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自分が中学生の時に習った”歴史”と、中学生の息子が現在習っている”歴史”との違いがわかる良書だと思います。
歴史はけして「暗記モノ」ではないことがよくわかります。今じゃ「イイクニ作ろう鎌倉幕府」じゃないもんねぇ。
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「良い国作ろうキャバクラ幕府」とは松村邦洋の名言だが、鎌倉幕府の実権確立も何が本当にその実態なのかという評価も歴史学の進展とともに解釈が様々であり諸説が入り乱れているらしい。他の「歴史的事実」としてかつての教科書で学んだ事象も新たな文献が出るたびに再評価されているようで、どれも確固たる事実とするには弱いようだ。確かにこうした歴史は解釈のしようによっては右にも左にも行くので、その事情も判らんではないが、どこかでエイヤッと決めつけないと歴史を学べなくなるジレンマだ。とは言え、こうした新解釈・事実が出て来ると時代小説はまだまだ新たな視点で書けることになるのだろうな。
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その歴史知識は、もう古い。
あのお札の人は聖徳太子出ない。鎌倉幕府はイイクニに
は開かれない。切支丹にさせたのは踏絵ではなく絵踏。
昭和の教科書と平成の教科書を比較しながら、史学研究
の成果を楽しく学ぶ。
本書によると、旧説が新説に改められるのに必要な時間は
おおむね30年くらいであるという。
歴史好きからみれば、あまり目新しい内容は無いが、教科
書がどの様に変わっているのかがわかるのは面白い。
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歴史上の新発見などで歴史が改定されていることは各所それぞれではある程度知っていたが、教科書として通してみると「ここまで変わっていたか!」と改めて思い知らされた感があります。
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昔読んだ漫画日本の歴史の内容はどうなったかな。本書を読んで,あの漫画も昭和教科書と同じスタンスで書かれていたんだなと気付かされた。ただ,歴史研究の成果という側面だけでなく,時代とともに過去の評価が変わることはやむを得ないのではないかと思った。
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日本史上の学説が世間に一般に浸透するのには、だいたい30年くらいかかるそうである。ならば、30年を隔てた昭和と平成の歴史教科書を読み比べ、「歴史の常識」の移り変わりを感じてみよう、というのが本書の趣旨である。私は昭和の終わりに生まれた履修漏れ世代なので、本書で比較されている2つの教科書の中間的な教育を受けてきたことになるが、それでもそれなりに驚く事柄があった。
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鎌倉幕府の成立年とか、聖徳太子や源頼朝や足利尊氏の肖像画とか、ちらちらと耳にしてはいたけど、あらためて読むとへえーっとは思う。でもそんなにどきどきはしないな。
ちょっと本筋からそれるけど、気になったこと。
近代史は教科書で扱いにくいもので、人権教育の基礎となる。今あるものが、それがどのようなものであれ、なんで存在し、どのように認識されたのかを道理だてて説明することは、学問の基本だと思う。というかそれこそ学問の意味であって、中等教育だからと言って手を抜くところではない。
それは分かっているのだけど、四民平等という言葉がなくなったという説明のところで、
「同和問題に象徴されるような差別や偏見を「克服する意欲や実践力」は、われわれの日常生活に置いて人権感覚を育んでいくことから始めるべきなのであろう。」(P222)
「現代社会における社会的経済的不平等・格差の是正に向けて(中略)維新政府による「四民平等」製作が残してしまった差別の問題を直視することは大切なことであろう。」(P223)
まったくごもっともな正論なのだけど、”教師型「われわれの問題」提起〆”って、ありがちだけど、逃げと上から目線の両方を感じるんだよな。「え・・? それっていつから俺のせいになったの?」って。学生の時はそう思った。我々って誰だよ、一億総懺悔か? 責任追及をあいまいにして逃げんなよ、口を出したら手も出せよ、手が出せないんなら黙ってろよ、と。若い時はそう思った。
大人になったので、今はそんな無体な言いがかりはしないけど、こういうのが逆に、2ちゃんとかで差別発言をすることに、裸の王様の正体を暴くてきなことをさせてしまうのだろうと思う。たぶん自分が若い時にネットがあったら、やってた・・・
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いくつかの違いはすでに知っていたので、改めて大きな驚きはなかった。多くは単に言い方の違いだったし。
今、まさに歴史を学んでいる中学生の娘と話が食い違わないようにと読んでみましたが、これで質問されても大丈夫!かなぁ。
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文献の研究が進んだお陰で、昭和の教科書と今の教科書では教えている内容が変わっている。というのが興味深かった。
知識は常にアップデートしなくてはならないんだな、と改めて痛感。
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大学の各時代の専門家と、教科書を用いて中学生等に教える現場の教師の間で議論して、その時に大宗を占める解釈によって文言が改められるというのは、このような解説本を読むと改めて興味深く感じる。教科書自体がほんとに歴史だなぁ〜
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最近テレビのニュースや歴史番組を見ていて、自分が習った歴史用語とは別の言葉が使われていることが多いのに気付いた。例えば「大和朝廷」が「ヤマト王権」と言われていたりする。なぜだろうと疑問に思っていた。この本は、教科書の作成にも関わっている歴史学者が昭和47(1972)年と平成18(2006)年の中学校の歴史教科書を比較し、どこがどのように変わったのか、またそれはどういう理由によるのか、を解説している。歴史学の進歩とともに教科書の内容も変化してゆく、ということがたくさんの事例を挙げて判りやすく書かれていて、なるほど、だから自分の学生時代とは別の言葉が使われているのか、と疑問も氷解した。歴史に対する認識を改めさせてくれる面白い本。
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昭和47年と平成18年の30年を経た中学歴史教科書の記述を比較し、その間の歴史学の進展・深化を説明する。「士農工商」や「四民平等」といった記載がなくなるなど、自分の知識から変化している部分があることが分かったのは大きな収穫。
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歴史の描かれ方は時代と共に変化する。それは、研究成果然り、また時代のニーズによるもの又然り。
本書は、歴史の「昭和教科書」と「平成教科書」の内容の違いを踏まえて、近年までの研究成果を一般の人にも分かるように解説されている。
また、「教科書」は検定を受けているものであるため、例えばその時代のニーズや関心を踏まえた解説も所々見られた。
近年の歴史教科書を研究成果と合わせて学べる一冊。
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教科書に書かれていることは、絶対不変の真実ではない。そんな思いを新たにした歴史エッセイ。考古学、歴史学の研究成果により次々と覆される歴史常識、歴史は面白い。
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昭和と平成でこれほど歴史教科書の内容が変わっているとは驚きでした。
歴史の見方というのは、時間がそうとう経たなければ確立されないものだなと痛感しました。