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投稿者:白山風木 - この投稿者のレビュー一覧を見る
奔放に好きなように生きてきたと思わせて実際は、本当に深く考えて生きてきました、というメッセージを受け取りました。
禅問答ではないけれど、一つの問に著者の経験から、解決案を示すのではなく、「前へ進む方法を考える」方法をとてもわかりやすく書いてありました。
自分は、考えて考え抜いてやはりこの橋は渡らないでおこうと決めた橋がいくつかありましたが、もし、この本を人生の早くに読んでいたら、そのすべての橋をわたり、英語のことわざではありませんが、橋を焼き落とすぐらいのエネルギーをもらえていたかもしれないと思いました。
地味なタイトルとは違って
2019/09/20 12:27
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投稿者:qima - この投稿者のレビュー一覧を見る
ものすごく人生を応援してもらえる内容がてんこ盛り。ラジオで紹介されていなければ、手にとったりしなかった本ですが、おすすめです。
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投稿者:qima - この投稿者のレビュー一覧を見る
言葉の力はすごい。ここに経験が加わったら怖いものなし。著者の経験+詩人として磨かれた武器である言葉をまとめたこの本は、とてもおもしろく、納得できるものでした。いろんな人におすすめしたいです。特に、母親関係で悩んでいる人に。
人生の先輩からのアドバイスは役に立つ
2023/02/18 10:04
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投稿者:タラ子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者が様々な年代の女性からの相談に回答する形式で書かれたもの。
著者の“あたしはあたし、あなたはあなた、人は人”という考え方は生きる上でとても大切な考えだと思った。恋愛や育児などでそれを貫くことはとても難しいと思うが、心に留めておくだけで少しは違ってくるのではないかと思う。
この本には女性が生きて行く上でと感じる悩みの大方が載っている。著者と考え方が違う項目もいくつかあったが、これから先自分が経験するであろう困難について先にアドバイスをもらっておくという意味でも読む価値がある1冊であった。
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なんだか読んだことあるような文章だなと思っていたら、
今までに出した本から抜粋し、コピペして書き直したそうです。どおりで。
悩み相談に答えるという形式だが、あまり答えにもなっておらず、
比呂美さんの経験や人生観を徒然なるままに書き留めたような。
他の本に比べて、広く薄くという印象。
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詩人かぁ・・・。
軽快な文章で・・・時々笑わせてもくれる。
達観されているので安心して読める。
どんな質問に対する解答もすばらしい。
著者の名前を覚えておこう。
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ここのところ精力的に本が出る。ご両親を見送り、更年期を乗り切った伊藤比呂美さんは、ひときわ静かな凄味を増したようだ。
本書はタイトルからして気合いが入っている。気軽に手に取れる新書版だけど(実際読みやすいんだけど)、私は、うーん、うーんと唸りつつ、立ち止まり立ち止まり読んだ。まだ感想がうまく言葉にならないので、特に長く立ち止まった所を抜き書きしておくことにする。
-母と娘-
・母は娘には教えたいことがいっぱいある。自分の踏んだ轍のいいところは踏んでほしい。良くない轍は踏まないでもらいたい。当然の親心です。しかし同時に、母は母であるというだけで、娘に対して、ふつうの人と人との関係より、ずっと絶対的な、強大な、むこうが否定したくても否定できない立場にいる。
・わたしたちが一人一人違う母であるように、娘たちも一人一人違う娘です。どの娘も、どんなかたちであろうとも、一人一人の人生を生き抜こうとしているのであります。
母としては、一人一人の娘たちが、「あたしはあたしだ」という人生の極意をしっかりつかめるように、見守り、受け入れたい。そのためには、いずれ、かわいがったり期待したり心配したりするだけじゃなくて、突き放す、かかわらない、忘れてみるということも、必要になってきます。
-父と娘-
・あらゆる可能性を与えていただきたい。可能性を前にしたときに、自分が進むかどうかは別にして、女であるからという理由で怖じ気づいたり、ためらったり、あきらめたりすることのないようにしていただきたい。それはもう、ちらりとでも、そんなことのないように。
・父親が、女という性を持つ娘を全面的に受け止めているか、家庭の中で女がいかに自由か、身を持って、いな身を挺して、アピールしていただきたい。まず、妻への態度、家事のやり方、テレビの見方、社会で起こる事件についての意見、等々、生活のすべてにそれは出てきます。
-LGBT-
・自分が誰か、何をしたいのか、セクシュアリティも、アイデンティティも、自分の中でも、理解するのに時間がかかります。計算やミステリーなら結論が出ないといけませんけど、なにしろ人生ですから、結論は、いつ出ても、ついに出なくても、OKです。
-嫁と姑-
・結婚の最大の苦労はココです。今まで「あたしはあたし」が人生の命題だった。はじめは他人だった夫も、いつのまにか日々の暮らしの中で慣れて、彼の前で、「あたしはあたしよ」と生きる方法をつかめてきた。ところが、姑をはじめとする夫の家族の前に出てみたら、自分ははじっこのすみっこに追いやられ、「あたしはあたしよ」で生きられないというところなんです。
・盆に正月、法事に慶事と顔を合わせ、文句を垂れ流しながらやり過ごしているうちに、自分も姻戚も老いていく。死んでいなくなる人もいる。新しく加わる人もいる。老いて、穏やかになってつきあいやすくなるか、頑なになってつきあいづらくなっているか。いずれにしても、人も、人の関係も、変わっていくはず。時間はかかりますが、その変化が救いです。
-性教育-
・それ(十代のセック���)を頭ごなしに否定してはいけない。否定からは、何も生まれない。しかしまた、私はこうも思います。……親は、親の意見を、子を思う心から生まれてくるさまざまな意見を、言い散らすことをやめてはいけない。言い散らすことで、子どもが反発しても、やめてはいけない。それが親の親らしさなんですから。
-近所の目-
・「人の目を気にしなさい」。これもまた、親の呪いの一部です。いい子になれという呪いの一部で、親の呪いの中ではいちばんたいしたことのないものです。
・変人として生きること。これがひけつです。だれもみな、少しずつ、変人になりうる素質を持っています。
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伊藤比呂美の本は必ず読んでいるので、こういう人生相談(風)のものはかなり「もう読んだ」感あり。
(本人もそう書いてはいるが。)
まさに今までの総集編という感じで、今まで読んだことのない人には面白いし、お得なのかもしれないが、読んだことあると、「(つづく)」の意味も十分に理解でき、新しさはない。この手の本なら『女の絶望』の方がもっとじっくり書いてあって読み応えがあったし、『人生相談万事OK』は相談者の姿が感じられた。
ただ巻末の年譜は良かった。人生相談の回答者になった人はたくさんいるが、ここまでおのれを赤裸々に曝した回答者がいただろうか。
現代詩文庫のものが今まで一番詳しかったが、これはもっと。これだけの経験していれば、そりゃ人生相談に答える十分な資格があるってもんだな。
本当にタフな漢(おんな)である。
それにしても岩波新書とはたまげた。いいの?岩波。
『れっつすぴーくEngrish』のときも思ったが、今回はもっと驚いた。岩波内に伊藤比呂美の熱烈シンパがいるのだろう。
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母が図書館で借りてきたのを拝借。
テーマは「わたしはわたし」。
なるほど‼︎と思う部分も多かったけど、少し過激な意見が多かったかな。
自分より上の年齢の相談(40代50代〜)については、まだ経験してないからいまいちピンと来なかった。
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どんな質問もバッサリ回答。でも説教臭くないのがいい。
「あたしはあたし」なんでもこんな風に考えられたらどんなにいいか。
でも伊藤さんだって昔からこんな達観していたわけではないものね。摂食障害、自傷、不倫、結婚、離婚、中絶、出産×3、再婚、離婚、うつ病、介護……これら全てを経験しながら自立して仕事(詩作・作家活動)を続け、海外で生活。壮絶な60年。これだけのことを経験していたら、大抵のことは大丈夫にもなろう。真のサバサバ女は、年齢年齢のその時に、ちゃんとドロドロした経験を経てなれるものなのだろう。
と、少し希望を残しておく。
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人生相談でいろいろ指針を示している。
本当に生(性)から死まで、女の一生を書いている。
参考になり、いろいろ頷いた一冊。
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「あたしはあたし」「あなたはあなた」
この意識はあらゆる局面で役に立つ、自分を支える。
色んな年代の、色んな環境に生きる女性の「一言お悩み相談」にこたえる形式で進んで行く本書の、根底にあるものは、その「あたしはあたし」
確かに、この先自分が悩む、辛い場面に立たされた時に、この言葉を思い出すだけで、ほんの少しでも救われるかもしれない、と思った。
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波乱万丈の人生を生きてきた詩人が、老若男女の人生の悩みに回答している本。破天荒な回答に胸がすっとします。
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伊藤比呂美が何者か知らなかったけど、詩人だったのか。
なるほど、人生相談の形式を取っているとはいえ、表現が詩人ぽい。
幼児から老人まで様々な年代の女たちが直面する悩みに相談形式で答えるエッセイ?なのか?
各種の人生相談や詩集から抜粋してまとめたようなので、なんとも不思議な形態。
驚くのはほぼすべての年代の女に、「女の装い」と「母と娘」という項目があること。
“女は装うべき”という呪いと、母から娘への呪いはこうも業が深いものか……と思った。
本書をブクログに登録したのが2015年だった。
手に取るまで9年もかかってしまった。。。
巻末の著者年表を読んだら、私の母と1歳違いだった。
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結婚ほど面倒なものはないとおっしゃる。
そして結婚しても仕事は続けることを推奨される。離婚できなくなるから。
離婚などしたくなくても、それは大いに起こり得る、と。
そして、何より大事なのは「あたしはあたし」で生きることであると。
しかしその「あたしはあたし」で生きられなくなることが結婚の最大の苦労であると。実感として非常によくわかった。このくだり(↓)。
本人だけじゃない、家族もひっくるめて引き受ける。それが日本の伝統的な結婚観でありました。今も、ある程度、そんな感じ。女は格下。女は家に。そういう考えも、まだある。女の子を育てる文化と男の子を育てる文化の違いも、まだある。違わなくていいのに、違ったまま、まだ直されていない。悲しいことですが。
結婚の最大の苦労はココです。今まで「あたしはあたし」が人生の命題だった。はじめは他人だった夫も、いつのまにか日々の暮らしの中で慣れて、彼の前で「あたしはあたしよ」と生きる方法をつかめてきた。ところが、姑をはじめとする夫の家族の前に出てみたら、自分ははじっこのすみっこに追いやられ、「あたしはあたしよ」で生きられないというところなんです。
対処の方法は、古典的な方法ですが、やはりこれしかありません。すなわち、相手は変わらないと思い切ること。まず、自分が変わること。
盆に正月、法事に慶事と顔を合わせ、文句を垂れ流しながらやり過ごしているうちに、自分も姻戚も老いていく。死んでいなくなる人もいる。新しく加わる人もいる。老いて、穏やかになってつきあいやすくなっているか、頑なになってつきあいづらくなっているか。いずれにしても、人も、人の関係も、変わっていくはず。時間はかかりますが、その変化が救いです。(P142)