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詩のこころを読む 改版 みんなのレビュー

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みんなのレビュー100件

みんなの評価4.5

評価内訳

100 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

自分の詩を載せない。という詩人のいさぎよさ。

2006/02/21 18:46

12人中、11人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:和田浦海岸 - この投稿者のレビュー一覧を見る

2006年2月19日に、詩人茨木のり子さんが自宅で亡くなっておられたという死亡記事が20日新聞に載りました。79歳でした。詩人が消えてしまわれた。言葉だけを残して。
そこで、あらためて皆さんに読んで欲しい茨木のり子の一冊はと思うと、詩集ではなくて私にはこの本が思い浮かびました。
この「詩のこころを読む」が岩波ジュニア新書に登場して(1979年)、翌年すぐに向井敏が魅力ある書評をします。
その書評の最後は
「現代詩案内として、また現代詞華集として得がたい一冊。
体裁こそジュニア向けだが、人生経験を積んだ大人にこそ
むしろふさわしい。」と締めくくられておりました。
以前、2002年の高校国語教科書掲載一覧を覗いていたら、茨木さんの名前が19箇所もひろえました。よく知られた詩ばかりでしたが、変わったところでは、学校図書「国語Ⅰ」が、詩「言いたくない言葉」をとりあげておりました。
じつは茨木さんのこの新書「詩のこころを読む」には、ご自身の詩を載せておられません。そのいさぎよさに気づいた童話屋の田中和雄さんは、「おんなことば」という茨木さんの詩の詞華集を編み(1994年)、それから「ポケット詩集」(1998年)に茨木さんの詩を3つ載せました。ちなみに3つの詩は「聴く力」「汲む」「自分の感受性くらい」です。田中さんの「おんなことば」のあとがきと「ポケット詩集」のまえがきの言葉は、どちらも「詩のこころを読む」の「はしがき」の言葉からバトンを受取った走者のようにつながって読むことができます。
詞華集といえば、「教科書でおぼえた名詩」文春ネスコ編(1997年)がありました。この本、解説・説明のたぐいが、ないのです。それはまるで詩の門前が、きれいに掃き清められてでもいるかのようです。表紙の写真には臨海学校の海で、丸坊主の子どもたちが、海の家の黒いタイヤチューブの大きな浮き輪に10人ほどでつかまってカメラに向って笑っています(田沼武能・写真)。本の最初に島崎藤村の言葉を、序にかえてでは、丸山薫の詩「学校遠望」を置いています。今年教科書一覧で茨木さんの「わたしが一番きれいだったとき」が中学で二冊(東京書籍2年・三省堂2年)。高校で四冊(三省堂国語Ⅰ・教育出版Ⅰ・筑摩書房Ⅱ・第一学習社Ⅱ)とりあげておりました。なぜだろうと思って、この文春ネスコの本をひらくと、与謝野晶子の「君死にたまふことなかれ」の次に「わたしが一番きれいだったとき」が並べられてありました。
さて、茨木さんの詩「言いたくない言葉」は、
ふつう詞華集ではお目にかかれません。ここに引用します。
「心の底に 強い圧力をかけて
蔵ってある言葉
声に出せば
文字に記せば
たちまちに色褪せるだろう
・・・・・・・
人に伝えようとすれば
あまりに平凡すぎて
けっして伝わってはゆかないだろう
その人の気圧のなかでしか
生きられぬ言葉もある
・・・」
この詩のなかの
「たちまちに色褪せるだろう」言葉を、現代詩として造型した詩人たち。
その詩たちを茨木さんはこの本で掬い上げておられます。
そう、自分の詩は一切取り上げないいさぎよさでもって、
その詩たちは、取上げられ、語られています。
もう四半世紀前(27年前)のこの本が、今どのように読まれるのか、古くて新しい本をあらためて、この機会に、ここに紹介してみようと思います。

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紙の本

多彩な良い詩を、良いシェフのアレンジでいただく気分。ジュニア選書とあなどるなかれ。

2005/07/24 15:05

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る

「自分の感受性ぐらい 自分でまもれ ばかものよ」という著者の詩の言葉に、これまで何度もいずまいを正されてきました。その著者の書いた、「私の心に残った詩」を紹介する本です。もう随分前に出版されていたのは知っていましたが、「ジュニア選書」の名前だけを見て「易しい紹介本?」と手にも取らずじまいでした。最近本屋でフェア開催中の平置きになっていたのを見かけ開いてみて、「ジュニア」の名前で判断してはいけなかった、と思い知った次第です。
「若いときにはよくわからず、つまらなかったり、へんにひっかかっていたりしたのが、年をへてから、もう一度よみたくなり・・・・」と「はじめに」にも書かれています。「今はわかるかもしれない」世代の人も、「ジュニア選書だから」と食わず嫌いをせずに読むと良い詩がたくさんあります。一つ一つの詩が良い、というだけでなく、茨木のり子さんの感受性で綴られたそれを繋ぐ文章も。いくつかに分類された各章のタイトルの一つ「生きるじたばた」などは、それだけで素敵です。若い人が読めば、「ちょっと難しい、こういう世界がある」で過ぎるものもあるでしょう、若くない人が読めば、「こういう若い感受性というものもあったのだ」ともう一度刺激を感ずる作品もあるでしょう。言葉のすごさ、温かさ、いろんな面を味わえる本です。
良い詩は、言葉も厳選され濃縮されているので、「詩集」を一気に読んでしまおうと思ったりすると、豪華な料理を食べ続けるようで、消化不良をおこしそうになったり、おいしいのに疲れてしまったりしないでしょうか。この本のような形だと、良いシェフがいろんな味のお皿を、材料や料理人の話などをしながらゆっくりと、飽きさせずに楽しませてくれますね。
しかし、ジュニア選書恐るべし、あなどるべからず。他のジュニア選書も要チェックかも、です。

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紙の本

書評詩 石屋の女

2009/02/15 08:37

5人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 石屋の女は 大きな荷物を抱えて やってきた
 四十九個の石を 路上に並べ
 さてさて 口上いたします

 「大事なコレクションのよってきたるところを、
  情熱こめてるる語ろう」(iii頁)

  大きな石
  小さな石
  形の整いし石
  ひしゃげた石
  赤い石
  白い石

 石屋の女は 幸福げに
 四十九個の石を みつめてる

 ― この石は?

 それは 黒田産
 さわってみると いいさ
 ぽっと温かい
 これは 金子産
 きいてみると いいさ
 大きな波のうねりを閉じ込めて
 響いてくるのは 太古の太鼓

 さむらいたちの城壁は
 こうした石たちを ひとつひとつ 積み上げて
 都会の摩天楼は
 こうした石たちを ひとつひとつ 練り上げて
 造ってきたはずなのに
 みんな そのことを忘れてる

 これは 河上産
 軽やかに成長する 石
 これは 石垣産
 涙の染み出す 石

 どれも これも
 「それぞれの浄化装置をかくしていて、
  かなしいくらいの快感を与えてくれた」(187頁)
 石たち

 石屋の女は それだけ言って 立ち去った

 椅子に 透きとおった石を 残して

 ◆この書評のこぼれ話はblog「ほん☆たす」で。

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紙の本

詩心

2002/09/22 18:37

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ひで - この投稿者のレビュー一覧を見る

初めて詩の本を読みました。
作者の作者なりの解説が、詩の読み方を知る上で大変参考になりました。
それぞれの詩には、それぞれの人の、それぞれの詠み方があるとおもいますが、
より深く、想像力を駆使してよまれている作者の読み方をしることにより、
自分なりの別の解釈ができるようになりました。
詩を読んでみたいとおもいつつなかなか何をよめばいいかわからない人には絶対おすすめです。

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紙の本

すてきな詩だけが詰まったお得な一冊

2001/02/21 15:51

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:つる - この投稿者のレビュー一覧を見る

 詩というのは同じ作者の書いたものであっても、ぴんときたりこなかったりする。だから詩集を一冊買っても、心に残るのは一つだけだったりする。ちょっとがっかりする。
 そんな私が出会ったこの本は、たくさんの詩人のすてきな詩だけを集めたお得な一冊だ。
 茨木のり子自身が、「自分の感受性くらい」というこれまた素晴らしい詩集を出している詩人だが、その人が一つ一つ詩を丁寧に解説してくれる。
 この本を読めば詩が好きになること間違いなし。

 

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電子書籍

静かな詩たち

2013/10/25 01:43

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:カレンダー - この投稿者のレビュー一覧を見る

詩の入門書に向いていると思います。
詩に解説がついていると、うるさく思う時もありますが、
この本は詩と同様に、解説も静かです。

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紙の本

心に響く

2017/01/23 18:47

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:さすらい人 - この投稿者のレビュー一覧を見る

魂と繋がった言葉たちというのは、ただの文字の羅列だけではないということを、あらためて感じさせられる本。そして、そのように言葉を紡いでいかないといけないと思いました。バスの停留所、バスの中、歩きながら、いつも持ち歩いて読みました。心が豊かになります。

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紙の本

茨木さんの語り口がやさしい

2002/07/25 00:07

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みら - この投稿者のレビュー一覧を見る

ジュニア用に書かれた本ですが、大人になってから読みました。詩というものは、読んだときの年齢やおかれている状況によって、受け取り方がかわってきます。こどものときに、この本を読んでもなにか感じるだろうし、おとなになった今読んでもまた新しく思うところがあります。ここで紹介されている詩は、どれもすごいです。解説されている茨木さんの語り口もやさしくていいです。

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紙の本

再読せずにいられない滋味豊かな本

2016/04/23 12:18

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:なないなな - この投稿者のレビュー一覧を見る

発刊してからかなり時が経ち、改版になってからもなお読み継がれているこの本の良さを知る人は多いと思います。私自身3度通読しました。時折拾い読みもします。
詩を読むことの面白さ、美しさ、かなしさ等、様々な感情を呼び起こす豊かな言葉の世界を、構えることなく足を踏み入れることのできる様は、すがすがしくてたまりません。著者の優しく暖かい心根が、選ばれた詩、それに付された説明から、伝わってきます。滋味豊かで手に取ることが嬉しくなる本です。

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紙の本

ジュニア新書

2019/01/15 01:59

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:きりん - この投稿者のレビュー一覧を見る

ジュニア向けの詩の本ですが、おとなが読んでも面白いです。詩ってこうやって味わうものなんですね、言葉が選び抜かれているんだ。

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2007/03/16 18:43

投稿元:ブクログ

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2007/05/30 20:11

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2007/12/14 02:13

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2008/02/13 10:34

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2008/08/16 21:59

投稿元:ブクログ

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