紙の本
手痛いしっぺ返し
2020/05/12 06:20
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
一度は財産と社会的な名誉を手に入れたピップに、思わぬ落とし穴が待ち受けています。手のひらを返して離れていく取り巻きと、変わることなく寄り添ってくれる人たちとのコントラストが切ないです。
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●英
やっと読み終わりました。
がんばったね、自分!
訳はおいといて
やはり話は結構おもしろいと思う。
うん。
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<※ネタばれあり>
この話は赦しの話なんだろうか。多分、ジャック・デリダの「言葉にのって」を読んだからだと思うが。上巻にてジョーを嫌に思っていたピップ。そんな中、エステラとの別離。遺産の提供主との出会い。その提供主との隠された関係と、彼にさらに隠された関係が起こる。そしてピップは遺産相続権を失う。
しかし、その中でピップの遺産提供主に対する感情変化(自分への真なる思いと、自分の罪に対する赦しの願い)やら、自身のジョーへの思いの変化を起こす。こんな過程が、赦しを願う過程に思えた。そう読むと非常に面白かった。内容を見ると、ヒトは救われるのかな?と思わされる。
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この時代に、これだけ練られたプロットを作れるのはディケンズだけだろう。
ラストを草稿と大幅に変えたのは個人的に正解。
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謎の人物から莫大な遺産の相続を約束され、貧しい生活から一変、贅沢三昧の暮らしに浸りきり、今や忘恩の徒となり果てたピップ。彼の前に、その謎の人物がついに姿を現した。それにより、ピップの運命は、再度大きく変転していくことになる──。
過去に受けた恩をずっと忘れず、自らの立場も省みずその人のために自分のすべてを投げ打つ──そうした姿からは、人間という生き物の美しさ、素晴らしさを感じることができる。
反対に、人の境遇次第で態度をすぐに変えたりと、人間の汚さや醜さもしっかり描かれており、その対比のおもしろさに、どんどん文章に引き込まれていった。
何度でも再読したい、ディケンズの名著。
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鍛冶屋の貧乏な息子ピップが突然、大遺産を相続する可能性が。紳士になるべくロンドンへ上京。育ての親ジョー、親友との出会い、美しい娘への片思いなどを軸に、遺産を受け取れるのか、受け取れずに終わるのか・・・。
私にとっては、『二都物語』の方が断然おもしろかったな。期待が大きすぎたのかな?良くわからないまま読み終わってしまいました。
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とても良かった!
上巻の伏線をどんどん回収していく展開は時代を感じさせない面白さだった。
ストーリーで印象に残ってるのは、エステラとの別離のシーンでのピップの熱弁とエステラのぶれのなさ、ミスハビシャムの悔恨とその後屋敷の物悲しい感じ、ジョーの優しさ。
とはいえ、やっぱりこの本で一番魅力的だったのはわき役の人達だと思う。解説の人も書いてたけど、一人ひとりがほんとに生き生きしてて魅力的。たくさんの登場人物がいたけど、影が薄かったのはスタートップぐらいじゃないか。
特にウェミックさんと老人がお気に入り。あの屋敷に流れる雰囲気がすごく良かった。老人も幸せそうだし。
もう一度読みたくなる時には、ストーリーと言うよりも、このわき役の人達がしっかりと生きてる世界を味わいたくて読みたくなるんだと思う。
他のも読まねばならない。
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ロンドンでいつしか放蕩な生活を送るようになったピップ。ロンドンにやって来たエステラとの再会にも心は晴れず、次第に倦んでく。やがて突然に謎の人物が目前に現れる。驚きを隠せないピップだが、次第に状況を受け入れてゆく。このあたりの描写は常に豊かなユーモアを含みながらも緊張感に溢れ、心地よいテンポで話はクライマックスへとすすんでいく。作者の貧しい者での温かいまなざしや社会への怒り、人間の強さと弱さ、そういったものが凝縮された作品だと思う。
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これは面白かった。
ひょっとしたら、自分はディケンズが好きなのかもしれない。
ピップ、ジョー、ハーバートなどなど登場人物それぞれが面白く、興味深かった。
ピップは恩知らずでひどい奴と思いながら、まあしょうがないよなぁっ、て思わせる部分もあって、それでも最後は良い奴で、結構ハッピーエンドな感じで、読んでて幸せな物語だったな。
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ディケンズの長編初読破です。しかし、おもしろかった。ストーリー性における緊張とユーモアの絶妙さ、皮肉もそえつつ、作品を通して貫かれる道徳性の誠実さは古典として語り継がれるゆえんです。次は原語で挑戦します。
11/10/24
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物語の核である遺産の贈り主が判明する辺りから俄然面白くなってきた。主人公としてはいささか個性の弱いピップが己の身分や資産によって周囲との関係性をその度変化させるのは、階級性の強いイギリスの風土を克明に浮かび上がらせるが為か。一度は崩れかかるジョーとの関係が修復していく辺りはだからこそ美しい。また、ファム・ファタール的魔性の女として貴族育てられるエステラとマリア的慈愛の女として育った庶民の娘ビディ、二人の対称性は個人的に特に印象に残った。読み手の数だけ感情移入の箇所が異なっていく、それは小説としての理想形。
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何故か、読む機会がなく、この歳になって知ったディケンズ。古典と馬鹿にしてたが、全く古さを感じない。ストーリーの展開や登場人物の描き方などは、とても現代的。びっくりします。
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まさか遺産の相続元がミス・ハヴィシャムではなくて、あの助けた囚人だったとは!びっくりしたし、ピップがその事実を知ってからこの物語はおもしろさが増した。ピップとマグウィッチ、ピップとエステラ、ピップとハーバート、ピップとジョーとビディのやり取りというか愛は読んでいて感動するね。それだけ思い出しただけでも、ピップはすごい愛されているな。放蕩息子的な感じだったのに(笑)
相手のことを無能だと思っていたのは、自分が無能だったからだ的な言葉は中々よかった。
ディケンズは本当におもしろい本を書きますなぁ~(笑)
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なんとか読み終えた、という感想です。
「サラバ!」の作中に出てきたこと、他の方のレビューを見て面白そうだったこと、などから読み始めましたが、私には難しかった…。
話の繋がりがよく分からなかった…。
なんとなく暗いイギリスの雰囲気が印象に残りました。
ディケンズさん、ゴメンなさい。
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幸せとはなんだろう。人間の喜びと悲しみ、美しさと醜さや哀れさなど、すべてがこの本に詰まっていて、読了後、しばしその重圧で軽いめまいがするほどの傑作です。また本が書かれた時代背景を知ればこそ、更にディケンズの伝えたいことがより深く理解できるような気もしました。ふだん何も考えずにのほほんと生きている自分にとっては、何かを考えさせられる刺激もあり、素晴らしい読書時間を過ごせたと思ってます。