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中編2本
大阪繁華街に住む人のお話
1本目と2本目で同じ出来事がでてくる
それが別な人の視点で書かれている
2本目の話で出来事の原因がわかったり
それなりにどっちの話も楽しめました
こういうのはその後のストーリーも
書けそうなので続きが出たらまた読んじゃうと思います
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地下の鳩、タイムカプセルのふたつの物語からなる作品。
タイムカプセルを読み終わった直後だからか読後感はちょっと重かったかなぁ。
なんかいろいろ子供の頃のこととか思い出したり、子供ってほんと残酷だよなぁって思った。
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賑やかな大阪を書いて人気な著者が、街の「夜の顔」に挑んだ異色作。
キャバレー、チーママ、オカマバーの経営者、
いじめっこ、いじめられっこ…
描写のうまさは西加奈子っぽかったけど、
正月早々読むような話ではなかったかな
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タイムカプセルの方がするすると心にはいってきた。
この方の作品は結局自分の事しか考えないし行動しない人が多い気がする。
人は余裕が無いと自分で精一杯誰でもそう。
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やっぱり西加奈子はすごい
どの本も胸をえぐる
見て見ぬふりをしてた自分の中にあったささくれのような棘のようなものが、チクチクうずく
この小説も、私には似ても似つかぬ登場人物ばかりだが、どこかに自分との共通点が必ずあり、自分の傷を感じながら少し苦しくもなりながら読み進める
吉田もみさおも、私とは違うが、ものすごくわかる
ミミィなんて、全然私とは経験も何もかも違うのに、やっぱり自分を見つけた
最後の故郷に戻って掘り返す部分なんて、まるで今の自分だった
自分を反芻できる小説は本物
西加奈子、いつか会って話してみたい
すごい小説家だな
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初、西加奈子さん。
最初の話は自分の感覚とは合わず。でも、希望の見える終わり方でほっとした。
ミミィの話はもう切なくて。嘘つきで正直で、どうかそのままで生きていってほしい。
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薄暗いどんよりした話だと思ってたのに違った。
特に2本目の「タイムカプセル」は、どんどん濃くなっていく闇にとても眩い光が一筋刺すようなお話だった。
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客引きの男とホステスの恋と苦しい過去。みんなそれぞれの過去を持っててそれを捨ててこれていたら楽に生きれるのだろうがそうもいかないが現実で…。消えないシミとなって隠してもごまかしてもふとしたときに浮かび上がってくる。そんなシミと共に生きていく中で互いを思い合える人に出会えるのはひと時のことであっても救いだなと。
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む。むむむむむ。むむう。なんか、いい。なんかしらんけど、ええなあ。って感じの本でした。不思議な本だな、って。なんかしらんけど、ええなあ。そんな表現が、いっちゃん、しっくりきましたね。自分の中では。うむ。この本、好きです。
この認識が正しいのかどうかは謎ですが、「うーん、、、ハードボイルド」って、思いました。一読して。こんな感じは、なんだか、自分の中では、ハードボイルドなんだな、って感じ。西 加奈子さん、こんな話も書くんだなあ、ってのが、なんか、驚き。
関西弁が。というか、大阪弁?が、抜群に良いですね。僕が住んでるのは京都なんで、大阪とはちょっと、言葉が違うのかもしれませんが、この物語で語られる関西弁、というか大阪弁?には、なんだか、嘘偽りのかけらもない、って思いました。マジで自然。マジで普通。
今すぐにでも、阪急電車に乗って、梅田に行って、駅のベンチに座っていたら、こんな感じの言葉、そこらじゅうから聞こえてくるだろうな、って感じの、ホンマにこの場所に根付いた言葉、って感じ。好きです。
「かなわんなー!」ではなくて「かなんなー!」なんですよ。「ありがとー」ではなくて「ありがとぉ」なんですよ。この感じ。マジで関西弁、好きなんですよね。
あと、夜の街の雰囲気。そこで働く人々の雰囲気。バリ出てます。すげえな。って思った。西 加奈子さん、実際に、夜の街で働いたこと、あるんか?ってくらいに、すげえこう「この人たちはマジで生きている」感がヒシヒシと。リアルすぎる。素敵ですね。
「地下の鳩」
この話で言うと、みさをが働いている「群」のチーフの女性、すげえ好きです。あの、カメラ持ってる場面、マジで良い。勝手に、このチーフの女性、映画化したらならば。江口のりこに、演じてほしいなあ。とか、思った。合いそうだ。
あと、主人公?の吉田は、リリー・フランキーが似合いそうだ。なんだか、そう思ったんですよね。みさをは、、、誰に演じてほしいかなあ?ちょっと、直ぐにはでてこないなあ。安藤サクラ?リリー・フランキーと安藤サクラだったら、是枝監督の「万引き家族」やんか!でもまあ、万引き家族は、大傑作だと思いますね。何の話だコレ?
それにしても、みさをは、何故にあんなに、食べては吐き、吐いては食べ、を、繰り返したんだろう。謎だ。意味不明だ。意味不明だけど、なんだか、まあ、バンバンにリアルなんですよね。いやあ、好きな話だなあ。
「タイムカプセル」
苛めはマジでヤバい。という事が、よく分かる。そんな話ですね。というか、苛め、は、絶対に、ある。残酷な話ですが、「苛めた側」と「苛められた側」が、大人になった時。その時に、何を、どう、消化したうえで、大人(らしきもの)に、なっているのか?ということですよねえ。この話も、バンバン好きですね。
オカマバーには、まだ人生で、一度も行ったことがない。今後も行くかどうか?となると、行かない気がするのですが、ミミィのお店は、好きです。うん。
それにしても、40歳付近、という年齢で、死を意識するのは、吉田もリリィも、そうなんだよ��あ。数百年前は、40歳付近で、人生あっさり終わってても、不思議じゃないわけなんだもんなあ。そう思うと、2020年現在の日本。超高齢化社会。すげえな、って思う。自分も今、42歳なんですが、何だか身につまされました。まだまだ、死にたくねえなあ。でも今後、どんなふうに、生きていこうかなあ、そう考えさせるって意味では、やっぱこの本、読んでよかった。
西 加奈子。お見事ですね。そんな作品です。いやあ、好きだなあ。
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とにかく吉田が受け付けなくて。
ひたすら嫌悪感。
大きな出来事は起こらないし、
ただイライラしながら読んでしまった。
みさをのご飯食べる描写は好き。
リセットする感覚も共感しそうで、
こっちまで過食症になりそうだった。
ミミィさんはキャラとして好きだけど
与えられた試練が過酷すぎて辛い。
なんかどっちも、手を見ることが
自分を取り戻すきっかけになってるなって。
私は手を見ると自分のものに見えない感覚に陥るから新鮮だった。
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西加奈子版「夫婦善哉」という惹句の表題作…なるほど、そういうことな、と読んでみて納得。
面白いという感想を持つ小説ではない、純文学っぽいかなと思いつつ、無頼を装う部分もあるなぁとも思う。平たく言ってしまえば、大阪ミナミでもガラ悪い地域でキャバレーの呼び込みをする中年男とスナックのチーママをする中年女の冴えない恋愛物語。有り金全部呑んで食って、ただそれだけの筋だけ追えば醜い話でもある。なのに何かが尊い、こんな人生絶対イヤやけど、最悪かと言われたら最も悪くはない、最低とは思うが…。
後半収録のもう1作は、表題作にも出てくるおかまバーのママの物語。こっちの方は短編小説らしいしっかりした筋書きを持っていて、紆余曲折もあって、読んでいて得心できる。
正直だけで生きていけるほど世の中単純じゃない。ウソつくことだって山ほどあるが、自分のついた嘘に忠実に生きるという正直さもあるんだと勇気づけてくれる2編。
西加奈子らしいなぁ、重みも苦みもあるけど、味わいってそういう雑味も含めて美味いんやな
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大阪最大の繁華街、ミナミのキャバレーで働く「吉田」は、素人臭さの残るスナックのチーママ「みさを」に出会い、惹かれていく(「地下の鳩」)。オカマバーを営む「ミミィ」はミナミの人々に慕われている。そのミミィがある夜、客に殴り掛かる(「タイムカプセル」)。賑やかな大阪を描いて人気の著者が、街の「夜の顔」に挑んだ異色作。
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大阪ミナミ、夜の世界を舞台にしたどろどろしたお話。
どろどろしたお話は私好みだし、
30代の若い小説家でありながら大阪に住んでいるということで、
一度、読んでみたいなと思っていた作家、西 加奈子。
(テヘラン生まれ、カイロ、大阪育ちだそうです)
地元の図書館でみかけたので借りました。
これは去年出た新作らしいけど、
他の作品では、ベストセラーもあるし、本屋大賞を取った作品もある。
「きいろいゾウ」は映画になって話題に。
私は、ひとつも読んでいない。
しかし、この地下の鳩ははずれでした。
女性作家が書く男の心理や欲望には、概念的で分かってないなあと思えるものが多いが、この人のそういった部分は結構、いけてる。西 加奈子って男性じゃないの、と思えるほど(^_^)
でも、肝心な主題のような部分がうまく描けていない。
古いタイプの小説のもの真似みたいに感じる。
村上龍の「限りなく透明に近いブルー」を思い出してしまった。
どろどろものに読み慣れている私(読者)の一本勝ち、と言いたい(言えるかな)。
お話の概要が気になる方は、こちらをご参照ください↓
http://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163810607
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二つの物語が巧妙にリンクしながら、過去を背負いながらも、化けている自分と本当の自分はどこに向かうのか、自分の経験に照らせなくてもどこか懐かしい苦しさが沸々とわいてくる物語。
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夜の街で働く男。生活は汚い。ただ、そこがこの小説で好きなところ。人の生活を垣間見ているような感覚を覚える小説好きだなあ。