表は実にいいわけです。ヨーロッパの古都の風景らしいものを左端に、柔らかなグレーで配して、あとはきれいな地色のアイボリー、で紙の持つ縦線がうっすら見える、でタイトルの少し灰が混ざったピンク色と、黒の著者名がじつに美しいわけです。

扉にも使われているこの都市の屋根を描いたのは、誰なんでしょう。注から想像すれば二人吉田のどちらかだとは思うのですが。ここでふと疑問に思いました。本には装幀 吉田篤弘+吉田浩美、とあります。この二人はそのままクラフト・エヴィング商會の社員?のわけで、じゃあなぜ装幀 クラフト・エヴィング商會じゃあないんだろう? って。表記に差がある以上、出来上がったものにも違いがあるはずなんですが、小説ほと差が分からない・・・

ちなみに、本には装幀 吉田篤弘+吉田浩美と書いてありますが、出版社のHPにはデザイン:クラフト・エヴィング商会、とあります。どうでもいいけど、これってマズクネ? ついでに分かりやすいことを書いておけば、初出は「野生時代」2006年5、7、9、11月号、2007年1、3~8、10、11月号、2008年2~12月号で、単行本化に際し、大幅に加筆修正しています。出版社のHPには
                *
キノフという町では、言葉が凍りついてパロール・ジュレと呼ばれる結晶になるという…。その神秘を古書の紙魚となって追究する諜報員、謎を追う刑事、言葉の解凍士。言葉を巡る壮大なマジカルファンタジー。
                *
だそうです。で、無理矢理、話を説明すると、古書の紙魚となって追究する諜報員が11番目のフィッシュです。紙魚と化して本の中の時空を自在に移動する諜報員に与えられた名前がフィッシュで、この話に登場する一人が11番目のフィッシュ。キノフに潜入した六人目のフィッシュで、既に五人のうち四人は逃亡し、ただ一人の女性のフィッシュは自殺しています。ふむ、それにしても7番目のフィッシュの名前がココノツというのが、いかにも吉田らしい・・・。

で、謎を追う刑事というのが、痩身にして豪腕の、周囲の人々からは「辣腕」の一語にその功績がこめられて辣腕刑事とよばれる、妻子なし、学歴不詳のロイドです。パロール・ジュレと呼ばれる言葉が凍りついてできた結晶を解かすのが、文字通り解凍士ですが、カジバはその解凍士の一人です。で、カジバの身を案じる三人というのが一人暮らし、さびしいけれど賢い男ニシムクであり、頑固者のタテガミであり、生真面目なタトイです。うーむ、これでいいのか・・・

ついでに触れておけば、アマンダンという高級娼館が出てきます。そのナンバー・ワンというのがライコで、いつもサーモン皮のベストを着ながら、決して名前を教えようとしないココノツの叔母になります。アマンダンのレンは、秘密を握っていると思しき水晶の眼の女です。それ以外に、料理屋〈砂のテーブル〉の老主人ギーや宇宙を自在に駆けめぐる謎のサイボーグにして大学教授のキャプテン・プロフェッサー、52歳くらいのヘルパーの主任マリア、年老いた立ち売り花屋ストウ氏などが登場します。

とりとめがないので、内容紹介はここまでにしますが、カバーや目次、各章扉のタイトル下に描かれた小銭のような、ビスケットのようでもあるものはなにか、と思いながら本を読み終わって、あらためてカバーを見て思ったんです、あ、これって〈パロール・ジュレ〉じゃん、って。ま、そう気付いたところで、この小説ともファンタジーともいえそうなお話を再度読んでも、それが何であるか、っていうことを断言できないのは悔しいんですけど。

唯一、自分で間違いなく理解できた目次も書いておけば

奇なり、奇なり

閃光を浴びても影が出来ないとは、これいかに

そいつを言わないと、あんたの女房は未亡人の仲間になる

行きたいところなど特にはないが

やっぱりそうなのか

そういうものが、あるとしての話です

トラッシュ、トラッシュ、トラッシュ

本当に素晴らしい発明

雨よ、もっと降れ

エスプレッソをふたつ

それがなぜ凍るのか、どのようにして凍るのか

ココノツ、ココノツ

終わりのないものなんてありますか

それは違うな

ポケットにねじ込んであった偽札を

大丈夫よ。あなた、生きてる。

残酷な神の手によって

世界から見放されたくらい二人きり

いつかその言葉を口にしよう

どこか遠くにある見知らぬ本

あれは神様が気を抜いた一瞬だ。

となります。

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2010/05/08 15:04

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