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お金があるときには気づかない大切なことを、
お金がなくなってから気づく。
でも、お金がないから何をするにもすぐにはいかない。
この小説のマリのように無条件で人を愛することができたら、
その人生は輝くものになるのかもしれない。
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浅田次郎の小説。
浅田次郎は情があるから、お話はいいよね。
この本は破産して妻子にも去られた
中年男の安男が、母親の心臓の病気を治すため
千葉までの160キロ~100マイルを
会社で借りたバンに母を乗せ
走破する話。
会社を潰して、妻にも離婚され
ようやく拾ってもらった会社でも
成績が上がらない。
そんなダメな中年男だけど、
何か状況が自分に近くて
感情移入しながら読んじゃいました。
登場人物がみなあったかい。
安男を包み込む飲み屋の女の太ったマリ。
安男を雇ってくれてる人のいい社長。
現金を貸してくれた金貸し。
母の心臓を生かしてくれてた内科医。
反面、兄2人と姉1人は
母のことを省みない人間として描かれる。
もうダメだからそっとしておこうという。
自分たちの生活が忙しいから
病人を顧みられない。
でも、安男は落ちこぼれだから
母を100マイル生きて送れば
自分の人生も幸せになれると思い始める。
そして、別れた妻もやりなおそうと考え直す。
100マイル先にあったサン・マルコ病院の医師もいい。
骨太で人を救おうとやんちゃに頑張っている。
無事母の手術も終わり、
別れた妻ではなく、
やっぱり自分を支えてくれたマリへの愛情に気が付き
彼女のマンションを訪ねるんだけれど……。
最後にマリの愛情の深さに泣きます。
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母親の無償の愛に共感し、感動した。読んだのは随分前だが、もう一度読み返したい一冊。後半の展開は予想外だった。
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細かいことを書きたくない。とにかく興味のある人は読んでみて欲しい。
何もかも失ったどん底の男に女が言う。
「愛されることは幸せじゃないけど、愛することって、幸せだよ。」
若い人だって感動できるかもしれないけれど。でも。 この物語は、悩んだり腐ったり諦めたり挫けたりしている疲れた大人のためのファンタジーだ。
人生上手くいかなくて。社会は冷たくて。自分はこんなに頑張っているのに何で誰もわかってくれないんだ、なんて思ってしまう。 そんなときに読むと、きっと、なんだか思うにまかせぬ自分も社会も許せてしまえそうな、そんな気がする物語。
前を見て歩き出せそうな気持ちにさせてくれる。(2006-04-14)
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読みやすいし、感動的でもある。でもほかの浅田作品に比べると、底の浅さが感じられる。浅田作品を気軽に読みたいというとき向け。
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情がたっぷり詰まった作品。親になり、親はこうあるべきだと気がつかせてくれる。
母親として子供の人生が忙しくて親を忘れるくらいが幸せだと言える人は凄い。
母親とマリとの無償の愛に本当に何が必要かを気がつかせてくれる作品。
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主人公のかかえる生々しい貧しさ、親の老い、直視するのが苦しくもあり…人生ってやるせない(T_T)お金をとる、子どもをとる、親をとる、すべて間違いじゃないから…なんとも考えさせられるおはなしです。主人公もさることながら、マリの一途すぎな想い、なんとなく映画「プレシャス」を彷彿とさせる。
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主人公よりも、周りの人々が本当に素晴らしかった。
主人公に限らず、一人の人間の人生には、驚くほどたくさんの人生が絡み合っている。
最後にはどの人も一人で旅だって行くけれど、旅立つときに「ありがとう」が言える相手がひとりでも多いといいなと思った。
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以前、ススメてもらって読みました。
浅田次郎さんの私の初めての本です。
感動。
今までで2回読みました。
1回目のときは、涙こらえるのがキツイほど感動!
“母親”
いいっすよ!コレ。おススメです。
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浅田作品にどっぷりつかるきっかけとなった作品です。
ベタな内容なのかも知れませんが、
登場人物みんなが素敵で、
何度読んでも飽きません。
今年も、そろそろ読もうかなぁ。
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2作目の浅田次郎作品です。
浅田さん、やっぱりいい!!!!
すごい感動するし、
こころにあったかい感情が生まれる。
母親の愛。
家族の愛。
男女の愛。
人間の愛全てがつまってる作品です。
色んな愛のかたちを感じられる。
それぞれの人が、それぞれの愛が、探してるんですね。
天国までの百マイル、どう生きるかを。
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参った参った、久々に小説というか文庫読んだのかな、最初慣れずの読み辛さがあったけど、あっという間に慣れた。で、どんどん読んだ。で、途中からグググッときて、電車の中で涙を隠すの必死。この母ちゃんスゴいし、マリもスゴいな。そしてこの病院もスゴいな。
それよりも人生色々。本気でやらなければ。
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浅田次郎の天国までの百マイルを読みました。ストーリーはぐいぐい読ませるのですが、いまいち登場人物に感情移入できませんでした。描き込みが足りないというよりは設定に無理があると言う感じがします。浅田次郎の初期の作品集はちょっとハズレが多いような気がします。
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浅田次郎にやられました。バブル期に頂点を味わい、崩壊と共にどん底まで落ちる。そんな絵に描いたような転落生活を生きる安男。安男の母は女手一つで4兄弟を人並み以上に育て上げる。一流商社マン、銀行支配人妻、そして医者。末っ子の安男だけが自己破産しドロップアウト。母親の心臓の持病が悪化。東京では手術が難しく160kmつまり100マイル離れた、神の手を持つ医者のいる病院へと安男は走る。オンボロワゴンに母を乗せて。この100マイル行から涙が止まらない。内科担当医藤村、高利貸し片山、途中ドライブインで出会う見知らぬ人、そしてサン・マルコ病院の神、曽我。とにかく、人間として最高に温かい人がたくさん出てくる。母親の願いは一つ。生き延びること。そしてその理由も一つ。安男にもう一度幸せをつかませるため。母親の愛情は何の見返りも求めないもの。もう一人無償の愛をささげる女。デブでブスのホステス マリ。マリの愛情は母のそれに近く、ただひたすら愛する人の幸せを願う。切ない愛情。最後に安男が選んだ道は正しかったんだろう。けれどもう一つの道を選ぶことを願ってしまう自分がいることに驚いたりもして。読後、私もがんばるぞ と思う そんな一冊だった。
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自己破産した中年男が主人公。嫁子供には逃げられ、職場の一同や兄弟からも疎んじられる日々を送っていたが、重病に陥った母親を何とか助けるため、名医がいるという噂の病院まで搬送することに。生きて欲しいと願いながら、160キロ(100マイル)を走り抜ける。