紙の本
悲嘆の門(中)
2018/02/08 20:18
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投稿者:ごんちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
守護戦士ガラや狼たちの能力やガラの目で見える異界の状況など中巻でわかってきました。模倣犯を大鎌の餌食にしたところがぞくっとします。宮部作品のプレーブストーリーと模倣犯など今までの作品の片りんが見え隠れする作品だと思いました。
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上巻はミステリーだったが、中巻はいきなり別のリージョンのバケモノも登場してファンタジーに。「英雄の書」のユーリが狼として出てくる。
もう止まらなくなるおもしろさ、このまま下巻へ。
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う~~~~ん。
なんか、あまり好みでない方向に行ってしまった……。
連続切断魔のことは気になるけど、ガラとか狼とか、非現実的な方へ行ってしまったので、ちょっと(私が)トーンダウン。
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お茶筒ビルで鉢合わせになった幸太郎と都築が出会ったのは、人間とは異質なる者だった。ガラと名乗った彼女の目的は?
中巻から一気にファンタジー要素が入り込んで来ます。だけど、ちゃんとミステリーの要素もあって、一体どこに向かっているんだろう?と思いながら一気に読みました。
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山科社長を襲う突然の悲劇により変わっていく三島孝太郎。異世界の怪物の女戦士ガラとの遭遇。そして、狼と呼ばれる不思議な力を持つ森崎友理子との出会い。
読み進めていく内に言葉の大切さと言うもの思い出させてくれる。言葉が溢れる世界だからこそ、当たり前のように言葉を吐き出すからこそ、言葉の持つ本来の重みをもっと考えたいと思いました。
山科社長の「言葉は消えない。誰も自分の発信した言葉からは逃げることができない」という言葉は、余計に重みを感じました。
ガラの言う言葉はすべて真実は、嘘でも本当でもそれを発するひとの気持ちはひとつということなのかな。
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一人の学生と元刑事が出会い、謎を追ううちに異形の怪物と遭遇する。大切な人を失った学生は、復讐を果たすため、怪物との契約を決断する。
上巻では、現実的な物語をにおわせていましたが、この巻に入るやこの物語が異世界の怪物とかかわっていく展開になり、言葉の残酷さや人の愚かさなどが際立って描かれていく感じでした。
誰にでもある悪意の部分と正義を貫く思いがせめぎ合う心の葛藤も描かれ、考えさせられました。
下巻でこの主人公を待ち受ける結末をしっかりと受け止めたいと思いました。
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あれれ 猟奇連続殺人に惹かれて読み始めたんだけど、なんだか違う方向に進んでいく、、、ちょっと苦手だな。
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思ってた以上にどうでもいい展開になってしまった…。
とはいえ、下巻で華麗なる伏線回収、論理的解決が待っているなら満足はしそう。
まあでも…クマーの社長殺しの犯人がいわゆる超能力で発見されるあたり、期待はできなさそう。
「悲嘆の門」もそういう意味ね、とガッカリ感は否めない。ガッツリなミステリーだと思って読み始めた私自身のミス。
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失踪した同僚の森永を探す三島孝太郎は、西新宿セントラルラウンドビルで元捜査一課の刑事・都築に出会う。だが、そこで二人を待ち受けていたのは、まさに“怪物”と呼ぶべき存在だった…。“狼”を名乗る謎の美少女・森崎友理子との遭遇。クマー社長・山科鮎子を襲う悲劇。悪意による“物語”が拡散され、汚濁に満ちた闇が日常へと迫る中、正義と復讐に燃える青年は、ある決断を下す。
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あまり得意な流れではありませんが、その中でもミステリ―性を失わず、心地よく読めている気がします。
下巻突入。
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「復讐から導き出されるものは絶望だけだ。この二つの精霊(すだま)は一対のものであり、憤怒の子であり、嘆きの親なのだから」
闇のように黒い瞳が孝太郎の瞳を覘き込む。孝太郎がこれまでの人生で見たことのない深淵の闇。光をも包み込む闇。それでいて冷たくはない。恐怖を与えない。
傷ついて泣く子供を抱き、外の世界から隠して慰める闇。
もう一度ガラは問うた。
「それでも、おまえはその女の仇を討ちたいのか」
孝太郎も身を起こし、その場に正座した。
「そうだよ。だって、これはただの復讐じゃない。正義の裁きだ。これ以上犠牲者を出さないように、この領域を守るための正しい行いなんだ」
ガラは孝太郎から目を離さずにかぶりを振る。
「復讐と裁きは違う。似て非なるものだ。人と、人の形に似せて造られたものが異なるように」(185p)
ダメだよ、孝太郎くん。ガラの言う通りだ。復讐と裁きは違う。でも孝太郎は肯んじ得ない。仇討ちに一段落ついても、もう止まらない。孝太郎よ、それが「業」だ。自ら「物語」を作っているのだ、と私は思う。嫌な予感がする。「おまえは後悔する」と何度も何度も予言されている。それが何か。幾つかフラグは立っているが、私にはわからない。下巻を読むのは正月明けになる。
2017年12月26日読了
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まだ、ファンタジーものだっかのか…というショックから抜け出せず。
大事な推理の部分もファンタジー的要素でぱぱっと見当がついてしまうし。
不思議な力自体は、独創的で新鮮でした。
読みやすさはさすがの宮部さんの本!
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第5の殺人が起き、主人公たちの犯人探しが続く。
一方、<始源の大鐘楼>!<言葉の生まれ出る領域(リージョン)>!<輪(サークル)>!などの言葉が行き交い、物語はますますファンタジーっぽくなってきた。
言の葉の精霊に使える戦士が現れ、主人公の青年も異能力を身に着ける。
この後、犯人捜しのミステリー部分と異世界のファンタジーは、どのように融合して終焉するのか。
「物語というものは、人間が<死>と対抗するために生み出したものなんだって」と、謎の少女は語る。この作品も、その物語のひとつなんだろうか。
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あっ、ファンタジーなんだ。てっきり・・・
という感想でした。
面白いし、もちろん途中でやめるなんてことはないんですが、期待していたのと違う、ってなってしまった。
ファンタジーであるということは、つまり、
そこに乗せているメッセージがたぶん、非常に抽象度の高いものであると思うのですが、ついてゆくのが大変です。
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上巻のミステリー的話とは打って変わって、完全にファンタジーな感じになってしまい、少々戸惑った。
ファンタジー的な設定の登場により、謎の真相や連続殺人の真犯人を考えるようなミステリー的な楽しさはなくなり、そのファンタジー的設定により表現される現代社会の闇をどう考えるかを楽しむ展開になってしまった。
下巻では表題の悲嘆の門が具体的に登場しそうな気配であるが、できればへーという感じで終わるのではなく、ネットでの書き込みとかが日常的な現代社会を生きる人間として、身につまされるような内容であったり、展開であったりしてほしい。