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うーん、草加次郎事件を題材にしたノンフィクションに近い小説を期待してたんだけど、当時を舞台にしたハードボイルドなミステリーだった。しかし主人公が微妙にダサくてそこが良くも悪くもあった。ダラダラ読んだからそんなに面白くなかったみたい。
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スピンオフ作品なのを知ったのは読み終えてから。
ただし、知らなくても読める作品です。
トップ屋の男が巻き込まれることとなった
女子高生殺人事件と、
その時代に日本を混乱に陥れた爆弾魔、草加次郎。
そこの一部には「触れてはならない」領域も出てきます。
なぜならば犯罪関与者にいわゆる権力を
持ったものが出てくるから。
そして殺人事件にはあるとんでもない秘密が
絡んでくるから。
ある種の良くない出来事はその一部で
本筋に関しては最悪な代物。
重い内容だけれども
読みやすかったのはひとえに、著者の文章力なんだろうな。
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まるでチャンドラーを読むかの如き、ハードボイルドなミステリ。とにかく、すべてが格好良い。
改めて、桐野夏生さんの筆の自在さ、巧みさには圧倒される。こんな作品も書いてしまうのか……本当に凄い。
昭和38年という時代の明暗に浮き上がる、硬派で、その信念を貫く人間たちの生き様、悲しみ、寂しさ、そして優しさ。こんなふうに生きてみたくなる、憧れを透かしながら読んだ。ハイライトに火を付けて。
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昭和の東京オリンピックの前年の東京が舞台。
実在する人名が出てくる。
桐野先生にしては珍しく、男性が主人公。
カッコ良すぎの主人公だが、私は、女性主人公モノの方が好きかな。
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実際にあった昭和の未解決事件、草加次郎事件を幹にして構築したミステリー。昭和という土から生え出た虚構の蔓が実在の事件の幹に幾重にも絡まり、見事な物語へと姿を変えている。奥付によると阪神大震災の年に単行本が刊行されたようだが、二度目の東京オリンピックを終えて、一度目の東京オリンピックの頃の物語を読むことができたというのも、なんか良かった気がします。
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2022.04.29 読了。
村野ミロシリーズ三作目。
なのに、桐野夏生先生らしくない作品だった。
別の方名義で販売されていてもおかしくないくらい異色作。
というか女性がこの作品を描いたのが不思議。
事件自体はあまり理解できず、長いしややこしいなー、早く終わらんかなー、と思いながら読んでしまった。
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読みやすかった。トップ屋と呼ばれる週刊紙のライターが事件に巻き込まれる話。昭和30年代の時代背景もよく描かれている。
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さすがの桐野作品だと思えた。
執筆は1990年代、彼女が乱歩賞をゲットし、気鋭の作家として脚光を浴びて行き始めた時間。
そんなオーラが行間に漂う。その後の「グロテスク辺りから彼女が気になり、作品は大半読んでいる。
ミロシリーズは余り好みじゃないけど、この作品、ミロの義父の物語という事で意外性がある。
62歳になった時間、転送されて届いた葉書。かつて彼の若き時間に刻印を残した男、そして忘れ形見。
彼を初めとしての人物造形がいい・・しっかりしており、筋の骨組みもぶれない。
よくある「着地が曖昧」ガックリ感が無く読了。
作品の舞台の時間は物心ついて間なしであり、頭の中では霞が掛っている。
東京五輪、高度経済成長、東京が実際以上の化け物と化し行っていた時間。
人も金も、国までもが虚構に憧れ、踊らされて行った時間という気が強い。
そしてマスコミ、ジャーナリズム・・その頃の小説は余り好みじゃなく、今思うと薄っぺらくってやたらぶっている文字づらがイライラする。
この作品も若干その香りはするが、さすがの桐野さんだった。
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連続爆弾魔だけじゃなく色んな事件が絡み合ってる
結構ハードボイルド系で、面白かったようなそうでもないような、、
高度成長期時代特有の固有名詞とか時代背景にあまりピンとこなかったのもあるかも
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トップ屋が主人公の作品は初めてだったのと、舞台が1960年代だったので、自分が全く知らない世界に入ったみたいでした。四十円のラーメンには驚きました。また、深夜喫茶というものを初めて知りました。物語の最初から最後まで、遠い昔の日本へタイムスリップしているような気分で楽しかったです。
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30年前の作品ではあるけど、無駄な読書をしたくなくて、桐野夏生を選んだ。
作品の舞台はオリンピックの前年。切ないほどの昭和の描写に、何度も本を置き、アイビールックや古いフランス映画、バイタリスの匂いを脳裡に蘇らせる作業は甘やかな悦びがあった。
最後になって、ああ、これは村野ミロの義父の話なんだ、とわかった。いろんなレビューに書かれているようだったけど、そこはチェックしてなかったので、わかった時は嬉しかった。
「顔に降りかかる雨」と「天使に見捨てられた夜」の再読をしようと思うと少し嬉しい。また、未読の「ダーク」も楽しみになった。