紙の本
じしょうろく
2017/11/09 11:18
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投稿者:とめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
人はだれでもミッション(公務)を背負った公人であることを前提に、今を大切にし、満足のいく人生を送るための考え方。下手なビジネス書や宗教よりも”ストンと落ちる”部分が多いのでは。
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自省録を読んでみたいと思い自省録を手に取ったものの、読みにくそうであったのでこちらを選択。読了。
自省録のエッセンス集となっていて、かいつまんで自省録を知ることができる。
筆者の解説は「なるほど」と思えるものもあれば、残念な部分もあり、玉石混交だ。
基本的に訳文である太字部分だけ読めば十分だ。ただひっかかった部分や感銘を受けた部分などについては本文も読むとより視界が広がるかもしれない。
総じて読んでよかったとは思うものの、わかりやすい訳文の「自省録」があるならばそちらを購入して手元に置いておくのが吉かもしれない。
ただ、この本の訳文は著者がほかの訳者のものと比較検討しつつ訳したもののようであり、確かにわかりやすい現代日本語に近い訳文になっている。
一つ得た収穫としては、「自分を理想の自分と保とうと毎日意識し続けることを肯定していいんだ」と考えられたこと。
マルクスでさえ、自分に戒め続けたのだ。「いつまで戒めていても自分がなかなか変わらない…」なんて気を落としていないで、めげることなく自分を保つ続けようと考えを新たにした。
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これから先、ストア哲学をちょくちょく学んで、そして自分のものにしてみたくなった。無知でいたくないなと。知っていきたい。不幸になりたくないなと。解ってみたい。
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自省録の引用と文章。ストア哲学について
ストイック:快楽主義でないということ。苦しくても最後まで生きていく意味があるという人生哲学。快楽に人生の意味があるのではない。
哲学は生きる指針
ストア哲学は生きる指針になるという点では他の哲学と同じ特徴だけど、決定的な特色は厳密で包括的な論理的体系性。宗教を信じきれない人間にとっても矛盾しない、受け入れられるようになっている。人間は必ず死ぬ存在だ、ということを自覚しながら有限の人生をいかに良く生きるかを考えている。その心構えがストア派。
せっかく人生有限の時を与えられながらそれを他のことに転用、乱用、浪費していると、時は過ぎ去り君も過ぎ去り、機会は二度と自分のものにはならない。余計なことを一切考えず一瞬一瞬を生きる。
幸福になることを否定せず、むしろ勧めている。この場合の幸福とは自分がやるべき使命を果たして宇宙に帰っていく、そのこと生きること働くこと死ぬ事ぜんぶを丸ごと肯定できる自己納得感、自己肯定感のことをいう。このような幸福を得るためにはいつも信条を用意しておくこと。
自省録はこれによって生き、これによって死ぬ事ができたという生きられた哲学
自省録はストア哲学を頭に入れてから見ていかないと誤解・誤読する危険があるらしい。
ストア哲学
世界がどう見えるかは結局本人の主観による。心の有り様でいかなる不幸も不幸だととらえないことが出来る。
最高善、すなわち我々の努力の最高目標は、自然に従って生きること。自然の姿にしたがって世界を正しく見るという主観のあり方になると、自らが安らかに生きることができ、かつ正しく生きることができる。(しぜんってなに?)
人間に出来ることなら自分にも可能
行うことすべてについて、自己に対して美しくありたいということだけを君の心がけにし、望みにすることだ
働け、ただし惨めな者としてではなく、人に感心されることを求めてでは無く。ただひとつの事を志せ、国家社会的理性が要求するとおり行動すること、あるいは行動しないことを。
次のたったひとつの事に楽しみとやすらぎを見出そう。それはつねに神を思いながら、一つの公務、また次の公務とやり続けることだ。
人は田舎に引きこもることに憧れたりするけどそういうのはきわめて凡俗な考え方だ。というのは、君はいつでも好きな時に自分自身のうちに引きこもることができるからだ。実際どんな所だろうと、自分の魂の中よりも平和で静かな隠れ家を見出すことは出来ない。原則を持っている人間。安らぎは秩序感絶えずこの隠れ家を自分に備えてやり、元気を回復させよ。さらにそこにシンプルで的を得た信条を用意しておくといい。それをみると直ちにあらゆる悩みは消え、君が今まで取り組んでいたことになんの不満ももたずに戻って行けるようにして送り返す力を充分持っているだろう。
宇宙の中のすべてのもののつながりと相互関係についてしばしば考えよ。ある意味ですべてのものは互いに編み合わされていて、したがってすべてのものは互いに親和的なのだ。
宇宙の利益は宇宙の1���である私の利益でもある。