紙の本
荻原浩ワールドは、裏切らない安定の優しさ。
2022/05/03 08:18
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投稿者:mitu - この投稿者のレビュー一覧を見る
荻原浩の世界がたっぷりつまった短編集。
同棲相手のDVに苦しむシングルマザーがボクシングジムの門を叩くーー「ヒット・アンド・アウェイ」。
拒食と過食を繰り返す新婚の主婦。それに気づいてくれたのはーー「冷蔵庫を抱きしめて」。
自分とそっくりの男、いやもう一人の自分があちこちで好き勝手やってる。Facebookやtwitterの世界ではなく、本当のドッペルゲンガーなのかーー「アナザーフェイス」。
別れれたはずの男が再び現れたのは、テレビの中だったーー「顔も見たくないのに」。
マスクをしたらそこは別世界だった。そしてその別世界から帰れなくなってしまった男の顛末ーー「マスク」。
新しい彼氏が部屋にやってくる。モノを捨てられない主人公が片付けの最中に思い出してしまった記憶ーー「カメレオンの地色」。
思ったことが口から出てきてしまう。デパートの店員としては致命的な症状。彼がたどり着いた打開策とはーー「それは言わない約束でしょう」。
結婚出来ないんじゃない、しないんだ。そう決めたはずなのに……「エンドロールは最後まで」。
荻原浩ワールドは裏切らない。ハズレなしの短編集。
紙の本
“したたかさ”に魅了される
2015/11/14 14:55
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投稿者:タンポポ旦那 - この投稿者のレビュー一覧を見る
コメディーから人情味あふれるユーモア、シリアスまで様々な長編で楽しませてくれる荻原浩。短編もキレがあって魅力ある。
本書は現代人の心の病と解放がテーマらしいが、解放については兎も角、在りえる設定と主人公たちの著者らしい解決に、現代の一コマを切り取ったような面白さがある。しかも多くの主人公たちの“したたかさ”に魅了される。
「さよなら、そしてこんにちは」とは、また違う切り口で、多彩な作家だと思う。ホラーの【アナザーフェイス】も作品集中では他と異なる存在だが、それだけに短編集として引き締まった気がする。
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ドッペルゲンガーの話は苦手な終わり方だったけど、
微笑ましい作品が多くてよかった。
げらげら笑う感じではないのだけど、くすくす楽しい
こういうお話は大好き。
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サクサク読めた。結構重い病気をテーマにしてるはずなのにこのライトさがいい。
ヒットアンドアウェイと冷蔵庫を抱きしめてが好き。
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いろんなタイプの話が入った短編集。DV、心の病、ちょっとホラーなど。
ちょっとホラー以外は読後感は良かった。
一番好きなのは、ヒット・アンド・アウェイ。現実はなかなかこうはうまくいかないだろうけど展開はいい。力が入った。
この本の見返しは真っ白ツルツル。タイトルの冷蔵庫を意識した作りなのかな。
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面白い話もあるけれど、面白くない話もある短編集。
最後の話が、どこかで読んだ話だったので、ちょっと残念。
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短編集だけどどれも面白かった。もしかしたら自分も…って思わ苦笑いしてしまった。誰でも何かに依存してたりして、その度合いが酷い人達の話。冷蔵庫は、特に面白かった。どれもほぼハッピーエンドでホッとしてが、アナザーフェイスはまさかのバットエンド。荻原浩さんは噂?だったかな。読んだな。こっちの方が好き。
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心に鍵をかけて悪い癖を封じれば、幸せになれるかな? いや、それではダメ――。新婚旅行から戻って、はじめて夫との食の嗜好の違いに気づき、しかしなんとか自分の料理を食べさせようと苦悶する中で、摂食障害の症状が出てきてしまう女性を描いた表題作他、DV男ばかり好きになる女性、マスクなしでは人前に出られなくなった男性など、シニカルにクールに、現代人を心の闇から解放する荻原浩の真骨頂。
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表題作のほか、「ヒット・アンド・アウェイ」 「アナザーフェイス」 「顔も見たくないのに」 「マスク」 「カメレオンの地色」 「それは言わない約束でしょう」 「エンドロールは最後まで」
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ほんの些細なきっかけで、封じ込めていたものが堰を切ったように。始まりはさまざまだが、心を病み、さまざまな症状を呈する人々の日々の物語である。以前からここにも書いているように、荻原浩オバサン説は、今作でも健在である。ご本人のお姿を拝見したことがあってさえ、オバサン説を唱えたくなるほどである。女性のふとした思考回路や振舞いの描写がお見事である。しかもいつもよりも年齢の幅も広がっているような。傍から見ると、なにがこんなに深刻にさせているのか理解に苦しむが、本人は生き死にに関わるほどの苦悩のただなかにいる様子が絶妙である。深刻さのなかに、可笑しみもある一冊である。
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何度か荻原浩著の本を開いていたが今回初めて最後まで読みきれた
短編小説ー『カメレオンの地色』
今気になる言葉ー「ぱっか~ん」って
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現代人の抱える様々なストレスをスカッと吹き飛ばす。
そんな短編集と期待してしまっただけに、爽快感が今一つ。
後半の3編はよかったです。
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表題作を含め8編の短編集。
どの作品も、リラックスして読めました。
ところで、この本には作者のプロフィールが出ていませんでした。何故?
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短編集。8編収録。
「ヒット・アンド・アウェイ」「冷蔵庫を抱きしめて」「アナザーフェイス」「顔も見たくないのに」「マスク」「カメレオンの地色」「それは言わない約束でしょう」「エンドロールは最後まで」
最初の2編は予定調和的で物足りなかったが、ドッペルゲンガーを描いたプラック&ホラー「アナザーフェイス」から面白くなってきた。「アナザーフェイス」以降も暖かみのある話ではあるが、ラストにひねりが効いてきて面白かった。
・「顔も見たくないのに」バカで顔だけの浮気男である元彼が売れっ子になりテレビでよく見るように・・・。
・「マスク」風邪でマスクをしたところ、生きやすくなったと思い始める会社員。女性の化粧も似たような物かも。
・「カメレオンの地色」付き合う男に合わせて自分を変え続けてきた女性。
・「それは言わない約束でしょう」一人暮らしを始めて、心の中で思ったことが、つい口に出てしまうようになったデパートの男性販売員。
・「エンドロールは最後まで」偶然に出会った彼、出来過ぎの出会いに不信感を抱き始めるが・・・。
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荻原浩さん、久しぶりに読みました。
全編どれにも現代病(?)をかかえる人々が登場。
そのわりに軽妙なかんじの話が多くて、楽しく読めました。
なかでも、
「ヒット・アンド・アウェイ」
DVが痛々しかった分、スカ~っとしました!
最後はなんか自分がパンチしてノックアウトさせたような気分でしたね。
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どこにでも居そうなダメ男にダメ女。
実際には行動に移さないけれど気持ちは分かるお話たち(笑)
個人的にはもうちょい明るめのほうが良かったかなという印象。
「アナザー・フェイス」はラストがちょっと怖かった。。。
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荻原浩の作品が好きで読んでみた。
短編集だが、ちょっと不思議ワールドな話たち。
うーん、ちょっと私のツボとは違っているかな。
今度は長編に期待。