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個人的にあまりなじみのない南北朝時代ということもあり、人物や地理、背景を追うのに懸命で、なかなかページが進みませんでした。これも自分の基礎知識のなさゆえ・・とわれながら情けない気持ちに。。。
懐良親王や菊池武光の男っぷりの良さは魅力的で、この上巻は、キャラの魅力にすがって読んでいました。
下巻の展開に期待します。
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南北朝時代の歴史物。懐良親王と菊池武光が九州から統一を目指して戦う。前半は説明が多くて展開が遅いが、面白い。
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あくまでも北方謙三小説の中では星3という評価です。中国史から入ったので、個人的には上下巻では人物の魅力が足りない気がします(´・ω・`)
それでも、登場人物の独特な言い回しや個人個人の考え方やこだわりが伝わってきて面白いです。
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20130423 その後の歴史長編に繋がる要素が多い。がまだこなれてない様な気がして、読んでいてリズムが合わなかった。
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今まで読んだ北方太平記の中で一番読み難かった気がする。登場人物の名前が親子や一族等で一字違うだけやったりするので混乱するのと、地図は付いてるが九州の地理に詳しくないので想像し難かったのが読み難い原因やったと思う。今まで読んだ北方太平記より知ってる人物が居ないのも辛い。 内容自体はオモロイけど長い。正直、上巻だけで九州統一するのか心配になるぐらいやった。 今の所、『破軍の星』や『楠木正成』の方が好き。
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九州が舞台ってのがそもそも熊本県人である自分には嬉しい。
菊池やら阿蘇やら自分が今立っている大地で、かつて彼らのような益荒男が、夢を抱いて時代を駆け抜けたのだと思うと、不思議な高揚感に包まれる。
それにしても、相変わらず北方謙三の描く男はいちいち格好良い。
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時は14世紀の南北朝期、劣勢の南朝の拠点作りのために幼少にして九州へ遣わされ在地の敵対勢力に対峙する後醍醐天皇の皇子懐良親王と、親王を武力で援けて南朝の勢力拡大に貢献する菊池武光が、本作で並び立つ2人の主人公。
ネットで確認できる情報からは懐良親王の実際の人となりはあまり見えてこないが、武勇で卓抜した人物であったことは間違いない菊池武光と信頼関係を長年維持して九州一円の支配を実現した結果から推し量れば、懐良親王がリーダーとしての器量と共に武士に認められるだけの武略も併せ持っていたことは想像できる。
そして大陸と半島に面する九州であればこそ、親王の目は必ずしも狭い京での南北の争いには向けられず・・・
残念ながら九州の南朝はほどなく潰えてしまったようだが、本作は懐良親王の夢にまつわるロマン(妄想)を如何なく掻き立ててくれる。日本史の話題に上ることの少ないこの主人公2人に脚光を当てた着想が素晴らしい。
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<上下巻を通してのレビュー>
鎌倉幕府を倒し、後醍醐天皇が敷いた建武の新政も、北朝を戴く足利尊氏に追われ、わずか三年で潰えた。
しかし、吉野に逃れて南朝を開いた天皇は、京の奪回を試み、各地で反撃を開始する。天皇の皇子・懐良は、全権を持つ征西大将軍として、忽那島の戦を皮切りに、九州征討と統一をめざす。
懐良の胸中にある統一後の壮大な『夢』とは-。
胸に染み渡る、一種の爽快感のある物語でした。
懐良親王こと牧宮と、菊池武光とが一緒に目指した夢。
九州を舞台に繰り広げられた南北朝時代の物語ですが、
これは実現させたかったと心から思います。
当時の武士のあり方を根本から変える考えで、
民を何よりも大事にする政治を志す牧宮。
牧宮と一緒に壮大な夢を追った、菊池武光。
二人ともとても魅力的な人物ですが、その二人が心を合わせて追った夢。
何度でも読み返したい一作です
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時は南北朝のころ。後醍醐天皇の子、懐良が九州の征討に出る。やがて九州を平定しつつも、彼は京の北朝に戦いを挑むのではなく、九州で新しい国家を成そうとする。高麗や明との関係を築きながらの新しい国家という壮大なビジョンを持って。
登場人物は知らない人ばかりなので、最初は読むのに苦労したが、いつのまにか、懐良と部下たちの夢に引き込まれた。
北方謙三、ハードボイルド歴史ものの初作。
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後醍醐帝の皇子、牧宮懐良親王が南朝の征西大将軍として、肥後国隈府(熊本県菊池市)を拠点に征西府の勢力を広げ、九州における南朝方の全盛期を築く。
兄の大塔宮護良親王は、建武動乱にて、後醍醐第一皇子として重要な役割を演じ、歴史の表舞台にて登場してくる。
懐良親王は後醍醐第十六皇子で「建武の新政」で九州統治のため征西大将軍として九州に派遣され肥後国に征西府を開き、征西将軍宮と呼ばれる。薩摩:島津氏と対峙するも肥後の豪族:菊池武光と阿蘇惟直の合力を得、少弐頼尚も味方とし針摺原の戦い・筑後川の戦いで足利直冬や幕府軍一色氏・仁木氏を退けほぼ九州制圧をし南朝の全盛を支える。
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世にも珍しい南北朝もの、しかも九州南朝ってマニアックな題材をブラッディドール(←大好き♬)シリーズの北方謙三が歴史小説に。
今となっては中華物をはじめ歴史小説多数の北方先生ですが、これがたぶん初の歴史物ではなかろうかと?
北方南北朝シリーズでは破軍の星の評価が高いようですが、個人的に本作が1番のお気に入り。
美しい敗北や敗れて倒れぬ男の美学を描かせたら本朝無双なハードボイルド作家が持てる筆力全開で謳い上げる、時代と対峙して見果てぬ夢を追い現実の泥沼で足掻き血の宿命と格闘する者達の刹那の栄光と悪戦苦闘の日々。
積み上げては崩れゆく九州独立の夢、東シナ海国家の幻想が男たちの興亡に彩りを添える。
夢の果てが極まる場所で男達は何を見るのか!
網野善彦の異形の王権論とかを大胆に取り入れた野心的な意欲作です。