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独りを感じているときに、そっと寄り添ってくれる先生。 お節介はけして焼かず、ほどよい距離で周りの人に思いやりを与えて、広めることができる。 短編で様々な生徒と関わるが毎回、前回の生徒がすこし関係してきたりして 物語の濃さを感じた。初シゲマツ作品。
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無力で不格好なヒーローの話。
私も村内先生と話してみたい。
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村内先生は、中学の非常勤講師。国語の先生なのに、言葉がつっかえてうまく話せない。でも先生には、授業よりももっと、大事な仕事があるんだ。いじめの加害者になってしまった生徒、父親の自殺に苦しむ生徒、気持ちを伝えられずに抱え込む生徒、家庭を知らずに育ったせいと--後悔、責任、そして希望。一人ぼっちの心にそっと寄り添い、本当に大切なことは何かを教えてくれる物語。
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学級文庫にありそうな話がつまった連作の短編集。
この作者に関してはことさら泣きのハードルが低いので、殆どの話で泣かされた。
ああ、泣かそうとしてるな、ってもう分かってるのに、素直に泣けてしまう自分がちょっとうれしい。
主人公であろうムラウチ先生は、国語教師なのに、はげしい吃音。
ものすごいどもりかただけど、私はそういう障害(と言っていいのかな)がある看護師さんを知っているのでリアリティは損なわれない。
ちなみに一部にしか分からないであろうMさんです(笑)
作中のムラウチ先生も、彼に負けず劣らずの吃りっぷり。少し話すにも顔真っ赤になっちゃうほど必死。
だからこそたいせつなことしか言わない。
教師にとってたいせつなことは、突き詰めれば、ひとりの生徒をひとりぼっちにさせないこと。
至ってシンプルなたいせつなことは、学校でひとりぼっちになってしまった生徒にちゃんと『間に合う』
重松清の学校ものにしては、ちょっと現実離れした面もあちこちあった。
でも私はやっぱり泣かされた。
えづらは禿げかけのおっさんだけど、こんな妖精みたいな存在が、ひとりぼっちのこどものそばに本当に居てくれたらいいっていう願いコミだったかもしれない。
余談だが私にも忘れられない先生がいる。
20年以上まえの「私はひとりだ」なんて特には感じなかった、あわよくば「あたりまえ」の顔をしていたこどもの自分を唯一みすかして、気にかけてくれたマトイ先生を重ねた。
マトイ先生は、私たちの世代ですらすでに時代錯誤に感じるような熱血教師だった。
そのくせ気分屋で、いま同じことをしたら明らかに体罰になるであろう振る舞いをフツーにしていた。
…どんなひどい問題児でもぶん殴り、泣かせていた(気分により)
なぜ問題にならなかったのか不思議なくらい異彩を放っていた。もうあんな先生は絶滅しただろう。惜しいけれど。
クラスがそのまま持ち上がった小5~6年時の担任だったので、卒業式はマトイ先生に見送られた。
最後の最後、先生は何かいいことを言ったんじゃないかと思うんだけど、全然覚えてない。
ただ強烈だったのは、先生が持ち込んだマイギターにあわせ、クラスの歌を歌わせられたこと。
クラスの歌があるのは私たち6-1だけだった。マトイ先生が趣味で作曲、私たちが強制的に歌詞を考えさせられたのだった。
クラス全員の言葉の断片がぴたりとつながり、曲にはまった時はもう、嫌々やってたはずなのに相当テンションが上がったし、いまだに歌える。
最後に歌った時、間違いなくみんな照れていた。小6なんてけっこう冷静なもんで、卒業式ですら、泣いてたのは感受性の強い一部の女子だけだった。
むずむずしながら歌ってたら、まず先生が泣き出した。え、うそ。周りからも徐々にすすりなきの声が。
ふと見たら、子供心に「こいつは死んでも構わない」と思っていた小賢しく底意地の悪いフカワ君が泣いてる。
フカワだけは泣かないだろうと誰しも思っていたから、私たちは面白いくらいもらい泣きをした。
教室の外にいた保護者も、あまりの泣き声にやはりもらい泣き。
問題にならなかった理由はこのへんにあるんだろう。
伝説の教師の話をしたかったんだけど、伝説のフカワになってしまったよね。
一篇読んでおなかいっぱいって人も多そうなこの本。
将来教員になろうとしている人が、暇つぶしでもいいから読んでくれたらなんだか安心する。
とはいえ、がっつり向き合うと理想と現実のギャップに負けてしまうんだろうなあ。
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ひとりぼっちの寂しさや孤独と、ひとりぼっちの強さを教えてくれる本。
重松清氏の叶わなかった夢、理想の先生像を描いている作品。
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吃音を持っている非常勤の村松先生。
ピンチヒッターで今、村松先生を必要とする生徒の前に現れる。
吃るから何を話しているかわからない。しかし、大切なことを一生懸命伝える。だからこそ生徒の心に響く。
すごく良い話で感動した。「先生はどうして吃音なのに教師になったの?」と聞く生徒に毅然と答える村松先生は凄い。
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こんな先生に出会いたかったなと思った。表面的なことじゃなくて本当に大切なことを教えてくれる先生。自分に子供ができたら「これいい本だから読んでみて」と勧めてみようと思いました☆
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すごく、すっ、と前向きになれる本。こんなふうにそっと、寄り添ってくれる。そばにいることの大切さ、誰かを受け入れることの素晴らしさに気づかせてくれる一冊。
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すごい良かった!ほっこりした(´ω`)誰かがそばにいるだけで、こんなにも安心感があるんだなあと実感した本でした。
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なんやろう。
ほんまに重松さんはすごいなぁ。
今皆さんのレビュー読んでいるだけでも、
思い出して泣ける。
あとがき読んでも泣けるとか、
はじめての経験です。
8つのお話が書かれていますが、
どれも号泣。
通勤時間に毎日1話ずつ読んでいて、
毎日同じ時間・同じ車両で号泣。
もう変なやつと思われているでしょう。
まー関係ないけど。
吃音の村内先生が、
いろんな学校に出向いて、
ほんとうに
【たいせつなこと】だけを
伝えてる。
それは一人ぼっちの子のために、
傷ついた心を抱えている子のために。
お話の全てとつながっていく最終話は、
重松さんの大好きな本『きみの友達』のラストを思い出させた。
どちらも大切な本になった。
村内先生の、
ばんざい、ばんざい…がいいなぁ。
心から人の幸せを喜べるって、
こういうことなんだろうなぁ。
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これまた短編。一人の先生が、すべての短編に出てきます。
先生は、吃音やけど、大切なことを、一生懸命、苦しそうに、伝える。複雑な生徒の心境が心にきます。
最後の、「かっこうの卵」っていうのが一番よかった。
いつ読み返しても泣きます。
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2011/08/01.
教育もの。どもりの酷い先生がいろいろな学校を巡ってなにかを抱えた生徒と向き合っていくお話。の短編集。
話は対象の生徒目線で進むから、どうしても先生が持ち上げられる。その繰り返しなので、ストーリーとか表現方法とか、徐々に飽きてきてしまった。
一話完結のシリーズものは一本調子になりがちだから飽きさせないように展開しなきゃいけないところが難しいんだろうなぁ。
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村内先生、あなたはなぜそんなにできた人なのですか?
今日、通勤の電車の中で読んでいて思わず涙が出てきた(「カッコウの卵」)。
重松清作品は初めて読んだが、こころにじーんとくるんですね。
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いやーこれは。。
重松さんすごいとしか。
短編集なのは買ってから知ったんですが←
もう泣ける泣ける。。
本当に素晴らしい作品です!!
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吃音で上手く喋れない村内先生が教える、本当に大切なこととは。
8つの話が収録されている短編集となっていて、読みやすかったです。村内先生の人と向き合う姿勢がとても勉強になります。