股間を堂々と人前で揉みしだく男子中学生(の話が印象的)
2021/07/18 14:31
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投稿者:y0a - この投稿者のレビュー一覧を見る
読む人によって受け止め方が随分違うなぁと、レビューをざっと見て思ったけれど、私は隠れた名著ではないかなと思う。
その時その時感じたことを、他人だけでなく自分にも視線を向けながら、じっくりゆっくり考えている感じがする。日本がオトコ社会だとよく言うけれど、地位の高いオトコが威張っているという、一見して分かることばかりじゃない。息をひそめて観察しないと気が付かないレベルまで深く深〜く、オトコに優位に出来ていることがよく分かった。それが糾弾調で語られるのではなく(そういう部分も少しはあるが)、作者がオンナとしての自分の反応を分析し、なぜこうなっているのかを発見し、改めてオトコどもを見ると「え〜〜」てなことになるという展開がけっこうある。文化全体(いや空気と言うべきか)が、オトコもオンナをも覆っているのである。
股間を堂々と人前で揉みしだく男子中学生の話が、ひとつの典型である。オトコとしてどう考えどう行動したら良いのか、いまさら染み付いた習慣がさらりと取れることもないし。困ったなあ。
男性の特権である風俗に見る
2016/07/17 13:37
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投稿者:猫目太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
男性には、当たり前のように存在し、女性には「存在なんぞしない」性欲。世間ではそれが当たり前で、女性は無意識に植え付けられてきた。本書は「男性特権」のような風俗を見ようと挑戦する。そこには、男性の性欲にたいして著者の「もやもや」と「虚しさ」が感じられる。20代の頃に感じていた「自分には持ち得ない利権」を行使する男に抱いていた嫉妬が、実は男性にも重圧になり、著者が風俗に通う男性たちに感じていた「虚しさ」なんだろうと思う。このどうにもならなかった「恨み節」を次世代の女性たちにぶつけることなく、本書で昇華しているように思える。
途中からしんどくなってく。
2016/02/27 11:52
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投稿者:メロリーナ - この投稿者のレビュー一覧を見る
はじめの方は面白く読めていたのですが、途中から段々としんどくなっていきました。私は著者の「ママだって、人間」がとても好きでこの本で著者がしていた至極真っ当な人権の主張やジェンダー論にとても共感を覚えたのですが、この本ではついていけなかった。極端なフェミニストみたいな主張が目立ちはじめたので。全部がそうというわけではありません、私も読んでてとっても腹立つ人(いわゆる妊娠危険大な方法で撮影する人等)や事(電車の下品すぎる中吊り広告)もありました。題名の内容でいうと、「女性が行く」という事を生かしきれていなかった印象です。
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投稿者:Lily - この投稿者のレビュー一覧を見る
内容は悪くはないとのですが、この著者の文章ではしばしば話が逸れる傾向があり、読んでいて不快でした。このような雰囲気の文章が好きかにも、この作品への印象は異なってくるかと思いますが、私はあまり好きにはなれませんでした。現在40代前半の著者が20代のときに経験した内容だということで、情報がやや古いのも不満でした。
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こんな本、待ってました。
男だけが知っている世界なんてずるい!小さい窓からのぞかせてもらった気分。
ただ、女が、性が男に搾取されている感じは嫌だなぁ。
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エロ雑誌でルポ漫画を描いている筆者が、エロ雑誌には書けなかった女だからこそ感じるあれこれを綴ったエッセイ。
下世話な好奇心で手に取った男性陣はぶったまげるだろう。
エロや下の話もあるにはあるが、むしろ筆者が膨大な量のフィールドワークをもとに、風俗の世界に如実に表れるジェンダーとセクシュアリティの問題、ダブスタ、男から見る女の分類、などなどについて真面目に考察した社会学に分類されるべき一冊である。
ジェンダーを語る上で風俗はやはり切り離せるものではないと改めて感じた。
最終章のAKBに関する考察が秀逸。
こんなにも分かりやすく、モー娘。との違いも絡めてAKBを論じたものを読んだことがなかった。
私自身、とある事情でAKBのことはデビュー前から知っていたが、ずっと気持ち悪いという思いが拭えずにいた。
それを何となく許容できるようになったのは、13年のAKB選抜総選挙で指原梨乃が1位になった頃からであり、AKBの枠を飛び出して単独でTVに出る彼女を見てみたら、指原梨乃は自分の考えをしっかり持ち、それを自分の言葉で語ることのできる人で、いわゆる「女に嫌われる女」ではない。
彼女を応援している人の中には相当数の女性も混じっているように思う。
しかしAKBという男が作った男のための集団を、女性も享受しているという今が、いいことなのか悪いことなのかよく分からない。
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興味はあるけど女性はいけない場所に、筆者が代わりに行ってレポートしてくれた、という内容。書き様によっては社会学のジェンダー本として十分成立すると思う。しかもそういう場所で働く女性とか、そういう場所に行く男性とか、切り口は様々ありうる。
男性全員がこういうところに行くわけではないことは頭に入れて置かなければならない。
こういうところの充実が性犯罪の現象に寄与しているのかしら。
興味津々で読んだが、こういうところに行く男性に対し、軽い嫌悪感を感じたのも事実。
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田房さんの視点がおもしろすぎる。しかし、あまりに鋭いため、同じ男として見ないように生きてきた点があらわになり、男のあまりの独善性に頭を抱えてしまった。自分より年上なんてほんっと無知、無自覚です。
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女性風俗ライターの著者が様々な店に潜入する。挿し絵もなかなか味わい深い。人形だけが待機している風俗もあるそうで、深い闇を覗いている気分になる。風俗で働く女の子の実態や、その女の子らを冷静に分析する著者の視点は面白い。しかし段々とジェンダーの話に重きが置かれ、どんよりとした気分になってくる。最後のAKB48の件に至っては苦笑いするしかない。なんとも後味の悪い本だった。
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イースト・プレス、やっぱりいい仕事するなぁ。女性から見た風俗って、ありそうでなかった本やと思った。世の中の男にとって、総量としてはたぶんいちばんおっきな産業やと思うけど、その実態を知る機会はめったにないので、こういうお仕事は尊いものやなぁと思う。著者の名前は、見たことはあるけど、という程度でしたが、こういう活動をしていたのか、と感心。
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漠然と思っていたことを言葉にしてもらった!というところがあったり、うーんと思うところがあったり、すごく面白かったです。
最初から最後まで田房さんが自身の言葉で、性産業について書かれていたのが印象的でした。
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「業界」話のような、表層的な興味本位の読者を対象にしたものかと思いきや、むしろ180度逆、「業界」にいたからこそ切実に圧倒的に抱かざるを得ない「女性としての違和感」が表現されている。
女性が性について、性的なテーマについて、考えたり言葉にすること(の難しさ)にここまでまっしぐらに取り組むのは並大抵のことではない。
一気に読んでしまう、読まずにはいられなかった。
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女性の風俗店ルポライターである著者が、風俗店を取材して当時の記事には書けなかった、自身の感想、本音を記した本。世間で優先されている男目線の都合、たとえば「男がそういう場所に行くのは当たり前」とか「男は浮気する生き物」等々にも舌鋒鋭く切り込んでいる。
各種風俗店取材時の、当時の発表場所には記載できなかった実態と、発表された記事とのギャップがおもしろい。
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『母がしんどい』を読んでから田房さんの漫画にハマり、内容を知らないまま図書館にリクエストして借りてきたのですが、かなりきわどい内容でした。旦那さんに見つかり何読んでるの?!って引かれてしまった(((^^;;でもすごく面白かったです。ますます田房さんのファンになりました。ただの潜入取材ではなくて人間の心の裏側みたいなのを描いてるところがとても好きです。そしてこんな世界があるんだ!と驚きでした。
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社会の裏側覗き見。色々な職業や生き方があるもんだと感心してしまった。
この作者さん、既婚者、子持ちなのね。バイタリティがすごい。