「日本」を表す国号を歴史的に丁寧に見た画期的で興味深い一冊です!
2020/03/02 13:14
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、私たちが住む「日本」という国の名称、すなわち国号がどのようにして成立したのかを明らかにするとともに、近代日本に至るまでの国号の歴史について詳細に語ってくれる画期的な一冊です。本書によれば、「日本」という国号は、もともとは古代中国において、日の昇る木、扶桑のもとにある地を指したということが述べられています。そして、その言葉が古来の「倭国」という呼び方から「日本国」へと改めるというかたちで承認されたのだと書かれています。このように国号には歴史的な背景があり、それを研究していくことはとっても興味深いことです。同書では、これ以降の近代近代日本に至るまでの国号の歴史を明らかにして、丁寧に教示してくれる非常に興味深い一冊となっています。
ある意味驚きです。
2019/03/22 08:22
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投稿者:岩波文庫愛好家 - この投稿者のレビュー一覧を見る
要約すると日本という称号は誰がどの様に決めたか、がテーマです。その答えはある意味意外でしたが、全体的な内容としては、ある程度納得はしたものの、文体が(特に終盤)かなり批判的だったり、自身の意見を正当化する証拠立を列挙するような感じがあったりで、ちょっと必死感が漂いました。
今テーマの結論はもう少しはっきりと確かな根拠が提示されていると、より判り易かったと思います。
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投稿者:栞ちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
学者さんの本なので、その人の考えが主張されているのはあたりまえなのだが、どうもその説の論拠が、しっくりこない。
ただ、文章自体は読みやすくかかれている。
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「日本」は大宝令で定められ、粟田真人が「日本国の使」として初めて遣唐使派遣され、(702年)正にその時は唐時代の則天武后(実は「周」を名乗っていた。」によって「日本」が認められたことから日本がまず名乗ったと思っていたが、中国から見て東の国という意味もあり、当に東夷であるという意味かもしれないとは全くの目から鱗だった。確かに日本においては日は国の中から上るのではない。あくまでも中国の視点からだとも言えるのだから。東晋の恵帝の時代(290~306年)にも日本という文字が見られる、必ずしも我が国だけでなく、朝鮮半島も含んでいた可能性があるなど、国号としての意味だけではなかった可能性など、新しい知識も多く、驚いた次第。倭の文字が千八人女の組合せだという話は愉しい。
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「日本」という語が「日本天皇」と詔書の中で用いられ『日本書紀』も唐や朝鮮半島を対象とした対外的呼称として使われだしたが、もとは中国の文献に現れる扶桑などと関連する地理的用語から派生したものだった。その後平安時代の日本書紀の注釈読解で東海姫氏国などの称とともに中国古典を元にして様々に議論されるも自国のアイデンティティを表す語として「やまと」への関心へシフトしていき、「日本」の語釈はアマテラスや大日如来を絡めた解釈へと変わっていく。そして近代、天皇のしろしめす我が国の「国体」についてはあれほど熱心に国民に説いていた政府も、日本という国号に関してはほとんど触れることができなかったという。 新出の「祢軍墓誌」に関する考察も著者の考えを補強する。
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断念する
残念です
日本の文字が古事記に出ないとあるが
乞食は多氏が自分の家系を神に結び付けるため偽造した歴史書(偽書)だから、マジメに理屈こねてもダメ
712年にできた古事記に、713年に諸国に命じた風土記編纂によりまとめた記事が記載されている事実
※日本書紀にはない
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古代にその後の時代で言うような「日の本(ひのもと)」という訓みと理解があったのか?という疑問からのスタートでしたが正直色々それどころじゃない目からウロコがいっぱいありました。
まず古代ってやはり漢籍や漢文の理解があるのとないのとでは全然視野が違ってくるんだろうなと思いました。平安時代に日本書紀の講書が度々行われてますが(長くて数年かけて行われる)この当時に日本書紀に対する意欲すげえなと。矢田部公望なにものなの…おれもその講義受けたかったわ…
″「日出る処」って言うけど中国から見たら確かに日の出る方向だけど日本から見て国の中から日が出るわけじゃないのに「日出る」とかいう???(意訳)″って質問した某参議、私ちょっと日出る処表現のイメージ固まり過ぎててその発想無かったわ…って感動した。
概ね中華思想におけるあくまで配置的な「日本」という表現からきてるという印象で、自主的に「日本」を国号として名乗り始めたわけではないという感じでした。もちろん制度化して正式に倭から日本になるわけですけども。あと王朝名として見るべきという話もなるほどでした。