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「辞書に間違いはない」というのは間違い。
「人間がすることだもの。間違いがあることだってあるさ(ないことにこしたことはないけど)」という”当たり前のこと”に気付かさせてくれる本です。
だからこそ、利用者を含めみんなで良いものにアップデートにしていかないとね。鬼の首をとったような物言いで揚げ足取りをするんじゃなくてさ。
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言葉の意味や漢字の意味を調べるだけなら電子辞書のほうが便利だし、わたし自身そうしている。だから紙の辞書を「引く」のではなく「読む」ことが最近大好きになった。これを読んでから、いろいろな辞書を比べてみた。そして自分にとって語釈がいちばん共感できる、お気に入りの辞書を見つけた。
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大学・大学院と国語国文学を専攻し、小型国語辞典の改訂版執筆にも一時参加した経験のある自分にとって、国語辞典を材料にして書かれた書物は欠かさず読むようにしている。
本書は、複数の国語辞典を使って、「どの辞書も同じような語彙解説が書かれている」という印象を払拭し、「辞書にはそれぞれ特色があり、語彙を調べるばかりでなく、読み物としても面白い」ことを、タイトルどおり裏読みや深読みを通して教えてくれる。例えば、じしょ・じてん・じびきの違いや、辞書の真ん中は何行の語彙か、温かい・暖かいの厳密な使い分けってある?などなど。
本書を読み、国語辞典も面白さを再認識すると共に、『言海』と『日本国語大辞典』が優れものであることを思い知った。
それにしても、辞書に関する著作権の問題は本書で詳しく知ることとなった。それだけでも自分的には有意義は一冊だった。
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☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB10377210
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サンキュータツオさんの『国語辞典の遊び方』という本を読んでから辞書について興味を持つようになり、この本もフォロワーの方のレビューで知り手に取りました。ありがとうございます。
なんとなく知っていた事柄、初めて事実を知った裏話的事柄も数多くありました。
辞書選びに関しては、あまりに「これ」と定められてしまうより、遊び心のある『国語辞典の遊び方』の方が面白く読めました。
こういった本が他にもあれば読みたいと思いました。
簡単に要点をまとめました。
第一章 辞書に目・鼻をつける
・外来語の数は中型辞書より小型辞書の方が多い。
・同音語の並べ方は辞書によってみな違う。序列を決めるルールは画数。
・辞書は電話帳の仲間に入る。
第二章 武器としての辞書
・『日本国語辞典』は日本版『オックスフォード英語辞典』である。
・事典は平凡社の造語。
・平素無用の項目(右とか花とかわかりきった語)を複数の辞書で引き比べていけば、自分の語感や思考回路に合った辞書を見つけ出すことができる。
第三章 辞書も商品である
・各出版社とも名の通った辞書名はたいてい商品登録している。(似ている名前の辞書が多い為)
・現代仮名遣いと歴史的仮名遣いは表音式から現代仮名遣いへと転進を促したのは利用者の声。
第四章 常用漢字表vS国語辞書
・「あたたかい」→「暖・温」
・「はかる」→「計・測・量・図・諮・謀」などは辞書によって厳密には統一されていない。おおよその正解はあるが、これ一つという正解はない。
・仕事で忠実な表記をしたい人は『三国』(『三省堂国語辞書』)表記辞典類を利用すること。
あとがきに代えて
・一般の人たちが一番迷うのは「ではどの辞書がいいのか」ということ。
現代語の取材に欠かせない辞書(著者の使用している物)
『三省堂国語辞典』
『岩波国語辞典』
『新明解国語辞典』
以上。まとめにくい箇所もありおおよそのまとめです。