投稿元:
レビューを見る
【苦労するまい、と頑張る必要はないんです】ロクでもない人生でも、私は幸福だった。「自分でもワケのわからない」佐藤愛子ができ、幸福とは何かを悟るまで。初の語りおろし。
投稿元:
レビューを見る
作家を「先生」と呼ぶのはヘンだと思う。それでもやはりそう呼びたくなる人はいて、その筆頭が愛子先生だ。この本は語りおろしで、特に目新しいことが出てくるわけではないけれど、私は愛子先生については同じ話を何遍聞いてもまったく飽きない。全部が全部「その通り」と思うわけではないが、なにかもう根本の所で仰ぎ見てしまうものがある。それでまた、どういうわけか読んでいると目頭が熱くなってしまうのだ。
「人生というものはね、幸福だのなんだのと言ったって、どうということはないんですよ」」「苦労したってどうということはない。反対に、幸福になったからと言って、別にどうということはない」
投稿元:
レビューを見る
20170305 長生きの秘訣、気にしなくていつも笑っている。気に入らない事ははっきり嫌だと、言う。素直に喜ぶ、おめでとうと、言う。長生きして当たり前の生き方なのだと思った。
投稿元:
レビューを見る
講演が元になっているので
話が軽快にかわり
佐藤先生の面白さ
サービス精神が良く感じられます
川上宗薫氏のエピソードが
とても良かった
浮気して身ごもった奥様の
嘘をまんまと信じるところや
佐藤先生の苦しいときに
援助を申し出たなど
非常に人間味豊かで
優しい方だったんだぁ
投稿元:
レビューを見る
川上宗薫、遠藤周作、北杜夫のエピソードは多少面白かった。いわゆる「昭和」というよりも、大正生まれの人だから、価値観についてはとても古風。女子大での講演会の話があるが、メモを取るだけまだ良いかとは思う。前半の、佐藤自身の強い生き様には脱帽させられるが、後半は「あの時代は良かった」的な話が多く、それは単に時代についていけない老人のひとりごちた語らいでもある。どんな時代であれ、今を生きる若者もいつか、「あの頃は良かった」と懐古する時が来る。神経質で観念的な時代を過ぎ、別の時代に突入すれば、老人たちはかつての時代をただ懐かしむ。いつの時代も、生きることが困難なことは変わりはない。
投稿元:
レビューを見る
ぶっ飛んだ婆さんだと思いましたが、すごく肝が座っている。
私のような我慢が足りない人間には、お灸をすえる一冊です。
投稿元:
レビューを見る
著者が人生・幸福・死について語る。幸福は苦労の上に在るもの、だとか、損があればあとに得がくるという考え方が面白い。とくに印象的だったのは、最後5ページ、死後の世界のこと。物質主義の現代で精神的な事柄を語る点が興味深かった。佐藤愛子さんの他の本も読みたくなった。
投稿元:
レビューを見る
御年93歳、戦争や、高度経済成長、バブル崩壊と不況の時期、3種の神器誕生など、幾多の時代背景と様々な人生経験をしてきた著者の人生観などを語る姿、経験から学んだこと、世の中から見えるものを切り出す言葉は、辛口であり、温かみがあり、爽快感があり、一つ一つが重みのあるものだと感じる。人生は苦しみがあってこそ幸せがあるだろう、自身のこと、まわりのこと、昭和、平成の時代に起こったことなどから見えてくる自身の揺るぎない思いと、辛くとも困難と思わずに自分の方法で切り抜く姿が、今の笑いあり、感動ありの人生だと感じる。
投稿元:
レビューを見る
著者の本を読んだのは、「九十歳。何がめでたい」についで2作目。そもそもこの人の本は、エッセイ以外の小説を読んだことはないので作家としての実力は知らないが、90歳を過ぎてこれだけ世の中に対してハッキリとした認識があるのは、素直にすごいと思う。いろいろな苦労を経験されたようで、その中から紡ぎ出される言葉は一つ一つに含蓄があり、説得力がある。また、遠藤周作や北杜夫など超有名作家との変人エピソードも満載で、おおらかな、古き良き時代の一旦を知ることができる。
投稿元:
レビューを見る
一言ひとことが血の通った言葉。
大きな不幸も必死に乗り越え
後に幸福の素晴らしさを知る。
そんな豪放磊落な人だと感じた。
投稿元:
レビューを見る
今年は、亥年。
佐藤愛子氏も、亥年なので、96歳を迎える事になられる。
「90歳 何がめでたい」も読んで、結婚2度、そして、夫の借金を支払う必要もなかったのに、肩代りした話。
そして、作家友達の遠藤周作氏・川上宗薫氏などの逸話。
断固たる猪突猛進型。
裕福な時代も、戦争時代も知っているからこそ、苦労も乗り越え、そして、武士の子としての威厳をも持ち、生き抜いてきた様を、表している。
人から見た目と、自分が過ごしてきた人生も、正々堂々と、生きている事に、満足されている事に感銘。
そして、面白可笑しく、苦労を笑いへと、執筆されている事で、読者数が、増えるのだと思う。
投稿元:
レビューを見る
とても強く逞しく、清々とした人柄だなと。
この本を読んでからニュースを見たら現代人はなんてくだらない事でぎゃあぎゃあ喚いているのか…という気持ちにさせられました。
何でも経験してこそわかる。一度きりの人生、止まらずに色んな事を経験していこうと前向きにさせてくれました!
投稿元:
レビューを見る
あっさりした性格で読んでて気持ちよかった
でも考え方が違うところは違うかなあ
おばあちゃんが生きてたら
こんな感じで返されてたのかな
(立ち会い出産についてとか)
瀬戸内寂聴さんへのくだり面白かった!
投稿元:
レビューを見る
佐藤愛子、1923年生まれ、父佐藤紅緑(武士の地をひく明治男)が50歳の時に生まれた子ども、兄はサトウ・ハチロー。「それでもこの世は悪くなかった」、2017.1発行。講演などを元にした語り下ろし人生論。①苦しいことが来た時にそこから逃げようと思うと、もっと苦しくなる ②「あの人どうしてるかな」と思う人がだんだん増えていくのが、とても嬉しい ③今が一番幸せな時。それを知らないでいるということが幸せ ④90歳を越え、友達はみないなくなった。文壇でも、誰もいなくなった。