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【なぜあの人は「空気が読めない」のか?】『逃げ恥』の津崎、『風立ちぬ』の堀越、そしてあの人はなぜ「他人の気持ちがわからない」のか? 第一人者が症例と対策を講義する。
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マスコミで取り上げられことが増えてすっかり市民権を得た感のある「発達障害」。法改正でこれから大学にもどんどんやって来そうなので自分ごとに感じまずは知識と思って手に取ってみた。本書では「発達障害」とは何なのか、その歴史、正確な定義、分類、診断基準、いくつかの事例について、専門家であり医師である著者が自身の経験も含めて解説してくれています。まず「発達障害」という名称が分かりにくいのだが、どうも当初は”神経”発達障害と呼ばれていたようだ。原因は不明だが脳神経か伝達物質などの脳機能の障害であると見られており、現在は先天的なものと認識されている。自閉症なんかもそうだが、当初考えられていたような親の養育環境などによるものではなく、遺伝性もあることが濃厚のようです。つまり、単なる性格の歪みとかいうレベルじゃなくて(精神)疾患をもたらす障害であり、現在では一部の症状には薬物療法も可能なようです。これは「うつ病」なんかとも通ずる。学術的に発達障害には主に、ASD(自閉症スペクトラム症候群・これにアスペルガー症候群も含まれる)とADHD(注意欠如多動性障害)に分けられるそうで、しっかりと区別できる判断基準があるようですが、精神科医でも大部分は診断が難しいそうです。本書はそう言う意味で、医師や世間への啓蒙書のようになっており、詰め込みすぎでやや専門的な情報が多すぎるような気がした。できるだけ幼児期に親や周囲が気付いてあげて正確な診断のもと対応するのが望ましいし、本人も自覚して対応していれば不幸になりにくいようです。終盤、著者が院長をしている病院における発達障害の成人に対する取組例などが紹介されますが、教育機関とか職場とかで、実際にそのような人を受け入れて上手くやっていくために具体的にどのようなことが必要なのかについては全く読み取れなかった。それはこれからそれぞれが考えて取り組んで行く必要がありそう。
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ADHDとASDについて詳しく書かれており、世の中的に色眼鏡で見る対象となった事件なども書かれていて、関係者以外は知る機会のない内容を知る事はできる。でも事前に治療できたら防げる内容なのかとか、もう少し救われるような記載がいいような気がする。
並行して読んだサイコパス話と違って、治療がある程度効果がある分野ですから。
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具体的な症例が多く紹介され、ときに読んでいるだけでこれは大変だと苦しく感じることもありました。子供も大人も、あれ?と思うことがあったら、専門医と相談をした方が良いと思いました。がまんが足りない、集中していない、口が悪い、と言われつづけているよりは。特に症状を持つ可能性のある子供がそのように大人に叱られているのは気の毒に思いました。
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ASD(自閉症すペクトラム障害)かADHD(注意欠如多動性障害)について記述した一冊。
ごく一部の天才がもてはやされる反面、大抵の人は仕事どころか日常生活にも苦労するような状況で、これと付き合うのは当人も周囲も並大抵ではないことがよくわかった。
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事例を交えた内容は、分かりやすく興味深かったです。
ASDと犯罪の関係が取り沙汰されていますが、生育歴が関係している場合も。
ASDだから、という考え方は安直過ぎ。マスコミ報道に踊らされたくないです。
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最近、NHK等で発達障害関連の番組が多く放送されている
ように思います。書籍も多くでていると思います。
また、内容にもありましたが、やっと最近青少年の犯罪が
なんでも発達障害に関連して報道される風潮も少しは
なくなってきたのではないかと思います。
豊川の事件も佐世保の事件も実は、発達障害ではなかった
のだということがこの本に書かれていました。
誤解がなく、生きずらさが少しでも和らぐ世界になれば
といつも思います。
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大人も含めた発達障害、とくにASDとADHDについて、数多くの様々な症例とともに紹介している。事例は具体的かつ切実なものばかりで、興味を持続したまま読み進めることができる、
ADHDが甘えや怠けではないのだということを、周囲の人ももちろん、本人が理解しておかなくてはならない。
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いささか我田引水気味の論法や主張も散見されるが、臨床経験が多い医師の視点から捉えたASD、ADHDの定義や現状がよく分かった。
もちろん私自身そうであることは言うまでもないが、この本の中で繰り返し紹介されているASD、ADHD患者の持つ特徴を読んで、丸っきり自分のことではないか…! と戦慄する読者は少なからずいるだろう。
個人的には、先天的・後天的な脳器質の明らかな差異は別として、発達障害は陰か陽かバチッとラインを引いて峻別することができるものだとは思っていないし、各々の人格が持っている個性のブレに過ぎないんじゃないかと考えている。
昔のように「あいつは変な奴だ」の一言でつき放し、世間から爪弾きにすることがいいとはもちろん思わないが、「障害、病である」とカテゴライズして、それ相応のスペシャルな扱いが必要なのかと問われれば、そうでしょうとも答えられない。
さも当たり前のことのように、投薬によって症状は治まった、という例がいくつも書かれているが、もちろん当人及び家族等周囲にいる人たちにとって深刻なケースは少なくなく、"治療"によっていくらかでも救われている人も多いという事実は理解するものの、それは本当にベストではないまでもベターな方法と言えるのだろうか?
そういえば、ADHDを提唱した張本人の医学者が、晩年に「ADHDは作られた病だ」と告白したとかいうニュースを読んだ記憶があるのだが、あれはどうなったのだろう?
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題名通り、代表的なASDとADHDについての一般向けの解説本。特に成人の発達障害を専門にされている著者ならではの成人発達障害に対しての解説はわかりやすい。ASDとADHDは合併しやすいが、その鑑別などについてもわかりやすく解説。診断についても常識的。障害が偏見や誤解を生む元となった犯罪についても診断の重要性について説明。現在の成人発達障害の臨床を知るには入門書として良いと思った。
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このところ多忙につき、読感を書いている時間がない。
とりあえず、読みましたということで、読了日と評価のみ記載。
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良くも悪くも、広範囲に発達障害を知れる本。入門書としては良いと思う。
うちがええと思ったんは、「発達障害の今」を反映しているところ。
日本において、発達障害の扱いは結構ぞんざい。精神科医やカウンセラー、個々人の見解に任せられてるところも少なくない。そんな現実を実例織り交ぜて紹介しているところが良かった。
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本書は主にASD(自閉症スペクトラム障害)とADHD(注意欠如多動障害)を扱う。
対象とされているのは、小児よりも成人という印象を受けた。
これらの障害は、親のせい、養育環境のせい、しつけに何らかの問題があるせい、とされてきた。
いや、おそらく今でもそう思っている人は少なからずいるだろう。
しかしそうではないことは明らかになっている。
ただし、これらの障害がきっかけとなって、養育環境が整えられなかった可能性は十分にありえる。
早くから療育を始め、親もペアレントトレーニングを通じて子供への理解を深められればいいが、様々な事情からそれが困難であるケースだってある。
そうなると不適応からまた別の問題を引き起こす場合もある。
それが小児から成人への成長過程で起きるから、この障害は難しい。
しかし逆に言えば、「ADHD症状を患者本人が自覚することや投薬の効率によって、十分な改善を期待できる」(64頁)。
この言葉は励みになる。
いくらやっても変わらない、どれだけやっても届かない、何もかも投げ出したくなる気持ちを鎮めてくれた。
理解をしていても、いつもいつも寛容ではいられない。
それは私自身の性格的なものもあるが、実際に24時間共に過ごす家族にとっては本当に苦しいものだ。
子供のため、とわかっていても、支える側も疲弊している。
今後はそこにも焦点を当てたフォローが必要であろう。
はじめに述べたように本書が対象としているのは成人寄りだ。
歴史や事例を学ぶには有用だが、私自身が欲している情報(小児)とはややズレがあったことを付記しておく。
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数々の症例や事例を引用しつつ、論を進めている。ADHD(注意欠如多動性障害)とASD(自閉症スペクトラム障害)の共通点と相違点はとても参考になった。
同じ症状でも、ASDに由来するのかADHDに由来するのかで、対応も治療法も大きく違ってくる。場の空気がよめないのはASDであるが、対人関係に不得手なADHDの場合もある。人間との距離の取り方が下手な場合も存在する。
また単純にうつ病として診断されても、障害に由来することもあるので、また一概に語れないのが歯がゆい。
また後半ではサヴァン症候群や、いわゆる「アスペルガー障害」の報道のあり方、それのもとになった犯罪などがつづられている。この辺は「他人の気持ちが分からない」だけでアスペルガー障害であるという風評があるが、そうではない、などが主張されていた。
筆者はADHDやASDの治療として投薬を行っている。これが少し気がかりであった。内容はとてもよいのに、すこしこれで残念に思えた。投薬の副作用がやや問題になっていたはずである。
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ASDとADHDについて解説。ADHDよりもASDの解説がメインか。
特に目新しい知見が記載されているわけではないが、障害の内容や診断基準については詳しく記載されている。
ただ、想定される読者は、自分または身近な人が発達障害ではないかと疑っている人だと思われるが、自分または身近な人が発達障害であった場合にどう対処すればいいかはあまり記載されてないように思える。
本当に困っている人にとっては、その人がASD、ADHDだと分かるだけで気分的に楽になるかもしれないので、それでもいいのかも知れない