紙の本
残念ながら・・・
2018/11/02 23:05
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る
柚月裕子の探偵小説というのがふさわしい内容である。主人公の上水流涼子は弁護士資格を刑事罰を受けたために剥奪されたという触れ込みである。そこで、優秀な部下を1名雇って難事件を解決していくというのが本書のテーマである。本書は柚月裕子の初期の作品のようだ。
そういうこともあり、期待をして読んでみたのだが、率直に言って、今の柚月の良いところはほとんど見出せなかった。探偵とその助手というのもありふれているし、この作家らしい切れやミステリーらしく読めたところもほとんどなかった。
全体はいくつかの短編に分けられているのだが、事件ごとに小分けしている。短編なので当然ボリュームは限られており、長編のように様々な伏線を張り巡らすわけにはいかないのは理解できる。柚月は短編は不得手なのかもしれないが、これ一冊で判断できるものでもない。
この探偵と助手の次の作品がまだ出されていないところを見ると、これはこれで打ち切りなのかもしれない。今回、期待は裏切られてしまったが、ミステリーらしい作品を読ませてほしいものだ。
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ある人物の画策により弁護士資格を剥奪された上水流涼子。その後、自分を陥れた事件の関係者・貴山を助手として雇い、上水流エージェンシーを開き、依頼人からの内々の問題を解決していく。二人とも出来る人って感じ、特に貴山が隣にいてくれたら何でも出来そう。シリーズ化するといいなぁと思いました。
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「殺し」と「傷害」以外、
引き受けます。
美貌の元弁護士:上水流涼子が、あり得ない依頼に知略をめぐらす!
・・・とか言って、IQ140 のアシスタント貴山の方が活躍してないか??www
不祥事で弁護士資格を剥奪された涼子だけど、そこには秘密が・・・「あり得ない」依頼を解決に導きつつ、自身の「あり得ない」謎にも迫る!
軽めで読みやすい(一部難しいけどw)
シリーズ化決定!?
今後も涼子&貴山コンビの活躍を期待しまーす!!!w
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殺しと傷害以外ならどんな依頼も引き受ける、高額の報酬を条件に、表沙汰に出来ない問題を解決する『上水流エージェンシー』。
モデルのような美貌と明晰な頭脳を持つ元弁護士・上水流涼子と、IQ140の秀才で元役者志望のアシスタント・貴山伸彦のふたりが、あり得ない依頼を鮮やかに解決。
大好きな柚月裕子さんの、未読だった一冊。
限りなくクール、けれど人としての情を失わずに解決に導くふたりの活躍にスカッとする。
他の代表作のような、じわっとくる濃い読み応えではないけれど、この手のストーリーにありがちなドタバタでもラブコメでもなく、終始キリッと硬派なふたりの仕事人ぶりはなかなか良かった。
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柚月さんは、
もっと骨太な作品を書かれる方だと思うんですが、
本作品は、ちょっと軽すぎたでそぅか…。
もちろん、軽い作品が悪いわけではありませんが、
本作品は、クオリティが低いといぅか…。
柚月さん的には、
新たなチャレンジだったのかも?、しれませんが、
何となく、やっつけ感すら感じてしまったよぅな。
ちょっと、勿体なぃ感じの作品だったかな~。
また、次回作に期待しまそぅ…。
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6年前に罠に嵌められ、法曹界を追放された主人公が、法を逆手に取って、時には詐欺まがいのことまでして、依頼人の要望に応えていく連作短編集。これまでのこの作家さんの作品とは、ちょっと違った感じで、なかなか面白かった。主人公の涼子も魅力的だが、助手の貴山がさらにかっこいい。中盤の作品で、二人の出会いも明かされ、短編なんだけど、きちんと背景も描かれ、シリーズ化して欲しくなる。
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+++
「殺し」と「傷害」以外、引き受けます。
美貌の元弁護士が、あり得ない依頼に知略をめぐらす鮮烈ミステリー!
不祥事で弁護士資格を剥奪された上水流涼子は、
IQ140 の貴山をアシスタントに、探偵エージェンシーを運営。
「未来が見える」という人物に経営判断を委ねる二代目社長、
賭け将棋で必勝を期すヤクザ……。
明晰な頭脳と美貌を武器に、怪人物がらみの
「あり得ない」依頼を解決に導くのだが――。
+++
表題作のほか、「確率的にあり得ない」 「戦術的にあり得ない」 「心情的にあり得ない」 「心理的にあり得ない」
+++
未来を予知するという人物に頼り切る社長、怪しげな新興宗教の教祖のような人物に大金を貢ぐ女、将棋の勝負にこだわるやくざ、孫娘を探している上水流涼子の宿敵の男、野球賭博で人生を棒に振る男。さまざまな怪しい人物がらみの事案が持ち込まれる、探偵事務所「上水流(かみづる)エージェンシー」を運営するのは、元弁護士の上水流涼子、そしてIQ140のアシスタント兼雑用係の貴山である。貴山の多岐にわたる知識の引き出しのあちこちを開けて、厄介な事案を解決する過程ももちろん愉しめるのだが、その合間の涼子と貴山の掛け合いが、コントのようでちょうどいい間になっている。このコンビ、もっと見たいと思わされる一冊である。
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一話完結でさらっと読める。法曹界を追放された主人公、その罠に嵌めた相手に間接的に復讐を果たすところがスッキリした。悪知恵働く人物ばっかりで、商売相手には困らなそうなので、シリーズ化するのかな。
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助手の貴山がハイスペックすぎるところがラノベ的で楽しめました。主人公の上水流涼子よりもむしろ貴山の方が活躍してる風。法曹界から追放された上水流が、法を無視した商売をするのも頼もしくて良いです。顧客に高額な報酬を請求するのに、いつもすってんてんな感じも楽しい。良いコンビなので、これからもシリーズにして続いて欲しいです。
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元弁護士の敏腕ヒロインが、さまざまな依頼を引き受ける痛快なミステリ短編集。殺しと傷害以外は引き受ける、いわばアウトローだけど。もちろん目的は正義のため。ヒロインの涼子はもちろん、相棒の貴山もカッコいいなあ。
お気に入りは「心情的にあり得ない」。涼子が弁護士資格を剥奪されることになった事件の顛末と、貴山との出会いが意外な物語。そして過去の遺恨をこのような形で晴らすとは! それに、たしかに正義というならば。この解決法がベストなのですね。それもひっくるめて全部カッコいい!
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初出 2012〜16「メフィスト」
「○○的にあり得ない」とのタイトルを付けた6話。
嵌められて刑事訴追され弁護士資格を喪った上水流涼子が超切れ者助手の貴山と、公にできないもめ事を解決する物語。
自称”予知能力者”のスティングまがいの詐欺をあばき、土地転がし詐欺で築いた資産家への復讐のために妻を籠絡し、やくざの組長同士の駆け将棋のインチキをあばき、自分を罪に陥れた経営者からの孫娘の捜索依頼を覚醒剤使用の発覚というオチで仕返しし、野球賭博にに引きずり込んでいかさまで大金を騙し取っていた男を逆に嵌める。
それぞれに凝った仕掛けを考えてあるが、上水流涼子が嵌められた罠が一番おもしろいかも。
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探偵エージェンシーの2人が確率的に、合理的に、戦術的に、心情的に、心理的に、あり得ない依頼を解決していく。
弁護士資格をはく奪された美女とIQ140の助手とのコンビもいい感じ、ではあるけど柚月さんにしては軽めでちょっと物足りないかなぁ。面白かったけど。
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「○○的にあり得ない」とのタイトルを付けた連作短編集。主人公は探偵,罠にはめられ弁護士資格を剥奪された美貌の元弁護士だ。IQ140の頭脳を持つ相棒と共に難題に立ち向かうが…。いかにも軽い印象だが今後大きく化ける伏線と思いたい…。
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なんと、軽ーい柚月さん。
こういう柚月さんもいいですねぇ。
もちろん、佐方貞人が一番好きだけど
このライトな感じもいいと思います。
弁護士資格を剥奪された上水流涼子、ちなみに美女。
人には言えない問題をさっさと解決。
助手はIQ140 の貴山、ちなみにイケメン。
面白かった。
シリーズ化されるといいなぁ。
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6年前に顧問弁護士をしていた会社に嵌められ、弁護士資格を失った上水流涼子。東大卒でIQ140の頭脳を持つ貴山をアシスタントにし、探偵会社を設立。予知能力、ヤクザ同士の賭け将棋、野球賭博などで詐欺を行う者と対峙し、公にできないトラブルを解決する。
上水流と貴山のキャラは面白いのだが、軽いというかあっさりとしている感じ。
柚木さんにはもう少し骨太の作品を期待してしまう。