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嘘ばかりつく両親のいないオサム、幼くして兄を亡くしたノブ、親の再婚で新しく兄弟の出来るハム子。家族の形はそれぞれで、ひとりっ子の事情もそれぞれ。
オサムが団地にやってきたことをきっかけに三人のひとりっ子同盟が展開していく。
やっぱり重松さんには泣かされる。
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最初はあんまり期待してなかったけど、どんどん読んでいくうちにこの本の世界に引き込まれていく感じで休み時間にずっと読んでいて友達に大笑いされました笑
これは本当に最高の本です!
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それぞれに複雑な事情を抱える一人っ子達。
子供は、大人が思っている以上に、色々考えてるし分かっているものだと思う。
家庭の事情や境遇は子供には変えられなくて、どうしようもできない事もある切なさ。
その中でも本当の兄弟じゃなくても、小さい頃から知っていて相談できる相手がいて良かった。
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やっぱり重松清はいいなあと思った。
のんびり読んでるんだけど、いつのまにかページをめくるスピードが早くなっていく感覚。
予想外の展開続き、というわけじゃないからこそ妙にリアルで引き込まれる。
本当の「悪者」がいないってのがいい。
ノブは消極的な感じだし情けない感じがするけど、ノブの存在のおかげでハム子はハム子らしく、オサムはオサムらしくいられるんだろうな、と思った。そしたらなんと後書きでノブはドアノブのノブが由来だとあり、感動した。ドアノブのノブ、うーん素敵。
私は一人っ子じゃないから単なる想像でしかないけど、本当に一人っ子ってこういう風なのかもしれないと感じた。秘密の話ができる相手がいないのって寂しいだろうし、親の秘密の話が聞こえてきちゃうのも寂しいんだろうな。でも、だからこそ成長できる部分もあるわけで。その成長がいいとは限らないけど。私には兄弟がいてよかったと思ってしまった。
ノブもハム子も純粋な一人っ子じゃないっていうのがまたミソだよなあと思う。一人っ子だって言いたい気持ちもわかる。
ノブにもハム子にもオサムにも感情移入できて、だからこそ応援したくなる。
あとがきにもあったけど、ノブもハム子もオサムも、そして陽介も幸せになれたらいいな。そして願わくばまたみんなが再会できますように。
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ノブくんとハム子さん、6年生の2人をつなぐのは「1人っ子」であること。その悲哀に自身の心情を重ねながら、うなずくこと数十回。同盟という言葉を通じて、お互いを理解し始める2人の姿が印象的でした。
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幼い頃に兄を亡くしたノブ。親の再婚で弟ができたハム子。二人は一人っ子じゃないけど一人っ子。だから一人っ子同盟。親戚をたらい回しにされているうそつき病と泥棒病が治らないオサムも一人っ子同盟。
色々みんな抱えてて、その中でなんとかするしかないよね、そんな話。
ハム子の内面がもっと見たかった。ただのクールでなんでも冷静に見通せる子。親の再婚を快く思えず好き勝手振る舞う子。都合よく動かされていた気がする。
「あとになって分かったことだ」も多すぎるなぁ…。
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大人っぽい小学6年生だなぁと思いながら読んでいた。様々な出会いと別れが一人っ子同盟を結んだ2人を中心に描かれていた。
幼なじみっていいなぁと思った。
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自分も一人っ子で、しかも団地に住んでたので、親近感がありました。子供の頃が懐かしくよみがえってくる作品。子供だけれど、大人の心もあわせ持つそんな登場人物がいとおしかったです。重松さんの作品、また読みたくなってしまいます。
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ずっと積読状態だった作品。
少し考えさせられるというか、深く作品に浸りたい?という思いから、久々に重松さんの作品を手に取りました。
同じ団地に住む小学6年生のノブとハム子、そして、小学4年生のオサムの家族の話。
子どもの「どうにもならないことって、ある。けっこうたくさんある。」ということが、本当に良く描かれていて、切なくなるときがあった。
読みながら「辛いよね~」と登場する子どもに共感したり同情したりすることが多かったけれど、10年、20年後、彼らが幸せに笑っていたら良いな~と、物語なのに思いました。
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どうにもならないこと仕方のないことがたくさんある中で小学校6年生というあまりにも若い人たちが自分の考えや気持ちなどを丁寧に描かれている作品だと思った。
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大人が思っているより、子供は多くを知りすぎて、それを胸の内に抱えている。大人の会話を盗み聞きした、胸のザワザワ感を思い出した。
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重松清の昭和モノ。
さすがの重松さん、セピア色の世界観を最後までぐぐっと読ませてくれた。
重松作品の中ではそんなに好きな方の部類ではなかったものの、ほんのり切なくもやっとするラストも、そう悪くはなかった。
★3つ、7ポイント。
2021.04.10頃。新。
※レビューし忘れて2週以上も放置(苦笑)。
※「鍵っ子」という単語が今や死語と化していることに、この作品で気づかされた(苦笑)。
※気づけば、「一人っ子」も、当たり前なんだなぁ・・としんみりした。
・・・自分の子供時代には、一人っ子も子沢山もどちらも普通にいたけれど、自分のほんの少し上の世代に遡ると、一人っ子の方が肩身の狭い思いをしていたとは・・・新鮮な感覚だった。
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久々の重松清。
「どうにもならないことって、あるんだよ」というハム子のセリフが印象的だった。
自分も一人っ子だったのもあり、共通項を感じて購入してみたが、全然自分とは違った。
一人っ子だけど、背景が全く異なる3人の登場人物。みんなそれぞれ、自分の家族について悩みがある。小学生までしか描かれてなかったけど、このあとどうなったか気になるところ。
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真面目なノブと女子最強王者のハム子を中心に物語が進んでいきます。ノブは4歳の時にお兄ちゃんを交通事故でなくしました。ハム子も母一人子一人の母子家庭。そんな二人の所に天涯孤独の嘘つきなオサムが引っ越してきました。みんな一人っ子ですがそれぞれ事情が異なる一人っ子。ハム子には新しいお父さんと弟ができますが、ハム子は少しもなつきません。オサムは小さい頃に両親を亡くし、親戚の間をたらい回しにされていました。ノブはお兄ちゃんが亡くなった場所へ行き、お兄ちゃんのことを思って初めて泣きました。この話を短く言うと、ノブとハム子とオサムの成長ストーリーです。
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それぞれの事情があって、一人っ子である子供たちの話。
時代背景は作者自身が小学生の頃らしく、主人公の親が戦争を体験している世代。当時はわざわざ「同盟」を組む程度には一人っ子がまだマイノリティの時代だったようだ。
正直、話の中で出てくるそれぞれの問題が解決せず、すっきりするわけではない。
それでも、問題を抱えながらも年を重ねていく人々の、折り合いの付け方のヒントになり得る作品かな、とは思う。
小説(特に重松作品)は、読み手側がもうできない、もしくはこれからありえる体験を追体験できるところに醍醐味がある。