紙の本
安部政権の政策を徹底検証した書です!
2017/12/09 10:44
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、なぜ、今も経済低迷が続くのか、といった私たち一般の人々が心に抱いている疑問を解くために、安部政権及び黒田日銀総裁の政策を徹底的に検証した書です。同書は、経済学の視点から現政権の経済政策の「成果」をまやかしであると論じ、批判します。現在の我が国の経済を再考察してみたい方々にはとても有用な書といえるでしょう。
紙の本
批判しかできない能なし野党と同じ本
2017/12/02 10:19
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投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
日銀の金融緩和やアベノミクスが愚策であることは、今や誰の目にも明らかですが、それを、くどくどと書き連ねているだけの退屈な本で、私は斜め読みしました。とにかく終章の20ページだけを読めば事足ります。
現在、誰もが知りたいことは、金融緩和の副作用やアベノミクスの末路といった近未来の姿ですが、全く言及していません。また服部氏は日銀の黒田や岩田を罵るだけで、自分の対案は示していません。これでは批判しかできない能なし野党と同じです。
本書を読むくらいなら、中野剛志氏や水野和夫氏の著作を薦めます。
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経済理論的なところは難しかったけど、著者の言わんとしたことは大体わかったように思います。学問的な正邪はともかく、アベノミクスは国民を幸せにしなかったということ。
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黒田-岩田日銀をコテンパンに叩いている本である。しかし現実の経済データがその通りであるからどうしようもないなと笑みを浮かべてしまった。まさにここ4年間の経緯は黒田日銀の敗北としか言いようがない。
安倍総理は政治家だから、よい数字だけを取り上げて「成果」と言い、多くの悪いデータは全て「道半ば」と言い続けていればよいが、日銀リフレ派はそうもいかない。
以前よりリフレ派の論理は相当危ういとは思っていたが、やはり失敗だったかと嘆息した。
本書を読みつつ、これは「資本主義の終焉」を唱える水野和夫や「ここ100年の経済成長が異例で2000年間をみると平均経済成長は1%以下」と語るピケティが正しいと思えてきた。日本の今後を思うとどんよりした不安が胸を覆う。
読後の感想としては、アベノミクスでもダメなら困難も多いが現状の1%程度の成長を前提とした政策を進めるしかないのではないのかと思えてきた。
しかし、こんな事ならなにも安倍総理でなくとも民主党政権でも良かった。民主党政権の3年間はリーマン危機や東日本大震災がありつつも平均1.6%成長を遂げていたのだから。
2017年6月読了。
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過激なタイトルであるが、実証実験に各種経済指標を通して、アベノミクスがいかに失敗しているかを淡々と説明しており、目から鱗。デフレの克服、2%の経済成長などの公約がいかに破られ、達成時期先送りを繰り返ししてきたか!なんとアベノミクス前よりも経済成長率は低く、物価下落も続いている。これだけの金融緩和の中で起きている現象である。企業利益の回復のみが、プラスだが、円安・原油安による名目的要因が大きく、人件費削減が利益回復を支えられているという。何のことはない、中間層の没落、富裕層の資産収益増というのが、現在の正直な状況である。それがアベノミクスという言葉に幻惑され、成功しているかどうか、検証する人もいない!米国のバーナンキによる経済政策なども引用しながら、日本においては黒田春彦・岩田規久男・原田泰らの日銀正副総裁・政策委員による政策失敗を語る。
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170815 偽りの経済政策 服部茂幸 17年3月岩波新書
日本はバブル崩壊で目の前の短期的合理性に終始する政治と経営に堕してしまい、中長期の取組=愚直さを喪失した。
そのツケが「30年不況」 長期的・戦略的取組を回復しなければ、この国は滅びの道
安倍政権の短期決戦・スローガン政治は逆効果と思う
アベノミクスの評価を問う 真っ当な本 4年を経て誰も評価を行わない 日本のダメなところ 「戦略トップ」が鍛えられない
著者は前著作「アベノミクスの終焉」(2014)で厳しい見立て 予想通り 国民には不幸
経済成長は政府支出・耐久財消費・住宅投資 消費増税後、経済成長は頓挫する
17年現在の評価
消費者物価の上昇 (1)賃金上昇によるものか○ (2)円安によるものか✕
雇用の回復 (1)短時間就業者の増加 長時間就業者は減少 (2)労働生産性の上昇はゼロ
企業利益の急回復 全体のパイが拡大しなくても、分配が企業にシフト
1-1
物価目標の先送り すべては「デフレ体質」の責任
完全雇用の実現 経済成長の余力がなくなり、現在の低成長が生じている 潜在成長率は高まらない
雇用者報酬は実質低下 税と社会保障費の負担増=家計の実質可処分所得の低下 →これが大きな要因
住宅投資は負の遺産(46) 景気対策として推進 相続対策も加わった しかし「空き家大国」
⇒アベノミクス 本格的な日本経済の衰退が始まった時期として歴史に刻まれる
[同感]甘い政策だけで20年の不況から転換できるというのは大間違い
痛みと意識改革が不可欠 現状からの構造転換が必要 既得権の打破・解消
2-1 雇用は増加せず
延べ就業時間 雇用増加を検証
労働生産性 実質GDP/延べ就業時間
経済成長がゼロの時、労働生産性上昇率は1%
医療介護の真の生産性 価格統制より高い生産性の可能性(87)
雇用の質的低下 非正規労働者の育成投資が不足 長期的人材育成に無責任な体制
「労働生産性の上昇」が鍵 賃金の上昇→消費の増加→景気の好転 と好循環の鍵(94)
3-1 デフレ脱却という神話