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断片的なものの社会学 みんなのレビュー
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紙の本
人間の生活史の名著
2017/09/15 22:36
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る
社会学者の岸さんが人々の人生に耳を傾けて感じたことをありのままに書いた一冊。私達はつらいときにどうして薄ら笑いを浮かべてしまうのか、どうして寂しさを抱えながら他人と関わりたくないと思うのか、マジョリティが考える幸せにどう向き合うべきなのか。そういう答えのない問いに対して、誰かの人生とか自身の人生を取り上げて思いを綴っていく。
決して「こうするべきだ」とは書かない、言葉を一つ一つ目の前に置いていくような文章。それでもなぜかとても強い文章だと思ったし、久々に文章に惹かれました。人付き合いで疑問を感じた時に読み返したい本です。沁みました。
紙の本
不充分な人間の
2017/12/28 04:46
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:猫目太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
全体的に暗く、重い内容だが、どんどん先を知りたくなる。不思議と他者に冷たい様な著者の暖かい眼差しと、どんな人でも突き放さない優しさを感じる。「人は孤独で、なにもない存在」と絶望してしまいそうだ。不充分な存在で、それを生きていかなければならない辛さがある。それでも、不充分な存在同士、寄り添う社会が必要だと感じる。読み終えるのが惜しい本だった。
紙の本
人と人とが集まると社会が出来る。
2023/04/29 18:46
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:岩波文庫愛好家 - この投稿者のレビュー一覧を見る
当たり前ですが、この日本に人は1人しか存在していません、などという事はありません。一人以上存在しています。一人以上存在していて、しかもその全員が生存している状況なら、何らかの関わりが生じます。それが社会(society)だと思います。
一方で私自身もそうですが一人の人というのは個人です。個人という存在です。個人という存在は自身の中で個性を持ち、自身での考え方や主張を擁しています。
個人が社会という枠組みの中でどの様に他の個人と関わりや関係を持っていくかは一括りに結論付けにくいです。
個人と社会との関わりについてマイノリティとされている側にいる人達からの声を拾って紹介された内容も著述され、またそれ以外に著者自身の独白もなかなかに頷けるものもあり、非常に興味深く読了出来ました。
電子書籍
不思議な
2023/04/18 23:12
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:おぷりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
今の自分がどうしても好きになれなくて、人生を呪いたい気持ちになっていたけれど、この本を読んで少し気持ちが楽になりました。
人生の意味づけや他者理解について、安易な答えや説教が書いているわけでもなく、でも無条件に肯定してくれるわけでもなく…
とにかく言語化は難しいですが読んだ後に何か無機質だけど柔らかいものが心の中に残る作品です
電子書籍
癒される
2018/06/28 13:49
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ソニ - この投稿者のレビュー一覧を見る
様々な人の断片的なエピソードから、人の生きざまがかいまみえる。決して結論を求めず、それでいて時々、変わらないものに触れることができたような気になる。人のあり方を掬いとる筆者の、優しい眼差しに癒される一冊。
紙の本
残しておくこと
2016/07/06 06:30
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:こけさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネットの中の無数にある断片的な言葉に、光を当てる筆者の行為はとてつもなく崇高なように思われた。すばらしい言葉だけが文学的なものではなく、読む人の態度がどんなものにも昇華させうるのだと思うと、どんなくだらない、つまらない断片的な記述もこころしてかからないといけないのだと思った。