紙の本
全ページ挿し絵入りのオールカラー
2017/05/11 23:29
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投稿者:こゆき - この投稿者のレビュー一覧を見る
あの安野光雅さんがローラ・インガルスの大草原の小さな家シリーズ第一作「大きな森の小さな家」に挿し絵をつけたとは、取り合わせが意外!?で驚きました。
邦訳はいくつか読んでいますが、これだけ絵がついているものは他に見ません。本当は英語のまま絵本として分冊で出版したかったのだそう。そのため絵本用に絵がギッシリあるわけです。訳にもこだわったそうで、取捨選択して、わかりやすく訳したそうです。ですから他の訳本とは少し違うかもしれません。
特にこだわりを感じたのは、銃の取り扱いや、農耕具の説明。絵でも詳しく書いてあります。この辺は安野さんらしいです。挿し絵は緻密な絵柄ではなく、ざっくり絵の具を置いた、ほんわりした感じの絵です。
読むのが楽しくなってしまう、新しい「大きな森の小さな家」でした。
紙の本
読みやすい
2017/06/14 10:15
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投稿者:ぽんぽん - この投稿者のレビュー一覧を見る
絵もたくさん、文章も読みやすかった。
13のお話が載っているので、少しずつ読んでも。
絵での説明がなるほど、わかりやすいなと思った。
紙の本
とにかくイラストも訳も秀逸すぎます。美しい一冊。
2021/04/07 15:09
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投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る
名作ドラマ『大草原の小さな家』が好きで、もちろん原作『大きな森の小さな家』も紐解いたが、ドラマほど入り込めなかった記憶。しかし、本書は、ホントにスムースにその世界に入り込んでいけました。やはり、安野さんのイラストのおかげかと思う。もちろん、訳もすごく読みやすく、イラストときたら、美しく緻密でページ数も多いのが嬉しい。その数々のイラストは、読者の心に映像を喚起するかのような役割もあるかのようです。
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★★★
ビッグウッズの森の隅にローラの家はあります。
家族はお父さんのチャールズ、お母さんのキャロライン、姉のメアリー、そしてまだ赤ちゃんの妹キャリーです。
小さな家には、みんなで食事をしたり生活するために必要なものを作ったり家族が団欒する大きな部屋と、小さな寝室と、そして冬の間には食料貯蔵庫となる屋根裏部屋があります。
家畜は、牛のスーキー、冬の食料になる豚、猫のブラックスーザン、そして森の獣を追い払うためのブルドックのジャックがいます。
お父さんは狩りに出かけ、獲物を高い木に吊るします。
お母さんは獲物は毛を削ぎ皮を剥ぎ、肉を切り取り燻製にします。メアリーとローラも手伝います。
メアリーとローラには、布で作った人形が何よりの宝物です。
人形をもらったら、口が利けなくなるくらいの喜びが溢れます。
ローラは町を知りません。家が二軒並んでいるところも見たことありません。
親戚は大きな森のあちら側に住んでいて、お洒落してダンスすることが楽しみです…。
★★★
「大きな森の小さな家」を画家の安野光雅さんが監訳して挿絵を付けた本です。
「大きな森~」ではローラの物語として人の感情も書かれていましたが、
こちらではアメリカの開拓者一家の生活を文章と挿絵で丁寧に追うという作りです。
全てのページのそれぞれ1/3以上に挿絵があります。(安野さんが後書きで「もうこんなに絵のある本は書かないと思います」と言っているくらい/笑)
狩りの獲物の処理の仕方、銃の玉作りの方法、罠の作り方、刈入れや脱穀の仕方、食べ物の作り方と食べ物、そして当時の日常生活用品が描かれます。
水彩絵の具の滲みを生かして、簡素ながらも詳細で味のとユーモラスさのある挿絵は、その一つ一つを見るだけでもじっくりと楽しめる実に味わいの深い本です。
絵も字もじっくり見て当時の生活を連想していくので、子供より大人が楽しめる本かもしれません。
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西部開拓時代のアメリカ。
美しくも厳しい自然の中で暮らす家族が描かれる。
今と比べれば、夜も暗くて冬も長く不便なはずだが、彼らの生活は丁寧で豊かさを感じる。
安野光雅氏の挿絵が素晴らしい。
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季節の移り変わりのなかで、質素だけれど豊かな暮らし。道具や作業手順の細部がおもしろい。やってみたくなる。
同時に、ちょうどテレビで「おしん」の再放送を見ていたので、山形の厳しい冬の暮らしを思った。ローラには語れないビッグウッズの暮らしの厳しさもあるのだろう。
馬車の時代。鉄砲やストーブなどの工業製品は出てくるが石油は出てこないようだった。馬を動力とする脱穀機が出てくる。伝統的なやり方にこだわる保守的な人々とは違い、お父さんはこの効率と品質を支持する。産業革命まであと一歩だ。
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ドラマ『大草原の小さな家』の原作を安野光雅が翻訳したもの。もともとは絵で多くを語ることを前提とした対訳本にしたかったのだそうで、絵本並みに挿絵が充実しており、2歳の娘も「いっしょによむ」と寄ってきたのには驚いた。
私はドラマも見たことがなく他の翻訳本も読んだことがないので、初ローラでしたが、季節の移り変わりのなか、厳しく・美しく・災厄も恵みももたらす自然に囲まれて暮らすローラたちの生活ぶりが丁寧に描かれ、興味深かったです。人間も自然の一部だということを私たちはつい忘れがちだけど、忘れようのない、それを大前提とした暮らし。
『北の国から』とか『アボンリーへの道』とか、知っているドラマをイメージしつつ、こっちがそれらの原点なのだろうなあと思いながら読みました。
反面、登場人物のキャラクターや心理描写はわりと淡白に感じましたが、この本に関するインタビュー記事で、訳者の安野さん自身この作品の好きなところとして生活の描写のことを挙げていたので、狙い通りというか、安野版としてはそれでよいのだろう。原作に触れる楽しみがまだあるというところか。
(安野ファンとしては、どれが遺作になるかとハラハラ…)
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懐かしい。子どもの頃に「大草原の小さな家」のテレビドラマも観たし、翻訳本もほぼ読んだと思う。
大好きなシリーズだった。
今作では文章も挿絵も一新されたが、文、絵ともに温かみがあり、ページをパラパラとめくるだけでも楽しめる。
子どもの頃はこの物語を単にローラの目線で読んでいたと思う。両親を大事に思い尊敬し、お姉ちゃんが大好きでもありうらやましい存在でもある。。。家族の愛に包まれた少女を体感しているように読んでいた。
○十年経ち、母親になった今読むと、ローラの目線もそうだが、両親、特に母親の目線でも読むようになる。母として主婦としていかに家庭を切り盛りしているか、限られた道具や食材を利用していかに家族の笑顔を引き出しているか?現在の物に溢れた便利な時代を生きている自分はなんてありがたいんだと思う反面贅沢だと反省してみたり。
子供の頃に読んだ福音館の「大草原」シリーズ、きっとまだ実家の本棚に並んでいるだろう。また読み返してみるのもいいかもしれない。
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訳と絵が素晴らしく合っていてかわいい。これは古書店で探します。
小さい頃に、この絵本があったのですが、その記憶がよみがえってきて、大変懐かしかったです。あ、自分の中の何割かは、あの絵本が閉めていたんだな、と。
雪で冷ます蜜のキャンディ。燻製造り。とうもろこしの人形。もこもこのソリでやってくるいとこ。あの家の間取り図。
ダンスパーティーの準備や町への買い出しの様子が、当時のおしゃれの雰囲気が味わえて良いです。
あとやはり、日々を暮らす生活力に・・・、頭が下がります。
しかしこの家系図・・・お父さんとお母さんのきょうだい、他に結婚相手はおらなんだか。いとこ同士絶対に結婚しちゃいけないパターンじゃあないですかね。
同じく絵本を読んでいたはずのきょうだいにこれを見せたら、まさか覚えてるわけないじゃーんw・・・はっ!、てな感じで思いだしていて、見ていて面白かったです。
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絵本といってもいいほどたくさんの絵が散りばめられていて,読んでも眺めても美しい本です.先に安野氏の展覧会の方で絵を見てましたが,この本の絵の発色がよくできていてすばらしいです.物語は前にも読んでましたが,今回のはとにかく絵が多くて道具類や,暮らしぶりなどが本当によくわかり,楽しい本です.
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季節の移り変わっていく様子。
季節の流れに逆らわずに、自然の恩恵を受けて暮らしていく様子。
美しかった。
生きていくために必要なものはほぼ自分たちで作って、質素に暮らして(質素感は全然ないけれど)、たまに小さな贅沢をして、、、なんか、あったかいなあと思った。
文章もおだやかでよかった。ほっこりした。
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子どもの頃NHKで観ていた『大草原の小さな家』。
初めて原作を読んだら、
30年以上前に観ていたドラマの役者たちの顔で、
インガルス一家が浮かんできて、微笑んでしまった。
安野光雅の絵がふんだんに盛り込まれていて、
文章を侵すことなく世界観を優しく広げている。
こんなにもアメリカの開拓時代の文化が、
丁寧に描かれた物語であったとは。
日々の営みの豊かさ。
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「銃がなければクマに対抗できない」しかしインディアンは銃無しで共存していた。クマは蜂の天敵だから、クマがいなくなれば生態系も変わるだろう、クマの跡をつけて白人がミツバチの蜜を奪うエピソードがある/「母鹿と子鹿は撃たない」はハンターの常識だろう/彼らが白人にトウモロコシを教えた。しかし人口が増えると、過剰栽培で土地を痩せさせる。北米に大型獣はいなかったが、犬はいた。軍隊はもっぱらインディアン討伐のためだった。人口を激減させたのは伝染病と、蒸留酒にともなう貨幣経済で白人並みに「仲間からも盗む」ようになったこと
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子どもの頃、福音館書店のインガルス一家シリーズが好きで、シリーズ全巻を楽しく読んだ。同じく大好きな安野光雅さんが新訳をイラスト付きで出版したのを知ってはいたけれど、初め読んでみた。安野さんの絵が素晴らしくて、ワクワク楽しんで読んだ。あとがきで安野さんは「もう、こんなにたくさんの絵のある本は描かないと思います」と書いているが、確かに福音館書店版よりもはるかに挿絵が多い。オールカラーだし…。