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自分を色彩(個性)のない人だと思う多崎つくる。あるきっかけで、高校の時に仲が良かった友人のグループから追放され、それを気に新たな多崎つくるとして見た目も中身も変わる。しばらくして、付き合っていた彼女に、追放の真相を確かめない限り、つくるは心ここにあらず状態のままだと言われたため、物語の後半で旧友に会いに行く。
話として少し暗く、静かめ。
気を許せる相手ができたと思ったら、その相手が消えていく繰り返しが二度程あったせいで、最後の最後(沙羅とのこと)が気になる
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主人公と私の年齢が近いことから、共感できるところが多かった。個人的には好きです。
誰にでもあるしこりが残る辛い人間関係上の経験、これを乗り越えるための「巡礼」の話。
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相変わらずの村上節炸裂!!!って感じでした…でもなんだか最後に心をぐっと掴まれた。大好きな人に大好きな気持ちをきちんと伝えなくちゃ、って思わされました…。
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久々に読んだ。
やっぱりとても面白い。
心情描写が良い。
どこか冷めて、俯瞰している登場人物が良いです。一般論かもしれないけれど、とても共感できる部分が多い小説でした。
もう、たまりません。
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村上春樹の作品は二冊目でした。今回もとてもおもしろく最後まで楽しめました。考えさせられる内容も多いので現実世界でも自分自身の雰囲気が変わってる気がします。寂しくなり恋がしたいと思いました。
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久し振りにすんなり読み終えられた村上作品(久し振りに短い作品だったから?)。変わらずの独特の空気感にひたれて満足。ふと思ったのは。最近の自分の不安や悩みの種って、体調の不良(若い頃にはなかった不具合があちこちに!)、仕事と家事の両立のキツさ(早く隠居したい)、老後の資金(でもお金貯めとかなきゃ)、介護(そろそろ…)など。超生活感あふれるもので、つくる君達と違いすぎだな(笑)ってこと。
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村上春樹氏の作品は確かに文章が気取っている。すかしたような登場人物がすかしたセリフを吐く。狙い過ぎな感じもしてたまに鼻で笑っている…。感情移入や共感できない部分も多い。しかし読み出すと止まらない。おそらく文章のリズムに自分が乗せられているのだと思う。作品の読み易さは人それぞれだが、村上春樹氏の文章のリズムは自分にはまっている。この長たらしい題名の作品もしかりである。
今回の作品は最後まで読み終えた時点で後は読書の想像(推理)にお任せします。と作者に言われた気がした…。もう少しヒントを与えてくれてもいいじゃないかと他の読者も叫んでいる気がする。様々な予測が可能だが、真実は作者しか知らない。
よってこの作品は謎を多く残した未解決ミステリーとして脳内で仕分けされた…
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今まで、村上春樹氏の本はあんまりだったけど、今回はめっちゃおもしろかった。好みが変わってきたのかな・・・?
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文庫化したのは知ってて、たまたま本屋に行ったら平積みされていたので買ってみた。
ノルウェイの森すら読んでないにわかですが、このふわふわ感が良いのかも知れないですね。
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多崎つくるは自分だ、と少し思ってしまった。
直前に読んだ内田樹氏の著作で、村上氏の作品を読んで作中の登場人物と自分を同じだと感じてしまう人が多いらしいということが述べられていたので、この影響があったのかもしれないが。
いい小説だった。しばらくは村上春樹の世界に浸るつもりだ。
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高校時代に仲良くしていた友人たちから突然縁を切られたという過去の闇を抱えたまま生きている多崎つくるが、大人になってからその過去を真実を探る。
村上春樹得意のシュールレアリズム路線ではなく、至って現実的なストーリー。自分の周りでもいかにもありそうな、普通の男の物語。こういう村上春樹も面白かった。
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memo
23
つくる自身は服装にあまりこだわる方ではないが、着こなしの上手な女性を見るのは昔から好きだった。美しい音楽を鑑賞するのと同じように。
28
「限定された目的は人生を簡潔にする」と沙羅は言った。つくるもそれに同意した。
78
「独創力とは思慮深い模倣以外のなにものでもない。現実主義者のヴォルテールはそう言っていますが」(灰田)
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待ちにまった文庫化。発売日に買いに行きました。
久しぶりに長編を読んでいて感じるのはやっぱり読みやすさ。
一番気になるところで終わるのはやっぱり村上春樹。また本を読むきっかけになってよかった。
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田崎つくる君の話。
素晴らしい仲間がいた事があったんだから
もっと面白おかしく生きればいいのに。
と思いつつも 自分もトラウマコンプレックスいっぱいだ。
すっきりしない部分はいろいろあるけど
さっくり読み終えました。
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【全米第一位にも輝いたベストセラー、待望の文庫化】多崎つくるは親友四人から理由も告げられず、突然絶縁された過去をもつ。恋人に促され、真相を探るべく一歩を踏み出し、旅に出る。
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人は多くのものを抱えながら生きています。長く生きれば生きるほど、抱えるものの数が増えていくか、あるいは重量を増すかします。けれど、誰もが抱えるその荷物は、多少の違いこそあれおおよそ似通ったものなんじゃないでしょうか?自分一人だけ、何か特別なものを抱え込んでいるなんていうのは、錯覚なのかもしれません。
人懐っこい犬とそうでない犬がいるように、あまえ上手な猫とそうでない猫がいるように、人も生まれ育った環境や性格などのちょっとした違いがあるだけで、大きな違いなんてないはずです。キリンはキリンとして、ライオンはライオンとして、シロクマはシロクマとして、ラクダはラクダとしての考え方や生き方しかできないのと同じで、人は人としての考え方しかできませんし、生き方しかできないのです。そう考えると、人の苦悩なんて似たり寄ったりなんじゃないでしょうか。だとすると、〝個性〟だとか、〝自分〟なんてものにどんな意味があるのでしょう?かつて〝自分探し〟という言葉が流行しましたが、そんなものがほんとうに見つかるのでしょうか?他人から見た自分の印象なんて、見る人によって随分と異なるでしょうし、そもそも自分というものの存在が、実体を伴うものかどうかすらよくわからないのに。
それでもやっぱり、人は誰もが悩み苦しみながら生きています。人生って、なんだかもやもやとして、割り切れないものなんですよネェ。もちろん、この小説は〝自分探し〟みたいな、そんな単純なものではありません。物語の中には、印象的な話がたくさん散りばめられていて、深読みしようと思えば、いくらでも想像を巡らすことができます。それもこの物語の魅力のひとつです。はじめの設定はなんだかとっつきにくかったのですが、読み進むうちに、どんどん惹き込まれてしまいます。ワーズワースの詩〝草原の輝き〟を思い出したりもしました。
色彩を持たない多崎つくるは象徴であって、実はこの物語に登場するすべての人が、多崎つくるなのではないでしょうか?もちろん、読者である私たちも含めて。人生ってとるに足りないものだけど、それでも生きてみる価値はあるかもしれませんネ。
べそかきアルルカンの詩的日常
http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/
べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ”
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