紙の本
それぞれ
2023/01/29 10:37
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投稿者:nap - この投稿者のレビュー一覧を見る
8人の作家さんによるアンソロジー。
これといって、印象に残った作品は無かったかな。
既出の作品を集めただけだからかもしれない。
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小川洋子の話がこの本の中で印象的でした。
主要な登場人物が巨人とその通訳って新しい!
読後感の良さナンバー1!
隔靴掻痒男。換骨堕胎。閑話休題。
何年ぶりか…国語辞書ひいてしまった。
そんな言葉が出てくるのは川上さんの話。
書き方が好き!って新しい発見。
それから、もし家を出たくなったら、
置手紙は「ごめんなさい、出て行きます」じゃなくて「さようなら」
と書きたいと思った。
何で最後まで謝らなやねんな。さようならの方が潔くていい。
女を敵に回すと怖いんですよ。
だからどうか50歳になってもないがしろにしないでください←
結局寂しいだけやから。
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売れてる8人の作家さんによる短編集。
並びが著者名順なのはどうかなーとはおもったけど。
高村薫さんはやはり苦手。
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8人の女性作家による8つの短編集。
それぞれの小説家の個性がぎゅっと凝縮されている贅沢さ。モチーフも筆致も全く異なるのだけれど、甘やかなのにじわりとせまる残酷さや、すぅーっと背筋が寒くなるような心もとなさが流れていて、まさにタイトル通り「甘い罠」がしかけられている。
江國香織さんめあてで買ったもので、もちろん江國さんの「蛾」もよかったけれど、小川洋子さんの「巨人の接待」や小池真理子さんの「捨てる」もとてもよかった。桐野夏生さんの「告白」はさすがの桐野節。読みごたえ充分の贅沢な1冊です。
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髙村薫の短編が「合田が加納にあてた手紙」の形式をとっているというのを知って一も二もなく買いに走った。
結果としてあんまり現代小説家の本を読まないので、すごくいいきっかけになった…と思う。
■江國香織…寂しいおばさんのファンタジー。人のことをおばさんと言えた年齢じゃないが、離婚されそうな女が現実を受け止められず、だんだん現実と妄想の区別が出来なくなっていく話、と私はとらえた。それともいい年した不思議ちゃんの話?
この短編から何を感じればいいのか分からなかった。あまりに何の感想も湧かないので、ちょっと長編も読んでみようかな、という気になった。
■小川洋子…地に足のついたファンタジー…かな。。。
最初は【巨人】と読んで「ものすごくでかい人」と思ったら【巨匠】的な意味だった。巨人の人柄と、彼に接することができた主人公の特別感を味わうことが出来て面白い。巨人可愛い。
そして作者が言いたいことはそこじゃないって分かってるけど巨人とダニエルの関係が気になった…。
この作者の長編が主人公視点の話でこの静かな雰囲気をまとっているとしたら、短編が私の限界だと感じた。私にはちょっとフラットすぎる。
■川上弘美…読んでてその文体に頭がおかしくなりそうだった。ほとんどアレルギーってくらいこの人の文体苦手、というか嫌いだ。一人称と三人称が入り混じってるのが私には耐えがたい。何度かマスターベーションという言葉が出てくるが、この文章自体がマスターベーションのようだ。
長編もこんな感じなのかな…こんど本屋で探してみようかな…。
■桐野夏生…ひょおおおおおおおおこわいいいいいいいいい!ごめんなさいいいいいい!
うますぎて怖い。久しぶりに絶望で目の前が真っ暗になる感覚を味わえた。悪いことはしちゃいけないな…。歴史的にももっともらしいし、こういう思いをした人はいただろうと想像させる。次はこの人の本を読みたい。
■小池真理子…まさに短編というか…小説というか…。女らしさ全開の短編。半分リアルで半分フィクション、でもこんな人生ってどこにでも転がってそうで、だからこそ文字にするのは簡単そうで難しいと思う。でもこの短編読みたいかって言われると読みたいとは思わない。現実味は現実だけでおなかいっぱいなんです。
■髙樹のぶ子…小奇麗にまとまった女のミステリ。唯一、名前さえ知らない作者だった。これだけじゃわからないから他にも読んでみようかな、とはあんまり思わなかった。あんまり小奇麗にまとまってたから、面白味がないんじゃないかと思って。実際のところどうなんだろう。でも今後も手に取らないと思う。
■髙村薫…この人の文体はいつもバブル前の日本を感じる。バブル時代は小学生だったもんでよく知らないけれど、バカみたいに日本が明るい時代になる前…昭和50年代くらい?まぁそれはいいとして、この人女性視点で本書けるのかと思った。微塵もそれは求めてないけれど。
内容自体は特に面白くはない。出版社から依頼があったイメージに沿って頑張って書いてみました、という感じ。女王らしさもない上にどん��り暗くてじっとりしてる。
しかし合田が加納にこんなに長い手紙を書いたのか、これどんだけ郵便代かかったんだろう、合田は刑事より小説家が向いてるよ…等、全然別視点で考えるとすごく面白い。ほんとすいません。
■林真理子…エロいおばさんの話。タイトルと内容が一致してて面白い。でもこの年のおばさんのあれやこれやを連想させられるのは女の私でもキツいです。母親の顔が見れなくなるのでやめてください…。
いや、女はいくつになっても女ってことですよね。でもごめんなさい。
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*引用*
好きだから、セックスしたい。好きだから、セックスしたくない。好きだけれど、セックスしたくない。好きでないから、セックスしたい。好きでないけれど、セックスしたい。好きでないから、セックスしたくない。好きでなくとも好きでも、どちらでもいいから、ただセックスをしてみたい。
頭が混乱しますね。でも、その七通りほどの感じが、明らかに若き日のわたしの中でぐるぐると入りまじって存在していた。そして、そのどれもがへんなふうにつながりあっていて、結局何がなんだか、さっぱりわからなかった。
男と愛しあったときには、必要十分なセックスが行われるべきだ、という、いわば肉体と精神のしあわせな融合感を、女が素直に打ち出すことができるのは、恋愛の経験値がある程度高い、そしてまた、体も心もみずみずしい、そういう時期に限るのではないかと、近ごろわたしは思ったりするのです。
―― 『天にまします吾らが父ヨ、世界人類ガ、幸福デ、ありますヨウニ』 川上弘美 p.78-79
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短編のせいなのかわからないが、どれも面白味がなかった。唯一良かったのは、高樹のぶ子さんの夕陽と珊瑚くらい。
いろんな作家さんの作品を手っ取り早く読めるのでこういったオムニバスな本を時々手にとるが、今回のは失敗した感じ。
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高村薫さんの「カワイイ、アナタ」が読みたくて。
合田シリーズと微妙につながっています。加納兄の返事が気になる。
他の短編では、「告白」が好きでした。
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甘い「罠」とはなんぞや?とモヤモヤ考えながら読了。・・・結論は出てません(笑)とりあえず、本好きにとっては「文章」は甘い罠だなと。いわんや小説ともなれば、ね。
読みながら思ったのは、より「甘い」を求めるのは大人かもしれません。罠に捕らわれるか否かのすれすれを見極め、スリルを味わう。純な恋ではできない芸当、大人の趣味嗜好。・・・そんな作品です。
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恋愛をテーマにしたアンソロジー。
小川洋子『巨人の接待』がよかった。
バルカン半島の小国の現地語のみを話す作家の通訳をすることになった主人公と『巨人』の交流を描いた一編。
小川洋子のエッセンスが濃厚に詰まっている。
あえてこれを恋愛というカテゴリに置いたのがすてき。
小池真理子『捨てる』
夫を捨ててひとり東京へ逃げようとする女と、引っ越し屋の青年の話。
全体的な雰囲気がよい。
高樹のぶ子『夕陽と珊瑚』
認知症の老婆と介護士による完全犯罪。
ミステリ仕立てで面白かったけどちょっと安っぽい感じ。
これだけ読んだらイマイチだけど全体の中でアクセントになっていた。
その他、江國香織は不思議すぎて付いていけず、
川上弘美はもっと理解不能。
桐野夏生、高村薫は作風通り、林真理子の性表現は安っぽい。
ハズレはないけど暇つぶし以上にはなりにくい、アンソロジーってそういうもの、まあ期待値通り。
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そうか~
甘い罠にもいろいろあるってことだね。
けど、期待してたほどではなく・・・
8つのうち、面白かったのは半分くらい。よくわからないな~ってのが2つくらい。
遠出をした時に本を持って行くのを忘れたので、新宿駅の本屋でささっと選んで買ったのですが、錚々たるメンバーなのにちょっと残念。
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たぶんですね、タイトルの付け方ミスですね。
甘いという言葉がつく時点で、もっと甘ったるい恋愛モノを期待してしまってましたもの。
オムニバスとしては、個々でカラーがあって、おもしろいものも中にはあるのだから、タイトルに作品たちが殺されていると思う。
残念。
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現代を代表する有名女性作家たちの短編集。
女って怖い…かも。女性にはおすすめ。でも男性は読まない方がいいかもしれません。知らない方がいいってこともありますよね…。
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女性作家8人によるアンソロジーです。
裏書きに「女性の業があぶり出される」とありますが、割とさらりとした感覚でした。
ひょっとしたら、女性に翻弄された男性が裏書を書かれたのでしょうか
高樹のぶ子さんの『夕日と珊瑚』が面白かったです。
ラストがすっきりします あくまでも女性目線で!
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巨人はいつも、足りない一人に向かってお話を語った。そうすれば喧嘩は起こらず、皆が安らかに眠りにつくことができた。
巨人の声が小さいのは、死者に向かって語りかけているからだ。使者はとても耳がいいから、小さな声で充分なのだ。
(P.51)小川洋子「巨人の接待」