紙の本
「怒る」ことにけっして臆病になってはいけない
2015/08/18 07:51
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投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
仕事の現場で「叱ることと怒ることはちがう」とよく聞かされたし、そうも言ってきた。
「叱る」のは相手を諭す、「怒る」は自分本位。だから、「怒る」はしばしばパワハラにもなっていく、みたいなことを。
しかし、本書の著者経営コンサルタントの小宮一慶氏は、「怒ることと叱ることは区別できない」という。
「本当に相手のことを思うなら、感情をむき出しにして、「正しい怒り」をぶつけるべき」と書いている。叱る方に本気の覚悟があれば、怒ったとしても伝わるはずだし、そのことが何より相手のことを考えていることではないか、という小宮氏の意見はもっともだ。
但し、その時には両者には信頼関係があることが大事だろう。
本書には過去のりっぱな経営者たちの「叱る」逸話も多く紹介されているが、経営の神様松下幸之助に罵倒されその場で失神してしまった部下の話もあるが、そこには信頼関係があったというしかない。
「叱る」ことがヘタになった現代のビジネスマンは、「叱る」以前に部下との信頼関係が築けていないのかもしれない。
小宮氏は「正しく怒れてこそ、人は成功する」と書き、「正しく怒ること」は「正しく生きること」と同義ではないかとしている。
ビジネスの現場だけではない。教育の現場でも同じことがいえる。よくないことをしている生徒を怒れない教師の、なんと多いことか。あるいは、社会の現場でもそうだ。電車内のマナーの乱れは一向に収まることはない。それらは誰も怒らなくなったからだ。
怒って逆ギレされたらどうしょうというためらいが社会に蔓延している。
確かに現代社会は多様性を否定しない。けれど、「正しい」ことと「正しくないこと」は区別しないといけないし、そのことは多様性とは関係ないだろう。
そもそも小宮氏のいうとおり、「理解は偶然、誤解は当然」なのだから。
怒られることを経験してこなかった世代がこれからどんどんリーダーになっていくだろう。その時、彼らは次の世代を本気で怒ることができるだろうか。
「怒る」ことにけっして臆病になってはいけないと、この本は教えている。
紙の本
”怒り”の力
2016/06/29 14:58
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投稿者:寅年太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
私自身は”怒り”を否定的にとらえる派なのだが、
”怒り”も使いようによっては強力なパワーを発揮する、
”怒り”でしか伝えられないことがある、
この本を読んでいると”怒り”もそんなに悪いものではないような気もしてくる。
紙の本
あるべき行動指針を再確認
2017/08/09 17:51
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投稿者:セーヌ右岸 - この投稿者のレビュー一覧を見る
我々の日常生活や仕事の中で、直面する様々なトラブル、失敗、誤解、甘え、突き当たる壁などが必ずある。そのような時に、自分では解っていても、自分を見失しない、相手との関係で、上手く対処できず、正しくない怒りに変わることが多々ある。本書では、具体的な人の事例を引いて、その対処ぶり、振る舞い方、納得の仕方・させ方等について、対応の原点に立ち戻させてくれる。わかっていることではあるが、改めて確認できる指針となる。
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20150426 正しい考え方に基づく正しい怒り方。怒りとはその時の感情の高ぶりだと思うので怒る前の心の持ち方で気持ちを整理するのは中々難しいと思う。凡人は怒らないように感情をセーブするしかないのかも。
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上司が読んでた本
むりやりかりた!⚫︎理解は偶然、誤解は当然
⚫︎変えられないものを変えようとしない
いま、ここ、自分 で、やれるだけのことをやり
人事を尽くして天命を待つ気分になれば
ストレス少なくなる
⚫︎厳しく叱咤しても、信頼が崩れないような
関係を築く。
⚫︎おこらなくてもいい仕組みを
リーダーが考える。
ふむふむ。仕組み作りは重要だ。
著者は、1日寝てから考えて
正しい怒りだと思ったら怒る、
という。
私は怒りには、正しいも、間違いもないと
思う。
怒りからは、何も生まれないし
なんの気づきもないから。
怒らないことに限る。
怒りの感情は二次感情で、
一次感情が根底にあるという。
がっかり、寂しい、悔しい、悲しい、
などの感情があって、それを
表現できず、怒る。
怒りで、人を動かしている人は
自分が、他人や親の怒りによって
行動してきた人なのかな。
相手が怒るとこちらは
逆に冷めて、引いてしまう。
自分は怒らないようにしたい、と思う。
これが、なかなかできないけど。
そう考え、自分を振り返る。
父親に怒られたのは、いつだっけ?
一度、イライラして母親にやつ当たりして
ひどいことに言ったときだ。
「なんてこというんだ、お母さんに
謝りなさい」
だったな。
自分のことだけしか考えない人の怒りは
相手の心にも、響かない。
また、最後のほうに
自分が研修をした時眠っていた若者に
怒った、という話があるが
受講生が寝るということは
なぜなのか、考えないのかな?
と感じた。それは正しい怒りなのかな。
「怒る」ことに関係する本
たくさん読んだけど
ちょっと違うんじゃないかな、
と思うことが多かったな。
エピソードにあったかさが
感じられないからなのかも。
また、数年後
感想かわるかもしれんけど。
良くも悪くも
怒りについて、考えさせられた一冊。
やっぱり「怒り」はいやだ。
穏やか生きたい。
うーん。
でも、一番怒ってるのは自分かも。
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あるべき姿と現状に対するギャップが発生したかに対してどう考えるか、ということ。
つきつめて自分が改善できることであれば兎も角改善していくしかないが、
他者の惰性や悪意等について人道に反していなければ怒りの感情を持つのは当然で、封じ込める必要はない。
ただし、それ以降も関係を続けるのだとしたら、おだてではなく褒めが必要だし前提として信頼関係があって然るべき。
という感じです。
特に気に入ったのは、
「一人前は二流にすぎない。グッドに甘んじていれば、変化のある時勢でグッドでなくなる脅威もある。怒りとは理想と現実の差があるとき、自分自身や境遇に怒りを感じる。向上心のない人は(正当な、利己的でない)『正しい怒り』を感じることはできない」
「『正しくない怒り』から脱するにはやはり論語でも聖書でも何千年もの前からの古典を読むべし」
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怒りをぶちまけることがあって、それが正しかったのか悩んだときに手にとった本書。怒りについてだけでなく、生き方そのものの指針を示してくれる。
本当に成功している人は感情豊か、怒らなければならない場面では本気で怒る。
怒りは諸刃の剣で、正しい怒りと正しくなち怒りがある。正しい怒りを持つには正しい考え方が必要でそのために修養に関する古典を読んで自己を磨く。本気で怒ったら本気で褒めるフォローも必要。
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リーダーは古典を読むべし。
自分を笑える人は怒りをコントロールできる。
うまく行ったときは外を診て、失敗した時は鏡を見る。
うまく行ったときはうんがよかったと思え、うまくいかなかったときは自分のどこが足りないかを反省しろ。
つまらないことに怒らないようにするためには、どうして起こってしまったのか、怒りが他人に与えてしまうマイナス面を知っておく。
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3.5
成功している経営者は感情豊か。松下幸之助も嬉し泣きや怒りを爆発。正しい怒りと正しくない怒りがある。怒りをうまく使う。怒り方やリーダー像、正しい考え方など。なかなか面白い。
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9タイプの性格を知るエニアグラム、怒りに対する自律した哲学があるか、褒めるとおだてるは違う、要は本気かどうか。真剣度で動け。
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久しぶりに著者の本を読みましたが、怒りを題材にしてますが、内容は前から述べている部分が多い。バリューアンドインパクト、ビジネスにおいてはその点を意識する必要がより一層強くなっている。
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古今東西の怒り上手なリーダーから「正しい怒り方」を学ぶ本。
感情に翻弄されて怒るのは「正しい怒り」ではありません。相手の将来を考えて怒ることが「正しい怒り」です。そして、怒った後のフォローを忘れないことも必要になります。そのことを本書は教えてくれます。
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著者は経営コンサルタントで、これまでに100冊以上の本を執筆との事。「ちょっと自信を持ちすぎじゃないかな???」と共感できない記述もあるが、大切な要素も含まれていたと思う。
主に仕事におけるリーダーの怒りについて書いてあった印象。下の人が上の人に向かって怒る場合は、「それは当てはまらないよね~」と感じた部分も。うん、だからこの本は、経営上のリーダーに対してメッセージが発せられているものかもしれない。
まずは、怒りはエネルギーの発露であり、怒らないと湧き上がるような経営に注ぐパワー・情熱は生まれて来ないと言う。
物事に本気ならば怒る。現状とありたい姿のギャップに対して怒る。真の成功者やリーダーで怒らない人を見たことが無い。ただし、私利私欲ではなく、相手のため、組織のため、会社のために怒る。何のために怒るのかが大切だと。
名経営者と言われる人は皆怒る。背景には信頼関係が必要。また怒る基準をハッキリする・ブレない、最低でも叱った3倍はアフターケアをする等もポイント。
この本でも、戦前に出版された三木清「人生論ノート」が引用されている。怒り研究では、外せない一冊の模様。
人それぞれと思うが、20代の若者が読んだ場合は、「えーそういうのがパワハラになるんだよ!」とかえって筆者に対して怒るかも(笑)