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紙の本
いい時期に読めました
2022/08/09 01:59
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投稿者:扇町みつる - この投稿者のレビュー一覧を見る
いい時期に読むことが出来ました。
#鎌倉殿の13人 で阿野全成最期が放送されたこの時期に読めて良かったです。
なるほど、阿野全成と若狭局のイメージは、これまでこのようなイメージだったのか。と思いました。
私はてっきり北条政子が主役の作品だと思っていたので、"脇役"だったのは意外でした。あと人物造形も。
「北条政子」の方でもこのキャラでいくのかな。それを楽しみに、「北条政子」も読んでみたいですね。
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鎌倉幕府草創期を色々な立場、視点で描く
2022/05/19 22:30
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投稿者:とりこま - この投稿者のレビュー一覧を見る
阿野全成、梶原景時、北条政子・保子、北条時政・義時を描く短編連作で、鎌倉幕府草創期を描いていく。
誰もが幕府中枢に居た者たちだが、全成の秘められた野望、景時が抱く矜持と諦観、北条姉妹の相克といったものが武士の世を作っていく1ピースであった、と感じた。そして、幕府を実質的に仕切ることになる北条義時の抜け目なさを感じさせる物語で幕を閉じる。構成も含めて味わい深い作品。
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炎環
2021/12/23 09:31
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投稿者:渡り鳥 - この投稿者のレビュー一覧を見る
源頼朝,北条政子に近しい人物を主人公にした連作短編集である。頼朝の弟の全成,梶原景時,北条政子の妹の保子,北条義時を主人公にした4編である。2つの短篇を紹介する。
一作目の『悪禅師』は、幼名を今若と言った僧の全成の話である。全成は、異母兄の頼朝が平氏打倒に向け旗揚げした事を聞いて、陣屋に駆け付ける。すると弟の出現に感激して頼朝は涙を流す。全成は、自分に泣いてくれる頼朝を見て、会いに来た事を心底、喜ぶと同時に兄と共に飛躍する明るい自分の未来に期待する。しかし、頼朝の側に仕えて、彼が想像以上に冷徹であると思い知らされるようになる。彼は生き延びる為に一つの結論を導き出した。気配を消す事である。全成は頼朝の弟である事を衒う事なく、出世意欲を外に出さないと言う処世術を貫く。自己主張の過ぎた義経や範頼は、頼朝の怒りにより非業の死を遂げる事になるが、全成は見事に延命する。そんな全成が、初めて色気を出すのが、北条政子の次男の乳母に自身の妻をアサインするよう頼朝に根回しをした事である。その結論は如何に?
二作目の『黒雪賦』は、梶原景時の話である。景時は、頼朝に義経に関する讒言をして、義経を死に追いやった元凶であるとの見方が一般的であり、判官びいきから、世の中の評判が極めて悪い。しかしながら、この短編小説は、景時視点で物語を展開している。頼朝の側近として、頼朝の冷徹さを熟知している景時は、義経に色々と親切にアドバイスするが、血気盛んな義経は聞く耳を持たない。結局、頼朝の狙いと違う方向に進む義経は、頼朝と相容れない関係になってしまう。盤石な政権基盤を持たない頼朝は、御家人たちの統治に悩む。実力派の御家人に遠慮して言いたい事が言えない頼朝の代理で景時が頼朝の真意を御家人たちに伝える。御家人たちは景時に反感を持ちながらも頼朝の威光を感じ、我慢するが、やがて景時への反感が芽生えていく事になる。そんな中、頼朝が急死し、頼家が将軍職を継ぐが、頼家の出来が極めて悪い。御家人たちの領地争いが起こり、頼家が裁定する事になったが、何も考えずに無造作に地図に線を引き、これで調整しろとの裁定。こんな些事に将軍が関わっていられないとの頼家の主張。領地紛争の当事者は堪らない。世間が頼家の無能を許さず、頼家の裁決権を取り上げ、13人の宿老による合議制となった。合議制の弊害は、宿老間の権力闘争である。主要宿老たちから景時は狙い撃ちにされ、結局は、謀反のかどで誅せられる。
著者は、当てるスポットは各作品で違うが、この連作短編集を通じて頼朝の冷徹さ、義時の深謀遠慮,北条政子の勝気を訴えている。
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鎌倉幕府成立
2021/10/14 15:36
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投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
鎌倉幕府創成のころの、源頼朝を取り巻く人々の群像劇風の物語である。源頼朝を忖度することにより支えようとする東国武士たち、そして北条時政を忖度することにより北条義時、かれらの生き様は、その後の武士の世界を、そして明治以降の軍での命令の基本を生み出したか。
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鎌倉武士の生き様
2015/08/20 22:09
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投稿者:やまだ - この投稿者のレビュー一覧を見る
私は、平安末期~室町中期の時代が日本史の中で一番好きなので鎌倉初期の物語であるこの作品を買いました。義経のせいで悪役になりがちな梶原景時が輝いていてとても楽しめました。