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紙の本
オートマこびと
2015/10/19 11:37
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投稿者:つよし - この投稿者のレビュー一覧を見る
村上春樹が、「書くべきものなど、何もない」という自己認識から創作の道に入った、というくだりが印象的だった。作家は特殊な人たちという先入観があるが、ここで語られる村上春樹は極めて「普通の人」だ。ただ、違いがあるとすれば、何もないところから物語を生み出していく技術と体力、そして内的な衝動のようなもの。村上はそれを「マジック」と呼ぶ。マジックの種は本書でいくつか明かされている。人々の生態に対する観察眼、観察したものをありのまま記憶する「脳内キャビネット」、キャビネットからイメージを取り出し、組み合わせて生み出されるキャラクターたち。村上が名付けた「オートマこびと」はその機能の一部を担う無意識のようなものだろうか。
村上の創作にはまだまだ秘密がありそうだが、本書はその一部を惜しげもなく開陳している村上ファンには必読の書だ。
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新曲入りベスト盤的な「村上春樹自身による村上春樹」
2015/09/16 00:04
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投稿者:ichikawan - この投稿者のレビュー一覧を見る
音楽に例えるなら新曲入りベスト盤といったところか。春樹ファンにはお馴染みのエピソードも多いし、また新しく語られたものもある。コアなファンには新たな発見があるだろうし、村上春樹について興味はあるがまだ作品を読んでいない、あるいはいくつか読んでみたがどうもよくわからない、という人にとっては「村上春樹自身による村上春樹入門」としても読むことができるだろう。
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小説家であり続けるとはどのようなものであるか
2018/05/16 16:38
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投稿者:病身の孤独な読者 - この投稿者のレビュー一覧を見る
村上春樹氏の「小説家」にまつわるエッセイ集である。基本的には、村上氏の日常体験を基に少しだけ示唆的なことを記述している。評者が興味を持ったのは、小説家は自由に好きな時に小説を書くというイメージがあるが、村上氏の持論では「毎日決まった時間に一定の時間内集中して小説を書く」ことを続けることが大切であるということだ。小説家も、普段の他の職業とは変わらない。職業場所と道具が違うだけで、他は普通の仕事と変わらない。謎の多い小説家の実態が垣間見える書籍である。
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村上春樹の小説論、小説家論、芸術家論
2016/04/29 15:18
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投稿者:まなしお - この投稿者のレビュー一覧を見る
これは村上春樹氏の自伝的エッセイである。大筋としては、小説を書きたいと思っている人に向けての講演録みたいな形になっているが、その中で述べられているのは著者自身の小説論、小説家論、芸術家論みたいなものである。具体的に自身の過去の作品を例にとって語られているので、村上作品が好きな人にとっては、非常に興味深い内容となっている。
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驚きの校正頻度
2016/01/21 20:07
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投稿者:たくみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
コンテンポラリー作家としての生き方を素直に吐露。
これほど真摯に文章と向かい合うからこそ、超一流の「職業としての小説家」になれるのだということを実感した。
やっつけ仕事の貴志祐介「エンタテイメントの作り方」と対照的。
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ふむふむ
2015/10/08 07:29
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投稿者:hohoho - この投稿者のレビュー一覧を見る
雑文集はあいさつ文やら短編など様々な文章がつめこまれたまさに「雑文」集でしたが、今回はタイトルの通り小説に関しての(小説家になりたい人への)本です。
表紙が自分を曝すことを好まないことで有名な著者自身の写真でかなり驚きました。
おなじみの頑なな部分と礼儀正しさ、文章や自らの信じるものに対しての真摯さ誠実さが好ましいと思いました。
今までにない!という内容ではなく、小説や小説を書く仕事についての村上春樹のやり方での解説です。
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小説とは?小説家とは?
2015/10/01 15:38
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投稿者:ヒロクロ - この投稿者のレビュー一覧を見る
架空の講演という設定で書き下ろした自伝的エッセイ。これまで断片的に語られてきたエピソードや思いが集約されている。文壇と一線を引くことで独特の立ち位置と世界的評価を手に入れた著者ならではの小説論であり作家論になっている。