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紙の本
届かないラブレター
2008/03/17 22:08
9人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:はぴえだ - この投稿者のレビュー一覧を見る
なんて、せつなくて、はがゆい。
読み終わった後、主人公の気持ちを想い、くやしくなって、本を投げつけたくなった反面、ラストのほんの少しの真実の中に見出された、微かな幸せを拾い上げた時、何だかとてもいとおしくなり、本を抱きしめたくなった。
ふたつの気持ちがせめぎあっているのだ。
小説を読んで、こんなに心を揺さぶられたのは久しぶりかもしれない。
誰にでも読みやすい、優しい透明感のある文章で。
けれども読み進めると、決して優しくはなくて、身を切られるような疑似体験をさせられる。
こんなにも、想っているのに。
こんなにも、すきなのに。
こんなにも、すべてを奪われているのに。
……どうして?
とても不思議に思った。
それでも、私は読み終えた今、自分なりに一つの答えをうっすらと導き出すことが出来たような気がしている。
うすっぺらい恋愛小説ではない。
きっと本を手に取り、読み進め、本を閉じた時。
何かを見つけることができる、貴重なラブストーリーだと思う。
紙の本
2005年、最高の恋愛小説はこの本ではないでしょうか?
2005/05/27 16:58
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エルフ - この投稿者のレビュー一覧を見る
以前から注目していた若手作家の島本理生氏。彼女は本作で一気に化けましたね。この化けようはスゴイです。
ここ数年の間に読んだ恋愛小説の中で一番切なく、また一番泣けた本かもしれません。
今まではどこか子供の雰囲気が残っていた作品に比べこの作品は恋ではなく「愛」。
まさしく今年最高の純愛小説なんですよね。
最初の数ページを読むだけで物語の中に呑み込まれていき、いつの間にか主人公の泉と同化していきます。
静かに、そして激しく思う葉山先生に対する気持ち、それは忘れることはなく、また薄れることもない想いでした。
再び出会う二人は時に近づき時に遠のく、そして先生の秘密にはある隠された部分がありそのことを知ってしまった泉は先生に二度と会わないことを宣言してしまう。
新しい恋人・小野との出来事、演劇部の後輩の死、そして泉自身に起きていたイジメ、自殺しようと思っていた日々のことなど恋愛以外にも心を痛める箇所が沢山あるのですよね。
また隠されている部分が多いのでその謎解きという意味でも続きが大変気になる作品になっています。
きっと読んでいると葉山先生に対して多少狡さを感じるのですが、きっと泉以上に葉山先生は泉のことを大切に思っていたのかもしれないと最後に感じさせてくれます。
どうしても捨てられないものがあるのが大人の世界、だからきちんと責任を取るために葉山先生が選んだ道は読者が望むものではない。
またナラタージュとは過去の回想を語るという意味なので現在の泉が過去のこの恋を語っているのだが決してそれは過去の出来事と終わってしまったものではなく、消えることなく痛みを伴いながら胸にいつまでも残る恋なのだということをラストで再び読者の胸をうつ。
本当に切なくそして哀しい、そして美しい恋愛小説でした。
実は恋愛小説ってあまり好きではないのですが彼女の作品は別かもしれません。
しかし若いのに情緒溢れる綺麗な文章を書く方なんですよね。
そして彼女の作品に登場する人は今時の格好つけた無関心を装うような若者ではなく、他人と関わり合いながら生きていこうとする人ばかりなのでその部分も同じ年代の作家との違いを感じてしまいます。
恋愛小説が読みたい方にオススメ。今年最高の恋愛小説はこの本です。
紙の本
原作をとるか映画をとるか
2017/10/27 11:10
5人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:玉 - この投稿者のレビュー一覧を見る
今回は、原作を読みながら映画を見るという離れ業に挑戦しました。原作が文庫本で400ページを超える長編なので、2時間余の映画にはやはり無理があり、設定も結構違うので、原作の方がはるかに深みがあり、人物一人ひとりもていねいに書き分けられています。映画は、3人に集中しているので、坂口健太郎くんがいい人で終わっているかなぁと思います。映画のみの方は、原作にあたってほしいです。映画と原作を違うものとして楽しんだ方がいいかもしれませんね。あるいは、原作をなぞる形で、10回くらいのテレビドラマにするのもいいかもしれませんよ。いずれにしても、原作はよく書けています。読んでよかったです。
紙の本
心持って行かれます。
2017/05/05 20:48
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公が婚約者と新居に向かうシーンから始まります。二人の意味深な会話。
作中で主人公を巡って二人の男性がいますが、どちらとの会話だろうと考えながら読み進め、最後には意外な結末になります。
本当に愛してる人とは一緒になれない。別れた痛みさえ大切な真実であると思えるお話し。心持って行かれます。
完全ハッピーエンドが好みの人には向かないです。
紙の本
ひとを愛するということ
2017/04/24 23:16
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:きよし - この投稿者のレビュー一覧を見る
学生のときから読んでいるが、未だに書評をするというかたちでは向き合えない。
それほど、僕にとっては思い入れがある本だ。
泉が思いを寄せる葉山は、ずるい人だとおもう。
でも、葉山先生に主人公の泉が救われていたのは事実で、ひとは救ってくれたひとのことを簡単には割りきれない。人間が星の数ほどいても、大切に想えるひとなんて、そうはいない。
でも、泉は葉山先生のことを愛していたんだと痛切に感じる。
ひとを愛するということは、相手がかけがえのないひとだと気づくことから始まるように思えてならない。
紙の本
せつなさが溢れる作品
2016/12/11 06:19
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:バラックのオス - この投稿者のレビュー一覧を見る
工藤泉の、葉山先生へのひたむきな愛が物語全体に広がっていて、後半はせつなさが漂いつつも、泉の信念・気持ちが泉のように湧き出ていてとても感動しました。
紙の本
おもしろかった!!!
2017/03/08 19:20
3人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:のんたん - この投稿者のレビュー一覧を見る
映画化されるということで手に取りました。
とってもきゅんきゅんして何度でも読み返したくなりました!