紙の本
平成のエラリー・クイーン
2015/10/08 08:30
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:papanpa - この投稿者のレビュー一覧を見る
放課後の旧体育館のステージ上で、男子高校生が刺殺されます。ボチボチと部活の生徒が集まってきていた中、状況は完全な密室殺人。
犯人はどこへ消えたのか?残された傘の意味は?
個人的感想 ネタバレ注意
さすが平成のエラリー・クイーン、ロジカルな謎解き、非常に楽しめました。
(登校時、折り畳み傘をカバンに入れてたら?という疑問はありますが、まあ良しとしましょう。)
ただ、ミステリの部分が良くできているのに対し,主人公のキャラ設定がラノベのテンプレすぎます。
1. 一人で(学校に)住んでいる。両親は物語に出てこない。
2. アニメおたく,無気力,無関心で,趣味の事にしか興味がない。
3. 授業に出ない。でも何も問題ないらしい。
3. でも,本当は天才。本気を出せばテストは満点。
4. 天才的洞察力で見事に事件解決。同級生の女の子,彼を見直す、が、やっぱり駄目な人ね。
5. でも、さらに深いところまで見通すオレ様カッコいい。「フッ,フェアプレーってヤツが嫌いでね。」
こんなキャラにしなくても,ミステリとして十分面白いのに・・・。
それさえ我慢できれば,おススメ作品です,是非読んでみて!
紙の本
ロジカルミステリー
2023/03/25 20:11
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
面白いミステリーって最初の数ページを読めば、なんとなく分かるもの。面白かったです!特に終盤の推理は、非常に論理的で、ミステリーの楽しさ、面白さが、ギュッと凝縮されていました。少し残念なのが、流石にこの状況で、高校生に好き勝手に捜査はさせないでしょうから、そこはちょっと非現実的。そして、登場人物が多すぎて一人ひとりのエピソードがなく、犯人を指摘されてもふーんとしか思えなかったこと。もう少し登場人物に感情移入できるような作りになれば、満点のできだと思いました。
紙の本
青春もの
2020/08/21 16:56
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:吉村ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
青春もののミステリーかと
読み始めたが、なかなかどうして
きっちりとしたストーリーになっている。
すこし途中でゆったりとした流れになるが、
終盤の緊迫感は流石!
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:すねよし - この投稿者のレビュー一覧を見る
ミステリーはドラマなどで楽しむのが主流だった私がミステリー本にハマるきっかけとなった本。
ラノベ好きな私には裏染のキャラクターは違和感なく楽しめた。ロジカルに犯行を解いていく過程が面白かった。
電子書籍
体育館
2019/08/26 20:06
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:モフモフモフ - この投稿者のレビュー一覧を見る
一本の傘から導き出される鮮やかな論理…作者が平成のクイーンと呼ばれている訳がわかった。読者への挑戦もある、純度の高い本格ミステリだ。
裏染天馬のキャラクターが立っているのもいい。
〜以下、ネタバレを含む〜
トリックには少し無理があった気がしないでもないが、そこにいたるまでの論理がよかったので、あまり気にならなかった。
続編も読んでみよう。
投稿元:
レビューを見る
期待以上に面白くて一気に読んだ。
人によっては探偵役のキャラが微妙だという感想もあるようだけど、私は全然気にならなかった。
学園ミステリーなのだから多少、破天荒なキャラがいるのは当たり前な部分もあるし。
犯人の動機がちょっと弱いかなーと思ったけどラストを読んでこれはこれでありかと思わせる辺りうまいなーと思う。
投稿元:
レビューを見る
まさに推理小説。「材料はすべて話した、さぁ推理したまえ」という読者への挑戦状。気構えの無い僕には少し重く感じられた。
あらすじ(背表紙より)
風ヶ丘高校の旧体育館で、放課後、放送部の少年が刺殺された。密室状態の体育館にいた唯一の人物、女子卓球部部長の犯行だと警察は決めてかかる。卓球部員・柚乃は、部長を救うために、学内一の天才と呼ばれている裏染天馬に真相の解明を頼んだ。アニメオタクの駄目人間に―。“平成のエラリー・クイーン”が、大幅改稿で読者に贈る、第22回鮎川哲也賞受賞作。待望の文庫化。
投稿元:
レビューを見る
風ヶ丘高校の旧体育館で、放課後、放送部の少年が刺殺された。外は激しい雨で、密室状態の体育館にいた唯一の人物、女子卓球部部長の犯行だと警察は決めてかかる。卓球部員・柚乃は、部長を救うために、学内一の天才と呼ばれている裏染天馬に真相の解明を頼んだ。アニメオタクの駄目人間に──。
“平成のエラリー・クイーン”が、論理に磨きをかけて読者に挑戦!
第22回鮎川哲也賞受賞作、大幅改稿で登場。
解説=辻真先
投稿元:
レビューを見る
面白かった。奇をてらわず、あくまでも理詰めで推理を展開していくところは、まさしく本格。情報の出し方、論理の展開、わとてもわかりやすく丁寧に書かれています。文章も軽すぎず、重すぎずで読みやすいです。
投稿元:
レビューを見る
何ともクセある名探偵が居たものだ、と思ったが、もともと名探偵とはそう言う輩だった。
と言うことは、並みの名探偵と言うことだ。違うか!
投稿元:
レビューを見る
学園本格ミステリー。
学園ミステリーでは 【日常の謎】的な、人の死なない作品が多いと思うのですが、まさに本格ミステリーといえる展開が好印象。
論理的な解決で、作品として綺麗にまとまっていると思う。
アニメネタは必要なし。
次作も楽しみ。
投稿元:
レビューを見る
この著者の本ははじめて読んだが、まだ20代前半という若さでミステリーの王道であるワトソンスタイルで臨んだこの作品は、単なる学園ミステリーという枠を越えてミステリーを堪能できた。
探偵役のアニメオタク設定は…まあ仕方ないのかもしれない。こういう学園ミステリー系ではミステリー作品好きかアニメ好きが多いなあ。ミステリー作家が総じてそうなのかもしれないけど。
投稿元:
レビューを見る
体育館の舞台の上で生徒が殺された。
凶器はナイフ。現場は密室だった。
容疑者は16人。
頭は良いが態度は悪い、アニメに出てきそうな名前のアニメオタク 裏染天馬が論理を紡いで犯人を暴き出す。
謎を解く鍵は、現場に残された傘。
平成のエラリークイーンが紡ぐ館シリーズ一作目。
投稿元:
レビューを見る
ストーリーは面白い。けれどやっぱり名探偵役の少年が(悪い意味で)気になりすぎて、論理的解決の魅力を感じるよりも先に感じたのは、「なんだかなぁ……」という読後感でした。
学校の部室に住む、都市伝説のようなキャラクターであるというところまでは非常に魅力的なんですが、オタクである必要はあったのか?という点に関して読み手側からすると解は見出せないし、ネタ元が分かる/分からないにかかわらず、ちょっと薄ら寒いものを感じます。オタクに嫌悪感を抱いているわけではないんですが……メジャーどころばかり引っ張ってきているとはいえ、身内向けというか、読者を置いてけぼりにするように私は感じました。あとぶっちゃけると黒歴史ノートを見せつけられてる感じですww恥ずかしいんです。なんというか。
が、ここまで散々名探偵をこき下ろしていてなんですが(笑)ストーリーはほんとうに面白いです。確かに論理的と称するには弱いところもありますが、最後まで一気に読ませる筆力と展開力はすごい。本格にこだわって作られたとわかる、密室とか最後のどんでん返しとか、ミステリファンが心擽られる作品です。
投稿元:
レビューを見る
ある日の放課後、風ヶ丘高校の旧体育館で起きた放送部部長の刺殺事件。
現場が外部との出入りが不可能な密室状態であったことから、体育館で一人になる機会があった女子卓球部の部長が、犯人として疑われます。
女子卓球部の後輩である袴田柚乃は、先輩の無実を晴らすべく、学校の一室に住んでいると噂される二年生の天才、裏染天馬に解決を依頼することにしますが、彼はアニメオタクの駄目人間で…
また一人、エキセントリックな探偵が現れました。
学校に内緒で文化部部室棟の一室に住み着いていて、頭の中はアニメと漫画のことばかり。
彼のセリフには、わかる人にはわかるであろう、アニメや漫画やラノベや声優ネタが盛りだくさんです。
(ちなみに僕は、西尾維新さんの戯言シリーズに出てくるいーちゃんネタしかわかりませんでした)
とはいえ、洞察力と推理力は抜群で、安楽椅子探偵のごとく、現場の状況を聞いただけで柚乃の先輩の無実は晴らしてしまいます。
そしてアニメのブルーレイコレクションを購入するための報酬目当てに、さらに真犯人を探っていくのです。
彼の幼馴染みで新聞部部長の向坂香織、柚乃の兄で刑事の袴田優作やその上司の仙道警部など、今後のレギュラーとなるであろうキャラクターも魅力的です。
ただ、本当の魅力はやはり、「平成のエラリー・クイーン」と呼ばれるだけのことはある、論理的でフェアな謎解きだと思いました。
創元推理文庫ですので、扉の裏に英語タイトルの記載があるのですが、"THE BLACK UMBRELLA MYSTERY"-国名シリーズを彷彿とさせますね-となっていました。
お約束の読者への挑戦を挟んでの、見事な解決編、さらにエピローグで明かされる事件のもう一段深い真相にうならずにはいられません。
続きの楽しみなシリーズの誕生がとても嬉しいです。