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イラストつきの短編小説。最近眠れない日が続いたり、眠り続けたりと自分が気になってるワード。小説も好きな感じだったけど、イラストの感じが本自体が好みかも。
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イラストのページを抜けば、せいぜい60ページ程度の短編。レタスとチーズのサンドイッチ、トルストイ、ホンダ・シティなど村上春樹らしい道具立て。ラストの、港でホンダ・シティに乗った主人公が左右から知らない男たちに揺さぶられる情景は、眠っている主人公を誰か(たとえば、夫や息子)が起こそうとしている暗示のような気がしてきた。
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短編集(『TVピープル』)に書かれていたものよりも、僕としては良くなっていると思いました。
「それはどんなことでもあり得るのだ」
怖くないですか?
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とにかく怖かった!
小説を読むときの面白さの指標として、私はドキドキ感を重視しているような気がする。
怖いっていうのはとても面白い、につながることが多いのだけど、この小説は「面白い」よりも「怖い」がやや上位になっていて、読み続けるのをためらったくらい。
何がそんなに怖いんだろう、と考えると、それがよくわからない。
ただ、わけのわからない悪意みたいなものが、突然自分の中に直接攻撃をしかけてくる、みたいな状況が怖いんではないかと思う。
理由や出自がはっきりしている悪意なら戦いようもあるけど、「わけがわからない」悪意。その圧倒的な力になすすべもない、次に何が起こるかまったく予想がつかない悪意。
しかし、いつもながら、チョコレートの描写がおいしそう。
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ものすごく眠れない、不眠の時期にこの本と出会いました。
不眠の女性のお話とのことで、運命だと思いました。
これで共感しながら読める!と思ったのもつかの間。
この本は、とてもよく眠れる本でした(苦笑)
この本のページを繰ると、あっという間に睡魔が訪れ、
毎回、深い眠りを満喫することができました。
そんな訳で、私にとってこの本は、本来の意味での「ねむり」の本でした。
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村上春樹氏の作品には抵抗があって、デビュー作以外読んだことがなかった。この本はカット・メンシックのイラストが魅力的だったので、トライしてみた。
裕福な専業主婦がある日突然眠れなくなり、変貌を遂げていく物語。
主人公が「覚醒した暗闇」に向かって変化していくさまが見事で、ありえない話でありながらも、奇妙なリアリティを持って迫ってくる。ラストも衝撃的で、やっぱり村上春樹ってすごい書き手なんだなと納得。
『ねむり』の原版である「眠り」も読んでみたい。
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眠れなくなった主婦のはなし。イラストが効果的。短編。村上春樹らしさがよくでてる、いつもよりぐいぐい引き込まれる感じ。セミのイラストがお気に入り。あとがきまで読んで、この人すきだなぁと実感。
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眠れない主婦の話。イラストが素敵。
眠らないことは人生を拡大させているのだ、という考え方も、覚醒された暗闇、という感覚も、何だかすごく分かる。
最後に車が揺さぶられる場面は、自分の脳が本当に揺れているように感じた。
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確か、一度読んだことがあったけど、忘れてしまっていた。
不眠とドストエフスキー。
飲酒とチョコレート。
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ドイツ語版のイラストレーション(カット・メンシック画)で装丁された異色作。紺色の表紙と硬質なイラストはカチッとした印象でシャープ。1990年に出版された「TVピープル」(文藝春秋)所収の『眠り』を改稿・改題したものだ。 著者のあとがきによると、たまたま手にしたドイツ語版の完成度が高く、そのイラストを生かした装丁でリライトしてみたいという気になったとのこと。20年ぶりに改稿とあって、その間の世界観の違いが気になるところ。さすがにイラストは日本のスタイルと一味違うドイツ風。まるで眠りの質が違ってくるかのようだ。もちろん、眠れない女性が主題なので、ここでは眠れない様子というべきかもしれないが。文春文庫の「TVピープル」や、新潮社の短篇選集「象の消滅」に収録されているオリジナルと読み較べてみるのもなかなか楽しい。
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主人公の「アンナ カレリーナ」ではないけれど、同じ本を2度読んでも、あたかも新しい本を読んだかのように新鮮に読めてしまう事がある。つまり、本の内容を忘れているだけなんだけど。この本もたぶんそれ。「眠り」は短編集かなにかで読んだことがあるはずです。「ねむり」はイラストが良くて(48ページのは特に気に入りました)、素敵です。全く新しい本のように読みました。ひょっとしたら本当に初めてだったりして。夜更けにちびちびと飲みながら読むには良い本だと思います。
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「眠り」は好きな短編だったので、リニューアル版はたいへん嬉しいです。
挿絵はそれほど好みではないですが、何枚か素敵なものもあり。
文章自体はよりシンプルに、より的確になったような印象。
11.07.14
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一回読んだだけではうまく読み取れなかった感じがします。
やっぱりあの世界観は好きです。
村上春樹を読んでるなー!と思いながら読み進め、ラストをどう捉えたらいいのか…。
自分で消化しきれていないです。
イラストが多い短編集なのでスラスラと読めました。
なので、図書館へ返却する前にもう一度読もうと思う。
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TVピープルに収録されていた短編、眠りがドイツ語版では挿絵付きで単行本化されていたらしい。それを日本で単行本化するのに併せて、改稿された作品。
イラストレーションが加わる事で、多面的に感じる。文章では淡々とした印象を受ける主人公が、「その裏で何を考えているのだろう?」と思わせたり。もともと奇妙な短編だったが、ホラー短編のようにも感じた。
少し単価が高いが、村上作品のまた違った手触りを感じられる楽しさがある。
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『TVピープル』が出たのって21年も前なのか。あのときの「ねむり」とどこがどう変わっているのか調べてみようと思ったけれど、単行本は実家においてあることに気づいた。そうか、結婚前だもんなー。眠ることから解き放たれた、もしくは眠ることから見放されたオンナ。身体は美しく変化し、感性は研ぎ澄まされていく。行き着く先はどこなのか…