紙の本
心地よい専門用語
2018/10/25 00:43
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投稿者:イシカミハサミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
さすがその分野に籍を置いていた方だけあって、
出てくる用語も各キャラクターの振る舞いも
とてもリアル。
起こる事件も「ほぉ~」という感じ。
ただなあ。
あふれ出るナルシズムが抑えきれていない。
作中、とある人物の思考に対してやけに好意的。
そしてタネ明かしは解説にある。
別にその思想自体は嫌いではないけれど。
もう少し客観性を持ちましょう、という。
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【松本清張賞に輝いた国産航空サスペンスの傑作!】自衛隊戦闘機TF‐1が二度にわたり墜落。機体を製造した四星工業の技術者・沢本由佳は事故原因に疑問を抱き、独自に調査を始める。
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スクランブル飛行中の自衛隊機TF‐1が墜落。原因はパイロットの操縦ミスとされたが、この機を開発した四星工業の技術者たちは腑に落ちないものを感じ、独自に調査を始める。そして半年後、TF‐1が再び墜落した。日本の国防を揺るがす真の脅威とはなにか?松本清張賞受賞の傑作航空サスペンス!
という筋書きの割には、とっても軽い。男女のお話は必要ですか?
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国産の練習機を兼ねた戦闘機が脚光を浴びて、自衛隊に採用されるが、スクランブル飛行中に連続して墜落する謎を巡るミステリで、松本清張賞受賞作品。
新型戦闘機の速度域ごとの弱点を衝いて事故を起こすことを目論んだ犯人の狙いはユニークで面白い。
だけど主人公の男女があっさりと何度もベッドインするが、特に必要な設定とも思われないので、無駄のような気がする。
作者が航空機設計のキャリアを持つので、戦闘機の特徴や説明は詳しい割には分かり易い。
だけど、作品の重厚感がないためか、全体を読み終えた時に、何かもの足りなさを感じる。
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自衛隊で運用されている国産戦闘機が、領空侵犯機に対するスクランブル中に相次いで事故を起こします。その裏に防衛産業や防衛庁に絡む陰謀に気づいた主人公が真実を突き止めてゆくサスペンス。
著者が航空機産業に身を置いていた経歴があるだけに、戦闘機の開発や運用に関わる実情がリアリティー満載で描かれており、物語中で発生する墜落事故原因の技術的裏付けなどに飛躍がありません。専門用語もさりげなく解説され、だれでも読みやすく、著者が展開する世界に引き込まれていきます。
ネットの書評では登場人物の描写などに軽さが目立つなどの酷評も散見されます。しかし、その点を差しい引いても著者の専門知識を総動員したストーリーは、「それはあり得ないやろ」という突っ込みどころが無い緻密な展開で、よくありがちな超人的な働きをするヒーローなどが登場しない点も好感が持てました。
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著者の専門知識(解説によると、実際に航空機の設計に携わっていた)を総動員した!?松本清張賞受賞作。
門外漢には聞きなれない用語が、次々と出てきて(勿論説明はあるが)、専門的過ぎてイマイチ身を入れて読めなかったというのが正直な気持ち。
それでも、航空関係の詳細な記述に、この作品に対する著者の意気込みを感じられた。
一方、他のレビューでもふれているが、男女の関係になる描写は安直類型的で面白みに欠け、むしろ真相究明の意を同じする同志の関係のままの方がよかったか。
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専門用語が多くて難しいところも多かったが、伏線がわかりやすいので読みやすく、期待どおりの胸のすくエンディングで楽しかった。自衛隊戦闘機の最後の旋回が「かっこいい!」
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自衛隊機を中心に、パイロットと開発者たちの活躍を描く。
面白かった。専門的かつ技術的な話が多く、難しいのだが。ただ、”女関係”がうざったい。わざわざ恋愛話をぶっこまなくてもいいのに。
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航空小説というものに初めて着手したが、あまりに面白くて一気に読んでしまった。流石に専門用語が多く難儀だったのも最初のうち、特に核心をつく場面でも毎回、「つまり、こういう事ですよね?」と沢本が分かりやすく要約してくれるため、全く背景知識のない読者でも大筋が掴めるような描写が有難い。
また文体としては、ミホ以外の登場人物を男女の拘りなく終始苗字で表記していたのが気になった。どうも恋愛が絡むと特定の女性を魅力的に書き過ぎる傾向があるため、この書き方はある意味新鮮で、最後まで快く読み進められた、言い換えると誰も”嫌いにならなかった”。
時々挟まるホームドラマというか、登場人物たちの微妙な人間関係等がガチガチの航空小説をとっつきやすくさせている印象。ストーリーはどこまでも興味深く、読み易く、最後にはどこかスカッとする。
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スクランブル飛行中に自衛隊機が墜落。後にパイロットは死亡した。領空侵犯?操縦ミス?機械トラブル?様々な説が飛び交ったが、結局パイロットの操縦ミスということで治った。しかし、自衛隊機を開発した技術者たちは納得がいかず、独自に調査を始めた。そんな時、半年後、再び同様な事件が発生した。
第14回松本清張賞を受賞した作品。戦闘機についての知識が、豊富に盛り込まれていました。普段聞かない言葉が飛び交い、難しい言葉が多くありましたが、その分わかりやすく説明する部分もあって、楽しめました。
登場人物が多く、その肩書きといいましょうか、名前と携わっている内容との結びつきがなかなか把握しづらかったです。
内容としては、事故を調査するというのが基本軸なのですが、男女の恋愛関係といったものは不要のように感じました。たしかに松本清張作品を匂わせるような雰囲気があり、一部では重要かなとは思いましたが、無理やり入れているような箇所もあったような印象がありました。
自衛隊機による墜落事件の裏では、渦巻く陰謀や人間同士の腹黒い部分も垣間見れて、しっかりと作り込まれている印象がありました。
しかし、航空機について豊富に書かれた分、登場人物たちが多いせいか、人間達の心理描写がふわっとしていたかなと思いました。
最初は知識や登場人物で頭の整理が大変でしたが、段々と状況がわかっていき、気づいたら読み耽っていました。
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航空ミステリー。国産自衛隊機が墜落。実は墜落するよう仕向けられていた。このトリック、飛行機に関する知識は、東大工学部航空学科卒業の筆者ならでは。主人公を若い女性にして、堅苦しさが緩和されている。もう一人の主人公・倉崎は航空機関連の後にフリーデザイナー、筆者がモデル?