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様々なテーマ毎の作品を集めた『不思議の扉』。今回のテーマは、ありえない恋。
時代を越えた恋、人ではないものとの恋、腕にする恋・・・
中でも、『不思議のひと触れ』『スノードーム』『長持の恋』がオススメ。
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半分は読んだ事があったが、『恋』として改めて読んでみると不思議とドキドキする。
サルスベリの話が好き
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梨木香歩「サルスベリ」
椎名誠「いそしぎ」
川上弘美「海馬」
スター・ジョン「不思議のひと触れ」
三崎亜記「スノードーム」
小林泰三「海を見る人」
万城目学「長持の恋」
川端康成「片腕」
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梨木香歩「サルスベリ」
椎名誠「いそしぎ」
川上弘美「海馬」
シオドア・スタージョン 訳=大森望「不思議のひと触れ」
三崎亜記「スノードーム」
小林泰三「海を見る人」
万城目学「長持の恋」
川端康成「片腕」
編、解説:大森望
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くせのある文章が多くて、読んだらなんとなく疲れた。短編のよくないところ。
3つ目の時空の話は、面白いけど切ない、そしてきれい。
川端康成の文章はさすが。
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流行のアンソロジーもの。8作家8作品で、どれも作家自身の心地よいクセがあり楽しいです。世にも奇妙な。。。の原作を集めたような感じとなっています。
一番好きだったのは、海を見る人かな。時空を超えると死んだはずの人間も片方では、永遠の命になるって思いも付かなかった。また時空=SFだけど、SFな雰囲気があまりしないので、ストレートに入って行けました。
そして川端康成が最後を締めくくるのですが。。。イメージとしてガラスの様な小説を書く人と思っていたが意外にホラーチック。でも文が綺麗でそれを覆す雰囲気がある。
最後に川端康成なお且つ、これをありえない恋として起用した大森望さんに、一番の軍配があがるのではないかと思う。
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8中3が既読(しかも持ってるし)なのに購入してしまいました。何度読んでも好きなのはやっぱり「海を見る人」と「長持ちの恋」 梨木香歩初読なんですが、サルスベリ面白かった。というか、タイトル通り、全てが不思議な読後感。こういうアンソロもいいですね。
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海を見る人が好きすぎた。情景が不思議。
片腕に戸惑いました。ねっとりじっとりとした文面・・川端康成さすがですね。
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電車に乗るときの暇つぶしか何かで買った本だと思うけれど、選んだ理由は好きな作家が多かったから。好きなだけあって読んだことのある話も多かったけど、ここで読み直して、またもとの作品の入った本を再読してみたくなった。特に梨木香歩さんの「家守綺譚」はそろそろ再読し頃なので読んでみます。
この中で一番好きだったのは川端康成作「片腕」。川端さんの独特のエロティシズムがステキ。川端さんも再読したいです。
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川端康成を初めてまともに読んだかも。
不思議でエロチックでありながら、とても美しい。
研ぎ澄まされた言葉、というものは、
こうも強く、美しく、可憐なのか。
“紅差し指”って美しい表現。
明治生まれのばーさんが薬指のことたまにそう言ってたなぁ。
万城目さんの『長持の恋』は
ホルモー六景で既に読んでいたけど、
何度読んでもいい。
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古今東西、不思議な味わいをもつ短編小説の中から、本読みのプロがすすめるベストはこれ。シリーズ第3弾のテーマは「ありえない恋」。庭のサルスベリが恋したり、愛する妻が鳥になったり、腕だけに愛情を寄せたり―。奇想天外なラブストーリー。
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「サルスベリ」梨木香歩 「いそしぎ」椎名誠 「海馬」川上弘美 「不思議のひと触れ」スタージョン 「スノードーム」三崎亜記 「海を見る人」小林泰三 「長持の恋」万城目学 「片腕」川端康成
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既読のものもいくつかあったが、こうして「ありえない恋」という括りで並べられているのを見ると、また格別な趣である。不思議度も増す。「ありえなさ」という点ではどの物語も甲乙つけがたいが、背筋に冷たいものが這い上る心地にさせられるのは「いそしぎ」と「片腕」だった。扉を開けてしまった心地の一冊である。
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海を見る人、長持の恋、海馬がよかった。
特に万城目学の文に惹かれたので鴨川ホルモーを読んでみようと思った。
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大森望さんが編纂するSFアンソロジー第3弾。
今回は「ありえない恋」として8つの短編を取り上げている。
このシリーズ、取り上げる作品のチョイスが絶妙で、今回も今を時めく万城目学ぶさんから、ノーベル賞作家の川端康成さんまで、8つの作品全てを読んでいる人はほとんどいないだろうと思えるくらいお得感の強いものになっています。
8つの短編はどれもこれも「ありえない」恋物語。
庭の百日紅に恋い焦がれる梨木香歩さんの「サルスベリ」
人でないものになってしまう妻との別れを描く椎名誠さんの「いそしぎ」
人でないものと人の暮らしを描く川上弘美さんの「海馬」
人魚との逢瀬に合間に出会った男女、スタージョンさんの「不思議の一触れ」
ショーウィンドウに暮らす女性に恋をする三崎亜紀さんの「スノードーム」
時の流れが違う山と浜で出会ってしまった男女の悲恋、小林泰三さんの「海を見る人」
長持に書かれた小姓からの手紙、鴨川ホルモーのスピンオフ、万城目学さんの「長持の恋」
女性の片腕を借りた男の一晩の物語、川端康成さんの「片腕」
一番びっくりするのは川端康成さんの「片腕」ですね。
「片腕を一晩お貸ししていいわ」
なんて言葉の導入部だけで、一気に物語世界に引き込まれてしまう。
決して好きな作品じゃないんだけど、異様なほどの凄さに完全に脱帽です。
「不思議の扉」の中で一番興味が薄かった一冊で、積ん読になっていたんですが、どの作品も興味深く、置いていたことを後悔。
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古今東西、不思議な味わいをもつ短編小説の中から、本読みのプロがすすめるベストはこれ。シリーズ第3弾のテーマは「ありえない恋」。庭のサルスベリが恋したり、愛する妻が鳥になったり、腕だけに愛情を寄せたり―。奇想天外なラブストーリー。
ありえない恋物語を描いた短編オムニバス。
多岐にわたる作品の数々は読みごたえも抜群だった。
・サルスベリ 梨木香歩
貧乏な駆け出し作家が古い友人の家へ住むようになり、
そこの庭に生えるサルスベリに惚れられる話。
木との恋なんて異種ではあるけれど友人との過去の絡みもあり、
中々叙情的な内容だった。
・いそしぎ 椎名誠
愛する妻がお召送りに選ばれて、それを見送る話。
最初お召送りとは全く分からなかった。
読めばわかるのですが、なんとも言えない感慨深い気持ちになった。
妻が選ぶいそしぎ。それに理由はあるのか分からないけれども、
愛する人との実質的な別れはいつの時もどんな理由でも辛いものです。
・海馬 川上弘美
海で暮らしていた生き物は、ある夜たくましい漁師に恋をして陸に上がり、そのまま地上にとどまる事となる。いつか海に帰りたい。焦がれる思いを抱いたまま時は過ぎ、何人も主人が変わり、やがて子供も生まれて・・・。
異類婚姻の話。海馬とはタツノオトシゴらしいが、この作品に出てくるのはタツノオトシゴではない様に思える。
慣れ親しんだ環境を離れ陸に上がったのも、初めのたくましい漁師に恋をしたから。海に戻りたいと焦がれるも、海からは突き放されていく。
娘が海に帰ると言い出したのは、きっと母から生まれ母を見て居たからだと思う。心の底では帰りたいと思うも、陸で慣れた環境からまた戻るのは勇気がいる。人にもこんな境地はあると思う。
・不思議のひと触れ スタージョン
不思議のひと触れを人生に一度でも体験したら、その人生は本物になる。男の人魚に出会った平凡な女性と女の人魚に出会った平凡な男性が夜の海で出会う。はじめは暗闇の中で人魚と話をしているとお互いに勘違いをしているがやがて意気投合をしてくる。
人生にはきっかけが必要だし、ちょっとしたスパイスが今後の人生を変えると思う。不思議のひと触れはそんなこの世界にありふれているけれど、ちょっとしたきっかけが人生を本物へと変えると指している様に思える。
・スノードーム 三崎亜記
クリスマスが近づく街。百貨店のショーウィンドウをふと覗くと、そこに気になる女性が。どうやら彼女は
、ショーウィンドウの中で暮らしているらしい。いつしか僕は、毎日立ち止まり、彼女を見つめるようになった。
クリスマスと言うイベントが近づく最中、ショーウィンドウで生活をする女性とそれを見つけて見つめる男性。凄くロマンチックで、素敵なお話だった。
最後の男性の一言がぐっときた。
・海を見る人 小林泰三
初めて出会ったそのとき、運命の恋に落ちた少年と少女。しかし二人は、時間と言う壁に隔てられていた。
物語の舞台はブラックホールの表面近くにある奇��な世界。場所によっては時間の流れる速さが、何十倍、何百倍も違う。
この物語の良さは、設定を上手く使っているところだと思う。
この設定だからこそこんなにも切ない恋物語になったのだと思う。
実質的に時の流れが平等では無いこの世界は、歳のとり方も違う。だけどお互いを愛すると言う気持ちは同じなんだなと思った。
・長持の恋 万城目学
鴨川ホルモーのスピンオフ作品。
織田信長が使っていたとされる長持を見つけた細川珠美。そこで奇妙な板切れを見つける話。
時空を超えて戦国時代の侍と板切れを使って文通をする。
こういうタイムスリップの様なお話は結構好きでした。
・片腕 川端康成
娘の片腕を一晩借りる話。
この時点でありえん。片腕を持ち帰り一晩過ごす。
川端が書く文章は美しく感じる。
情景を伝える文章でも美しく感じる。変な美意識では無い美しさ。
読んでみて、スノードーム、海を見る人、不思議のひと触れの三つがおすすめ。面白かった。
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恋。苦手分野だ。
恋の相手は木だったり、人魚だったり。薄い本だからか、あっという間に終わった。残念ながら、サッパリの本だった。他の扉シリーズに期待しよう。
作品は以下の通り。
面白くない「サルスベリ(梨木香歩)」、妻がいそしぎになる?「いそしぎ(椎名誠)」、女の正体は「海馬(川上弘美)」、期待したがイマイチの「不思議のひと触れ(スタージョン)」、ショーウインドウの女性はいったい何だったの?「スノードーム(三崎亜記)」、意味不明の「海を見る人(小林泰三)」、ロマンスあふれるけれど、起伏がなく平坦な「長持の恋(万城目学)」、文豪のお遊び「片腕(川端康成)」。