紙の本
車間距離をあける
2020/10/26 19:47
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投稿者:aki - この投稿者のレビュー一覧を見る
渋滞学を提唱している東大教授が仕事の渋滞解消術を提案。車間距離をあけることでクルマの渋滞が防げるように,仕事も仕事と仕事の間をあけておくことが重要とのこと。後半は,大学教官として駆け出しのころの苦労がちょくちょく顔を出しているが,そこは愛嬌。
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第三部後半からの、スケールの大きい話が非常に面白い、意外性ある本だった。どうしても隙間時間に片づけるべき、すぐ終わる雑務に気を取られてしまうのが、まだ解決には至っていないが、90分 x 4 を日々の仕事の基本時間割としてやってみると結構うまくいくことが判明。やってみるとまた色々気づいて面白い。ええとしこいて面白がってる場合ではないが、ゲーム感覚で仕事が進むのは面白いものだ。
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斜め読み。1日の中で各業務を2時間程度で区切って管理するのは理解。
その間に、緩衝帯としての時間を15ー30分差し挟むのは、仕事の渋滞を回避する上での重要要素。
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「渋滞学」で有名な西成活裕氏が残業や電話応対など仕事の渋滞について書いた本である。『渋滞学』新潮選書では自己駆動子の流れの安定という観点から数式もままでてきたが、この本ではほとんど数式はない。提唱している時間術は、ハウツー本のレベルではなく、大まかにいって、効率化より「流れの安定」という視点から「最適化」を書いている。全体は三章にわかれる。第一章は個人の仕事の最適化、地味だが時間割とか、予定をつくるというのは渋滞防止に重要だそうである。人間の集中力は二時間程度なので、90分から120分を一コマとして作業をすること、個々人の力のセーブが全体の最適化になるとか、仕事の「車間距離」をあけることで、イレギュラーに対応できるとか、いろいろなノウハウがある。第二章は部内の渋滞の話で、組織のレベルでの仕事の最適化である。ここでは東大のムダ取りプロジェクトが言及されている。基本的には対話と寛容、そして「大義」の共有ということが指摘されている。第三章は社内の渋滞がテーマだが、内容は西成氏がいかに社会とつながる研究を生み出したかという話が中心である。メッセージとしては資本主義など大きなレベルから会社の生存まで、部分最適が全体最適にならないこと、組織の延命ではなく社会問題に視点をうつし、分野を横断して智慧をあつめることが書かれている。キリのいい所で仕事を終えないなど他で読んだ話もあるが、トヨタ方式の分析や、IT化は情報をパソコンのなかに閉じ込めるので「見える化」できず、寧ろ大きな紙に書いたりする方が情報共有にやくだつなど貴重な指摘も多い。畑村洋太郎氏の『失敗学』とならんで、学生が共通科目で読んで、社会人の必須教養になればいいと思う。社会工学は基本的に中国思想の「各のその所を得る」を科学的にしたものだろうと思う。中国思想の考えとも通じる所があると思う。
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渋滞学の考え方が、様々な分野で応用可能なことを平易に書いた本。
自分の受胎、部内の受胎、社内の渋滞・・・。
要は「流れを安定」させるためにはアソビが大切ということ。
詰め込みすぎても結果としてどこかで詰まるか自分達がつぶれるかということ。
最近、いい仕事ができていないのは「アソビ」がたりんからやな。
アソボ。
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渋滞学にもともと関心があったが、この本で初めて読んだ。
仕事にも活用できることがわかりやすく書いてあった。
仕事と仕事の間にも余裕が必要。
詰め込みすぎると逆に効率が悪くなる。
効率化を進めすぎると後で逆効果になる。
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苦労しないと仕事じゃない、とばかりにぐちゃぐちゃに悩み、考えることを必要な体験であると説く。これが、『組織変革のビジョン』でリーダーの役目と述べられていたことと方向性が似ていると感じた。
なんとなく、仕事を頑張ろうという気になった。
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仕事に終われないためのノウハウ本。道路上の渋滞は、車間不足により前車の減速が後続車に伝播して生じる。筆者の持論を仕事にも展開、仕事も前後の仕事の間にゆとりをとらないと渋滞が起こる。仕事の小間割りとゆとりを持ったスケジューリングが仕事の渋滞解消法と説く。一部、仕事に対する姿勢やマネジメントの要諦もコメントされており、その部分のほうがむしろ刺さった。
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渋滞というと道路で数珠繋ぎになる車の渋滞を思い浮かべますが、それがシゴトとどう繋がるのかこの本を読むまでいまいちピンときませんでした。しかし、西成先生が研究をしてみて社会はほんとうに渋滞だらけと実感されているように、世の中の現象は渋滞だらけ、流れの詰まり、よく表現されるように上手く回っていかないことが問題となっていることが殆どなんだなあということに思いあたりました。
シゴトや勉強における作業効率のムダ。人やモノ、作業手順などの流れの詰まり=渋滞を色んな学問、主に物理や数学の分野をやってきたサイエンティストの視点で解消するという様々な提案は、複雑な計算問題がすっと解けてしまったというような分かり易いものでした。
個人の(シゴトの)渋滞から始まって部内の渋滞、社内の渋滞を解消する策と範囲を拡げていきますが、「交代で利益を得ることが集団全体の利益を最大にしてくれる」譲りあう社会こそが集団全体の利益のが最大になる。車の運転では自分のことばかり考えて、車間距離を詰めてしまうことが渋滞を招くことが実証されているというように、道徳的な観念と科学がマッチしていることが面白いと思いました。組織の理想は「0.9+0.9+0.9=5」0.1の力は他人のための配慮に使うことで成果があがる。というように示唆に富んだ内容が沢山あります。
長年不遇の研究生活を続けてきて、個人が社会につながるためには「社会の難問を解決すること」だということに気づいたというエピソードからも魅力ある中身になっています。
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本書を読んでの気付き。仕事における慣性ということ。動いているものは動き続ける。いったん止まると、動かすのが大変。チームで働くときはそれぞれが90%くらいの力で働いた方が全体としてはプラスになるということ。情けは人のためならずということ。誰かの役に立つ、世の中のためになる、そういうシゴトがやはり自分にとっても有意義なのでしょう。そして、やはりほめることが大事ということ。どうしてもほめ上手になれない。とくに「ほめてほしい」オーラを出しまくっている生徒はほめられない。良いことをしていればほめることもあるのだけれど、「どう僕こんな良いことをしたよ」なんて言われてしまうと、ほめることができなくなる。それでも、今の若者たちはほめられたいのだろうなあとは思う。この通りシゴトに活用できそうなことはいくつかありましたが、それ以上にこの本の値打ちは、実は、西成さんが院生のころどんな生活をしていたか、どうやって渋滞の研究に入っていったのか、その辺の裏話が聞けるところにあると思います。
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物理学に基づく『渋滞学』の仕事への応用。
予定表に隙間を作る、仕事は限界の7割、個人が目いっぱいに力を使うのではなく、目指すべきは「0.9+0.9+0.9=5」(0.1の力を他人のために使う事で、組織効率の最大化を達成)、等々目からウロコの方法紹介
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おもしろい。この人の人生の有り様がおもしろいのだ。
数学的な研究が、社会と結びつかないという苦悩と
社会に結びつくために、渋滞をテーマにしたことだ。
『渋滞』を クルマの渋滞だけでなく、
会社のシゴトにまで、渋滞をつきつめていくのは、着想がいいのだ。
渋滞を解決するには 車間距離を適切にする
という 極めて単純な解決方法を示されて、驚いた。
そんなことで、解決するのだ。
それは、数学的な見知からも解明できるとか。
数学って 意外とシンプルな結果を出すものだ。
暴走老人にとっては、車間距離など殆どないものだと思っていた。
結局は 自分の手前しか 見ていないのだ。
中国で 渋滞が多いのは 車間距離を守ろうとする
意思がないことが、多いと思う。
自分中心主義で、遠慮や譲り合うと言う美徳は
文化大革命で 撲滅されて以来、中国には、
もはや永遠にこないモノかもしれない。
つまり、クルマが多いから渋滞と思い込んでいるが
実は、車間距離を保っていないということの方が大きいのだ。
結局 中国人のせっかちな性格によって、渋滞が起きている。
シゴトの渋滞学においても、
同じように、独りよがりで、暴走してはいけないそうだ。
自分のチカラを 90%くらいに しておいて、
まわりも同じようなチカラを発揮すると、
チームワークが保てるというのだ。
まさに、日本的な解決の仕方のようにも見える。
パレートの法則などは
渋滞学から どうやって、説明するのだろうか?
格差社会も渋滞学が解明してくれるのだろうか。
ムリは 渋滞を起こす原因であり、
ムダは 渋滞の本質かもしれない。
とにかく、車間距離を保って、運転しよう。
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自動車による渋滞の理論は仕事にも適用できる。
適度な距離(余裕)をもって,少しずつでも流れ続けることが大切。
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西成さんのお話をラジオ番組で聞いたことがあり、高速道路の渋滞を緩和する実証実験をされた話を伺い、そこで興味を持ちました。少しずつでもやるべきことを進めることが、全体を進める最良の方法であると学びました。
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教授の専門である渋滞学をベースに、「仕事」の詰まりを解消する方法を提案する。東大や企業の無駄トリ改革に取り組んだ経験からの話が多く、科学的な根拠はほぼ示されていない。新奇性は薄い。
後半、教授の研究者としての歩みや目指すところが最も面白い。ここを先にもってくると良いのに。
評価や感想がバラバラということは、文章の流れが不安定ということでしょう。