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壁などない、ということなのか。
例えば、吐いた唾は汚いが、口の中にあるとにはそう感じない。米を食って生きているので、田んぼは自分自身など。言われてみればという、気持ちに。
全体を通して感じたのは、自分に拘ると、解決すべき本質を逃すという点。
西洋の個人主義が入って来たことで、起きている現象がそうで、俺が!という主張は日本ではあまり馴染まないし、さほど意味がないと。
それは賛成か反対かのような二項対立の議論につながり、建設的な解決は生まれなくなる。
メタメッセージを知らずに受け取って自分の意見だと思い込まないように注意も必要。
最後は困難から逃げずにイレギュラーな状況も込みで仕事だから、できることを増やして頑張れというメッセージでしめくくり。
最近読んだ「ファスト&スロー」に近い記述もあって、読みやすかった。
※面白かったのは、日本人は集団主義だが、家の造りには統一感はない。逆に個人主義の西洋は統一感がある、という指摘。
外では集団主義なので、家くらい好きにさせろ、という心理だそう。
個人主義の海外で教会の果たす役割というのも頷けた。
他には、死には一人称(自分自身)、二人称(家族、身内)、三人称(第三者)があり、二人称で考えることで、自殺を思いとどまることができるとか。
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20140814 壁というよりは結局、自分で考える事ができるかどうか。常に疑問を持って現実に向かうこと。若い人も老人も。
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養老さんて何となく思想が定着してる。自然主義。こういう考えもあるんだと知るのは大事、染まるかは読者次第。けど、養老さんの言葉遣いは好き
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出だしの文章が良くて買った本やけど、
最終的にはそこまでだなーと思ってしまった。
もしかしたらまだまだ組み取れていないところがあるのかもしれないけど。
ただ、「自分は現在地を示す矢印である」ってのは、
なかなかにおもしろいなーと思った。
なるほどね。そういう考えね。
と。
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久しぶりに図書館ではなく書店で購入しました。
養老先生の本ははじめてです。
バカの壁で有名な先生ですが、
私の認識では 池田清彦先生の虫取り友達 というイメージです。
さて、
池田先生の本を読んでいると、養老先生の本はわかりやすいです。
池田先生の本は本当に難解で、完全に理系!な感じがしますが、
養老先生は理系なんでしょうが、わりと文系の考え方に近いので入り込みやすいです。
池田先生が理系虫取りオタクなのに対して、養老先生は文系虫取りオタクだと思います。
理系のオタクは自分がオタクであることを知っていても特に興味がなく、
文系のオタクは自分がオタクであることに若干〜最大級の劣等感みたいなものを抱いてます。
たぶん。(仮説)
そう思って読み進めると、オタクの苦悩が伝わってきます。(あ、そういう本でないです。)
特に面白かったのは、
ネオダーウィン のことです。
ダーウィンの進化論なんて、常識中の常識で、まさかダーウィンに異論を唱える人がいるなんて、池田先生の本を読むまで知らなかったんですが、確かにおかしいんです。納得いかない部分が所々あるんです。
そこが欧米人と日本人の違いです。
日本人は、へー、ほんとだ〜。ダーウィン、おっかしい〜
(そんな軽いもんじゃないんですけど)
で済むんですが、欧米人はそうはいかない。
なんてことを言うんだ!!!
ダーウィンをうっかり否定すると、もう欧米諸国では生きていけないことでしょう。
それがどういう感性の違いなのか。西洋人、東洋人、日本人。
良い、悪いではないんです。結局。2択ではないんですよ。(かといって3択でもないんですよ)
西洋は町並みが統一されていて美しいけど、日本ってバラバラで好き勝手な家を建ててるでしょ?
その意味もこれ読んでわかりました。
ね、興味が湧いてきましたでしょ?
聞けば納得。
あと、医師の近藤誠さんの「がんと戦うな」のことに関した記述も
池田先生の考えと照らし合わせて読むとおもしろいです。
そうそう、自分探しの旅をしている「おじゃる丸」の「ふらふらのケンさん」。
この本を読ませてあげたい。
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自分探しはムダなこと。ぶつかり、迷い、挑戦し、失敗し、を繰り返すことで身についた感覚こそ、自信であり、本物の自信を身につけることが大事という養老先生のメッセージに励まされました。
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エッセーという感じでさくさく読めます。
ちょっと前にアウトデラックスに出演されていて、
その時にも「制御できないもの」の話をなさっていた。
毎日Yahoo!知恵袋を見ると、「高校生です、私には
夢がありません」なんて悩みをよく見る。
そういう人にこそ読んで欲しい。
「就職活動で何十社も落ちてうまくいきません」という学生さんにも読んで欲しい。
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自分という存在の曖昧さ。
現実と折り合いをつけていけばいいじゃない。
日本辺境論や下山の思想の流れにある本。
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タメになる本ということで、書店で購入し、読破しました。
養老さんの本は自分には少し難しく感じるのですが、難しいと諦めずに養老さんのメッセージをどのように自分で受け止めて活かしていくか考えないといけません…
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バカの壁から15年とか経っているのかな。久しぶりに読んだ養老先生の本は発見より共感の方が多くなった気がする。自分自身のものの見方が成熟してきたからなのかはわからないけど成長はしているようだ。
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口述形式で論じたことを編集者が文字におこしているスタイルだそうです。
そのせいか講演会を聞いているかんじ。内容がわかりやすく、ぐいぐいすすんでいく印象です。
でも自分には、あまり心にのこる話でもなかったな。世間一般で言われていることを、一歩外側にいる庶民感覚でそうじゃないでしょとホンネ分析と提言をしています。
・自分の一票で政治が変わるわけがない。変わらないシステムができていることが一つの成功。
・いじめはある。解決策は逃げ場をつくること
・経済を好循環させるためには、田舎への参勤交代を義務化する
・自分と外との境で自然なもの、汚いものに感覚が変わる。
・個人主義と世間との折り合い。社会のシステムとして家庭環境や教育や政策があり、人間関係を構築できる最低限の能力をつけるべき
・「自然」はキーワードとなっている。
読んでて楽しいのですが、好き勝手いっている印象もあり、それを楽しむ本なんでしょう。テレビタックルでもみているような...なんにせよ自分の身の回りの、そこにある自他のモノ・コトを深く考えること、考えるクセが大切です。
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自分自身の体も自分だけのものではなく、ウィルスと共存している。そこから自然との共生へとつながる世界観は分からなくもない。
多様性の議論の対極にある経済効率。どんなジビネスシーンにおいても良くある話だと思う。ここで思考停止せずに論破できたら先に進めるはずだ。
また、「自分は新参者」という考え方も使えると感じた。
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もやもやしていたことを言語化してくれてたり、見方を教えてくれてたり
尖っていた自分を少し落ち着けてくれました。
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「自分」のとらえ方は地図の中の現在地とおき、世間とのつながりについて説いたもの。
人、エネルギー、日本のシステムなど自分を取り巻く周辺のものについてざっくばらんに書かれている。
地図を踏まえた上で、自分を育てる方法をみつける必要性を語っているのではないかと思う。
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養老孟司さんの「壁」シリーズの最新作。
この本の本質である「自分の探し」というのが、無駄なことだと冒頭から述べられております。
自分というのは単独で存在するものではなく、社会の中の一部分でしかない。
だから探しても本当の自分なんて見つけることは出来ない。
例えて言うなら地図=社会で、現在位置=個人。
様々な観点から個人と日本について述べられている。
「どちらがいいわけではない」「これはあくまで私の考えだが」などという但し書きが多い中で、以下のことは「こうした方が良い」と述べている。
⚫︎参勤交代
→自然と触れ合う機会を国の政策として強制的に作る
⚫︎意識外のことを意識せよ
→他の影響によって作られた自分の意識を疑う
⚫︎自信は自分で育てる
養老孟司さんは大多数向けに出す本は、実際の執筆は別の方にしてもらって、その後に自分が手直しする。
なぜなら、そうすることで客観的な文章を作ることができるからとのこと。
この方の考え方は仕事でもプライベートでも全て一本の筋が通った考え方なので、読みやすいと思う。