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世界の葬儀紹介から霊感体験、そして自身の死生観。本としては雑な作りと思って読んでたけど、身近な人の死から自身の死生観、今の自分の生き方を書いてるあたりスジが通ってるのかもしれない。50歳が近くなった今、親のこと先祖代々の墓や仏壇の行く末を心配してきたが、私自身の死生観も考える時期である。
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身近な人の死、世界中で見た異文化の葬送、著者自身の理想の死について書かれた本である。
私はこの本を読んでいて、自分の死について考えると同時に生き方についても考えていた。自分はどのような最期を迎えたいか。そのためにはどのように生きる必要があるか。そういったことを考えさせてくれる本であった。
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世界のいろんな文化の葬送の仕方の違い。死に対する考え方の違いが描かれている。
椎名さんの周りの人が考える理想の死についてもあるが、椎名さん本人の理想の死については書かれず。
この本で、読んでもらいたいのは、巻末の「友よさらばー少し長いあとがき」だ。
ここには「いじめなどで死ぬな」と書かれている。
苦しい状況にいる時、その状況が自分の世界のすべてだと思いがちになるが、そうではないのだ。
世界は広い。
もし、死にたいくらい辛い時にはこの本の後書きだけでいいから読んで欲しい。
世界は広いのだと目を開かせてくれる。
後書きだけでいいなんて椎名さんに申し訳ないけど。
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椎名誠著ぼくがいま、死について思うこと 読了。何と言うか非常に荘厳で重みのある一冊だった。わが敬愛する椎名さんが真剣に「死」というものと向き合って綴られた数々のエッセイが心に沁み入ってくる。
著者自身の身近な「死」に係る体験から、世界中の辺境地を旅してきた椎名さんならではだと思うのでありますが、「埋葬」や「死生観」は、国や民族によって随分違うんだなあということも感じさせてくれた。
「ぼくはあといくつこういう場に立ち合うのだろうか。そしていつ自分がこういう立場でみなにおくられるのだろうか。それは、わからない。ぼくにも、そして誰にもわからない。」(本著より抜粋)
若かりし頃から「怪しい探検隊」でガンガン突き進んできた椎名さんがこうゆう著作を出版されるとは、年月の経過の早さを感じざるを得ないと思うのであります!!
【Dance1988の日記】
http://d.hatena.ne.jp/Dance1988/20160202
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母が読んでいた本が面白そうだったので。元々世界各地の葬儀・埋葬法に興味があり、一度図書館に行って勉強しようと思っていた所だったので、なんともドンピシャな内容の本だった。しかも、多くは椎名誠自身が実際に目の当たりにした儀式の話なので、二次資料よりも臨場感がある。死んだ子供の死体を袋に入れて放置する部族の話とか、興味深かったなぁ。そもそも墓を必要としない文化圏が多いのが意外だった。作中で紹介されている本がどれも面白そうなものばかりだったのでそれらも読んでみたい。
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バブルの時代、アウトドアにハマり、あれから30年近く経った。あやしい探検隊隊長も自分も歳をとったな〜。日本の葬式は著者が憤るとおり華美な装飾、不要な演出のために産業化されてしまっている。世界の辺境で行われる葬送は興味深かった。著者は死そのものというよりも、死から目を逸らさずに生きることを伝えたいんだなと思った。孫に微笑みかける好々爺、そんな彼が想像できて微笑ましい。
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初めて読んだが、活力ある魅力的な人だと思った。題名からは予想と外れる内容で、自らの体験に基く世界の民族の葬儀であったり、若い頃の経験が語られる。中でも現代の若い世代の自死に対する憂いは、ずしりと感じた。2017.9.19
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ナマコでお馴染みのシーナさん。
死相感や葬儀の風習にまで及んでいて、マナコ風の冒険や探検も垣間見るがかなりリアリティがありショッキングだった。
人はいつか死を迎えるし、近しい人の死に触れ生きていくもの。
ペットロスなる言葉が生まれた昨今は、人の死に触れる事が減った現代の象徴かもしれない。
痛快なシーナさんが益々好きになった一冊。
オススメですよ。
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椎名さんの本をまとめて買おうと本を選んでいた時に気になって買った一冊。
世界中を旅してきた椎名さんだからこそ知ってる世界中の葬儀を紹介し、私小説的な一面も含まれた一冊。
魂と形という考え方に基づく世界中の葬儀の方法や風習は知らないことだらけだったので驚きの連続だった。宗教やその地に伝わる伝説、死に対する考え方がそれぞれの方式の根幹になっていることはどこも同じでもあると考えた。
私は死を迎える時にどうなるのだ、ということは昔から不思議だと思うことであったし、怖くて仕方ないことでもあった。でも、それと向き合う時間だったことと同時に、椎名さんの死に対する言葉に救われたような気がした。
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浪人時代に、椎名誠が20代の頃を描いた自伝小説を読んだ
「哀愁の街に霧が降るのだ」とか
このひとの本は、読書好きになるきっかけだった
もうあれから20年ほど経った
このひとも死を語るか、と感慨深くなった
まだ20年前のその本は、本棚にある
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昭和初期の葬儀は白服。ビジネス文化で、今や葬儀は黒服。葬儀費用は、世界でも抜群の高さ。国々の葬儀で、チベットの鳥葬やモンゴルの野ざらしの風葬、インドネシアのトラジャ族のもがりを紹介。アマゾンのインディオの大多数家族では子供全員の面倒を見れないので行方不明が多い。国内の墓問題で墓地不足にも言及、大阪・一心寺のお骨仏に驚く!自己の終活も語っているが、気になったのは苛めによる子ども達の自死。過剰な報道と犯人捜しで復讐の方便化するマスコミの責任も大きいが、国家として、真面目に取り組むべきだ!虐待死も合わせて…。
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「思うこと」というタイトルがついてはいるが、内面的な思考の世界に閉じていないのが椎名氏らしい。本人自身(あるいは奥さん)がその目で見てきた、世界の民族の死に対する捉え方がリアルに語られている部分が、本書の魅力だろう。
死は全人類に共通して訪れる現象であるにもかかわらず、それをどう捉えるかは、土地によって全く違っていることがわかる。日本では、死には「恐れ」「悲しみ」「忌み」といったイメージがまとわりつくが、それらも人類に普遍的なものではない、ということになる。つまり、死とは「どうとでも捉えられるもの」なのである。だからこそ、個々人が「自分自身にとって、死とは何なのか」を考えることに、大きな意義があるように思われる。
本書は2013年の出版だが、これを読む限り、椎名氏自身は死とはまだまだ縁遠い印象である。2020年末に「遺言未満、」という、いわば続編を出版されているので、こちらも読んでみたい。
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久しぶりの椎名誠。哲学的な深い思索があるわけではなく、いつもながらの脳筋で、それだけに健康的かつ明朗な死とその周辺に関するエッセイ集。平成25年刊行とあるから9年前、椎名誠は70手前のはずで、読んでいてなんとなく、椎名誠は当分死ぬ気はないな、と思った。が、仮にいま書いても、あまり変わらないのではないか、とも思った。そうあってほしい。
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BOOK・OFFで100円で売っていたから中学生以来に椎名誠読んでみた。
椎名誠の死についての捉え方や、世界を回る上で彼が体験した「死」について知った。
チベットの人とかの話を聞いてると、向こうの人達は生活の中でも「死」を意識して、毎日実存的な生き方をしてるんだなあって尊敬した。
2013年に書かれた本だし流石に椎名誠はもう死んでるよね。彼は死ぬ直前何を思ったんだろう。ってしんみりとしてたら、まだ生きてた。
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元気なシーナさんが、初めて死を考える、とやや場違いな設定。その意味で、どうしたの、という処も見え隠れ、★二つかな。