紙の本
朝ドラ「まんぷく」をもっと楽しむために
2018/10/23 15:31
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
NHKの朝の連続テレビ小説、通称朝ドラの第99作めとなる「まんぷく」はチキンラーメンをこの世に送り出し、インスタントラーメンの祖となった安藤百福さんとその妻仁子さんをモデルとした作品である。
安藤さんは1910年、76年に一度現れるハレー彗星が接近した年で「ハレー彗星の落とし子」と周りの人から言われたそうだ。
亡くなったのが2007年1月、96歳の生涯であった。
安藤さんは2001年に日本経済新聞に「私の履歴書」を執筆、それをベースにその後の人生を加筆したのが、本書の前半部分の「安藤百福伝」である。
それは2008年に「日清食品50年史」として刊行されたものになる。
後半の「安藤百福かく語りき」は、安藤さんが経営者として社内外で口にした言葉を収録したもので、伝記と合わせ読むことで、言葉が生き生きと蘇ってきそうだ。
タイトルとなった「転んでもただでは起きるな!」も安藤さんの言葉のひとつで、そのあとに「そこらへんの土でもつかんで来い」とつづく。
この言葉だけをとらえれば、強烈な個性の経営者のようであるが、安藤さんの生涯はまさに転んでも「そこらへんの土」をしっかり手にしたものだったことが伝記からうかがえる。
この本では他にも安藤さん毎年元旦に定めた「年頭所感」が掲載されている。
その言葉を見ていくのも面白い趣向だ。
ちなみに安藤さんが亡くなる平成19年に書き残した所感は「企業在人 成業在天」だった。
朝ドラを契機に、安藤百福さんのことを知りたい人には絶好の一冊だ。
紙の本
日清食品(株)の創業者であり、インスタントラーメンを発明した安藤百福氏の人物像を追った興味深い一冊です!
2020/08/17 10:46
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、明治生まれで大正から昭和にかけての我が国の実業家として活躍され、日清食品(株)の創業者として知られるだけでなく、インスタントラーメン「チキンラーメン」やカップ麺「カップヌードル」といった爆発的なヒットをとばした商品の開発者としても知られる安藤百福(あんどう ももふく)氏の人生を追った書です。彼が発明したチキンラーメンを創始とするインスタントラーメンは、わずか半世紀の間に世界で年間一千億食も食べられる地球食に成長しました。この食文化の奇跡を起こした伝説的実業家とは一体どのような人間だったのでしょうか?世界中で「ミスターヌードル」と呼ばれて尊敬される発明家の奇想天外な人生、常識を超えた発想の数々を集大成した一冊です。同書の内容構成は、「第1部 安藤百福伝」(起業、不屈、発明)、「第2部 安藤百福かく語りき」(逆境、創業、発明)、「第3部 安藤百福年頭所感」となっています。
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投稿者:おどおどさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
百福さんの波瀾万丈の人生は辛くとも立ち上がる素晴らしい人生だ!
ご本人は、大変だったと思うが、太く長くで濃い面白い人生であるなあと第三者の自分は思う。
朝ドラは、史実どおりにしないのだろう?こんなにもドラマチックなのに。
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なくなった後にこんな本が作られるってすごい、しかも安藤百福発明記念館編!
常に前に前に進まれていた方なんだなぁ。後半の語録を読むと普通の感覚をお持ちの方だったんだなぁと感じた。転んでもただでは起きるな!失敗してもまた立ち上がって進めば成功につながる。
とりあえずチキンラーメン食べたくなった。
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安藤百福氏の生涯について淡々と語られている本書。
ドラマチックに語られていないのにも関わらず、思わず胸を打たれ、気付けば涙しながら読んでいた。それだけひたむきで真っ直ぐな気持ちは、自然と人の心を打つということか。
「挑戦に遅すぎるということはない」と、よく言われるが、まさにそれを体現した生き様だ。
生涯現役。カッコ良すぎる人生の大先輩。
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まずまず。
創業者というのは、どの企業でも苦労、工夫、諦めない気持ちを持たれて成功している。尊敬すべき人物なのは間違いない。
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「協調は大事だが、競争することはもっと大事だ。」
安藤百福に関する本。1部が氏の経歴であり、2部が氏の名言、そして、3部が氏の1年の抱負から構成されている。
1部は、”私の履歴書”の文庫版と(たぶん)同じ内容であった。2部の名言からは学ぶものが多い。3部からは氏の毎年の方向性が分かる。やはり、氏は偉大なる起業家だ。
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・私は寝るときも、メモと鉛筆を枕元に用意する。あなた方も四六時中考える習慣をつけなさい。
・節約というのは消極的にやったのでは効果はない。積極的に立ち向かう必要がある。
・企業はチャレンジしないと同じところにとどまってしまう。人生も同じである。
・企業力とは問題が生じた場合、一丸となって事に当たる仕組みに他ならない。
・インスタント食品はお客様が食べるときには即席だが、私たちが作るときは即席ではない。
・社長とは権力ではない。責任の所在を示している。
・決裁書に判をもらって「ありがとうございました」というのは無責任である。
・こういうことをやらせてほしいという話は多いが、どうなったかという報告がない。これを無責任という。
・いい話はあとでいい。悪い話からはじめなさい。
時計の針は時間を刻んでいるのではない。自分の命を刻んでいるのだ。
・原因がわかっていながら手をこまねいているのは大企業病以外の何物でもない。
・中途半端なことを言ってはならない。自分で自信が持てないことに、だれが耳を傾け、協力してくれるだろうか。
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先輩に教えてもらい購読。
チキンラーメンやカップヌードルといった身近な製品の開発秘話も含まれているため、読みやすい。
儲けるつもりでビジネスを行うのではなく、社会をよりよくするために様々な取り組みに挑戦した姿に惹かれた。
以下、備忘録
転んでもただでは起きるな。土でも掴め。
失敗した際には、必ずなにかを掴んで起き上がることを意識しなきゃいけない。
苦言に耳を傾けない経営者は必ず会社を危機に招く。甘い言葉こそ落とし穴が待っている。
決裁書にハンコをもらってありがとうございますというのは無責任である。
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まったく知らなかったのだが、NHKの連続テレビ小説にもなっていた安藤百福さん。先だって読んだわたしの履歴書とほぼ同内容なのでどちらかを読めばOK。ただし、本書には百福さんのフレーズ集があるのでこれは保存に値する。
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今季の朝ドラ「まんぷく」。 夫・長谷川博巳が特高につかまり牢屋に入れられたあたりから興味が湧いてきた。さっそくモデルとなった安藤百福の本を読んでみた。チキンラーメンは昭和33年に発売らしいが、実は食べたことがない。「オバQ」で近くの下宿の頭もじゃもじゃの学生が食べてるのがそれなのじゃないかと思っている。
ドラマ主人公のモデルの夫・安藤百福、今終戦後で塩を作っているが、これが手伝う若者へ「小遣い」を渡すと、所得税を納めない脱税容疑で捕まり無一文に。次に信用金庫の理事になると、またまたいろいろあり無一文に。いよいよラーメン開発に挑むのだが、本には一家総出で試作品を作った写真が載っている。百福、妻(主人公ですね)、長男、長女、妻の母。今は朝から母娘婿の攻防戦が交わされているが、お母さんは昭和33年もしっかりご存命でラーメン開発を手伝っていたのですね。もうドラマネタ満載の実話であった。が、伝記ドラマではないのでTVはかなり脚色されている。
ラーメン製法については特許をとったが、この特許がらみでも苦労したようだ。特許はとったが製法は公開し、ラーメン製造会社が乱立したがラーメン協会をつくりそれでラーメン業界が一大発展したようだ。「出前一丁」や「ラ王」、「カップヌードル」「どん兵衛」などその後の製品開発をみても、ほんとにすごい。
昭和50年の「カップライス」発売ははっきり覚えている。さっそく買って食べてみたが1回でやめた。百福もこれは失敗と認め早々作るのをやめたようだ。リサーチはしっかりやっていて「ごはんは家でもつくれますもの」という声があったという。・・それ以前にまずかった。なるほどごはんはスイッチ一つでできる時代になっていたのだな。
2007年、96歳まで生きたが毎日ラーメンを食べていたという。なのでラーメンばかり食べていると体に悪い、というのはあってないと言っていたそうだ。
2013年に単行本で中央公論新社で出たものが文庫になった。2001年9月に日本経済新聞の「私の履歴書」に連載されたものを基に記念館で編集された。百福語録が後半に載っている。
カップヌードルミュージアム・安藤百福記念館(大阪池田・横浜)HP ラーメンのパッケージの展示がすごい。https://www.cupnoodles-museum.jp/ja/
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朝ドラまんぷくの萬平さんはどんな方だったのかと読んでみた。
お馴染みチキンラーメン、カップヌードルの出来るまでが中々に興味深い。
百福さんの知恵の絞り具合と才覚、時代の流れなどがマッチしたのだなぁと思う。
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前半の安藤百福の生涯を追った伝記もなかなかですが、後半の語録や念頭所感も深い言葉が詰まっていて魅力的です。
一番共感したのは「足るを知る」という言葉です。この心掛け一つで周りに感謝する気持ちが生まれるというのは同感です。
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行動力とかアイデアとかすごいですね。同時期に松下幸之助さんの本も読みましたが、安藤さんのほうが今でも通じるのではないかと思いました。
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インスタントラーメンを発明して世界の食文化を変えた、日清食品創業者・安藤百福の波瀾万丈の生涯や珠玉の名言をまとめた本。
「人生に遅すぎることはない」とはよく言いますが、安藤百福の人生を知れば知るほど、本当に「人生に遅すぎることはない」ということを教えてくれます。いくつになっても挑戦することを忘れない気持ちを感じさせる本です。