紙の本
最近はけっこう耳にする社会企業家、どんなもんなんだろう??ってのがよくわかる
2012/02/08 16:58
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:びたい - この投稿者のレビュー一覧を見る
大学生のときにIT系のベンチャー企業を経営、その後、経営から退き病児保育を扱うNPOを立ち上げる。
社会を変える、世の中を良くする、といった理想を持ちなが、経営的にもうまくまわるNPOを目指す、その過程をまとめた本。
飄々とした語り口の中に情熱を感じられる良い本。おすすめ。
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著者は、ITベンチャー経営者だった学生時代に、自分が本当にしたいことは何だろうと考え、「日本の役に立ちたい」と結論に行き着く。そして、NPOを立ち上げ、病児保育サービスを始動する。本書は、その過程で経験した挫折、やりがいなどがまとめられている。
実は、単行本の時にも購入して読み、大いに感化されたのであるが、今回改めて文庫化されて改めて読んでみることにした。
あとがきでも著者は書かれているが、ここ数年で本当に社会起業家という言葉は広く一般に認識されるようになってきている。ITベンチャー社長時代に利益のみを考えた経営に悶々としていたこと、学生時代に世の中でもてはやされるブランドによって掛かっている人物が自分に見えたという話、創業期からつっぱしり、多くの支援者の力を借りつつ、国にアイデアをパクられながらも徐々に病児保育サービスが認知され、活動の輪が広がっている様子など全てが新鮮に感じました。
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以前、小室さん駒崎さん共著の"2人が最高のパートナーになる"を読んだが、再びたまたま駒崎さんの本を手にとったことに、何だか同じベクトルを感じてしまい購入〜話が具体的で勉強になった!
気になった言葉
*他の誰かの幸福に関わるために、私達は仕事をする
*保育・子育て支援業界はバックグラウンドかわ主婦か保育園勤務。多様性が足りない。
*"社会を変える"を社会にできる時代を、僕たちは迎えている
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社会起業家(の卵)が病児保育のNPOを立ち上げた奮闘記。
ボランティアではなくビジネス。慈善事業ではない。事業である。違いは、儲けの使い道だけ。
格好いい。こういう生き方働き方もあるのかとほっこりする。頑張れと熱くなる。自分も何かしなくちゃと沸き立つ。
著者駒崎さんが仕事のことで悩み苦しみ喜んでいる姿は、社畜のように働いている私やあなたとあまり変らないようにみえる。等身大のヒーローの青春物語としても読める。
平川克美日く「ビジネスの本質は交換」「会社の目的は利益の最大化」。
私人ではなく社会の利益を増大させるために、ビジネスの手法をボランティアの世界に持ち込むのはアリだと思う。全てがうまくいくとは思わない。行動経済学でも、報酬が発生した途端にパフォーマンスが金額に応じて下がるようになった、無報酬のときは無限大だったのに、といった実験結果が報告されている。でも、うまくいく状況や条件もあると思う。そういったところでは広がるといい。
失業保険って、こういうチャレンジの応援団セーフティーネットであって欲しい。
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行動することで周りを巻き込み、国に事業をパクられという栄誉をうけた社会起業家の話ですが、読んでいて行政や政治家、若しくは自分以外の誰かがやってくれて当たり前と不平不満をいいながらも受け身の姿勢でいることが恥ずかしくなる一冊です。
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一応サクセスストーリーの本だが、全く嫌みのない素晴らしい一冊。
社会企業という事業、もちろん簡単に行かずに様々な経験も読みごたえ抜群。特に、大企業との付き合い方、結局は企業にこちらの要求を呑ませることが出来るくらいの実績と強みを持たない限りは、力不足でことが進まないなど、リアルな内容も参考になる。
文庫の帯の村上龍のコメント「他の誰かの幸福に関わるために、私たちは仕事をする」。起業をしていなくても、一社会人としてこの言葉は忘れないでおこうと思った。
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書店でタイトルだけで購入したんですが、良かったです。
嫌味が無く、ちょっとしたユーモアを感じられる文体で綴られていくので読みやすかったです。
また、某ビジネス本で描かれていた「ストーリー」と似た展開があったのも興味深かったです。
(違う部分ももちろんありましたが)
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最近よく目にする社会起業に関して。社会問題を事業で解決しようとするスタイルは現代人、特に若者が共感しやすいのではないかと思った。多分著者はかなり理不尽な経験をしてきたのだろう、大変な苦労が伺える。そんな仕事でもある種の使命感を持って打ち込んでいる姿勢は、社会起業家でなくても見習うべきだ。
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自分も、こういう生き方を望んでいるんだなと思った。「社会貢献=公務員」というある種短絡的な発想ではなく。仕事の意味、「カセギ」と「ツトメ」。いま、多くの日本人が「ツトメ」を実現する場所を探しているんだと思う。この思いをもっと共有していきたいよなァ。
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あのときの彼女とデートで、駒崎さんのディスカッションを聴きにいったのが、駒崎さんの名前と「病児保育」という言葉を初めて知った日だった。あれから1年ちょっと経って、思い出したようにこの本を手に取った。もっと早く読んでおけばと反省してる。これからどう生きるべきか、たくさんのヒントが得られた一冊。
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社会起業家という生き方を選んだ著者に関するノンフィクション。ニーズはあるのにサービスがなかった病児保育サービスという分野を開拓し、フローレンスを立ち上げ、自分の動きによって世の中がどのように変わっていったかを著者の視点で追体験することができる。社会問題を解決するといっても、環境問題や貧困問題といった多くの人たちに認知されているものから、著者の場合のように当時は社会問題として認知されていなかったもの(社会の闇)に光をあて、解決に導く動きを行うなど、切り口によって生まれてくるものは様々である。少しでも社会起業家に対して興味がある人なら、外せない一冊だと思う。
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何のために今の仕事をするのかを見直したいと思いました。強い意思に人はついてくるし、何でもできるんだなと思える。問題にぶち当たった時、それはなぜ解決しうるのか?必要に迫られるからではなくて、やりたいからこそ解決策が見出せるんだと思いました。
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社会起業家のフロントランナーとして社会を変えるを仕事にした、元ITベンチャー社長、病児医療を手掛けるフローレンス代表理事の駒崎弘樹の話。95年を幼少期に体験した世代の見方に共感しつつ、ネクタイとスーツからTシャツとジャージへ、本業からの赤字補填、あるいは補助金で成立しうる病児医療に対して、やりながら考えたプランB、松永のおばちゃん方式、共済方式で病児保育問題の解決(非施設型)を図るに至るまでは、臨場感にグイグイと惹き付けられる。以下メモ。(1)特にスタートアップの時点においては、社会企業家の人柄や想いに惹かれて入ってくる怜は多いようだ。社会起業家を目指す人は、どんな人でも自分の力になり得る、という謙虚な姿勢をとるべきだ。(2)…説明会の会場では、僕は、この事業をなぜ立ち上げようと思ったのか、どういった人たちが貢献しようとしてうれているのか、目指すべき社会はなんなのか、を最初に説明した。‥「理念が信頼を生み出す」ということがあるのだと実感を持って知った。(3)言葉が認識を生んで、認識がアクションを生み、アクションが変化を生む。(4)溺れる赤ん坊のメタファー、問題を生み出す構造そのもの、あり方を変えていく(5)カセギとツトメ。江戸時代の仕事には「稼ぐ」、日々の収入を得るほかに、火消しや看病など共同体を維持する活動、「ツトメ」をやってこそ一人前とされた。
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いやぁぁ出会うタイミングで出会った本!
もうずっと前に買ってあって積読状態だった
先週の出張の時に電車の中で読める文庫を積読からパッと取ってあさまに乗った
正直買った時も、パッと手に取った時も期待してなかった(すみません、駒崎さん)
でも・・・読みだしたら止まらなくなって危うく大宮で降りなきゃいけないのに
乗り過ごすところだった
大宮から八王子までの「むさしの号」でもずぅぅぅっと読んで結局往復の電車で読み終えてしまった
「私は何がしたかったんだっけ?」
ってことを駒崎さんが体験してきたことにオーバーラップさせながら読んでるうちに
何を私は愚痴って立ち止まろうとしてたんだろうかって、愚痴ってた時間を悔やんだ
あさまの中でもむさしの号の中でも文庫本にバシバシと付箋をつけていく変な女子だっただろうなぁ(笑)
帰りのあさまの中、本もクライマックスに近付いてきて、読みながら泣くのを我慢してる私・・・
目が充血してて変だっただろうな(笑)
「働く」って企業だけじゃない・・・雇われるだけじゃない
今は幸か不幸か「働き方」は無数にある
駒崎さんのように自分が感じた問題をもとにNPOを立ち上げたり
ノマドワーカーって働き方だって今はできる
昔からある職人になることだってそうだよね
今の時代、いわゆる「キャリアアップ」って1つの企業の中で昇進したりすることだけじゃない
いろんな働き方があっていい、いろんな自分がいていい
自分の能力をたった1か所でしかお見せしてないなんて勿体ないじゃん!(笑)
たとえ、そこに「お金」が生まれないものだったとしてもね
(副業禁止だったら(ほとんどそうだろうけど)お金が発生しなければ副業でないわけだし)
文句ばっかり言ってるその会社を変えるのも、社会を変えるのも、もちろん自分を変えるのも、
今躊躇してるその一歩からなんだなってことに気づかせてくれたベストタイミング本でした!
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文章がよくできていて、途中何度もフィクションかと思った。
どんな形であれ、起業はこれからもっと盛んになって、それで社会は自己再生するんでしょうね。