主人公の感覚には最後まで違和感が残った
2021/02/13 17:55
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投稿者:まなしお - この投稿者のレビュー一覧を見る
下巻でいきなりドンデン返しがあった。でも、推理小説じゃないんだから、ドンデン返しがあったからって何?って感じがしました。主人公の感覚には最後まで違和感が残った。終わり方もなんかスッキリしませんでした。脇役の人達も最後まで存在感が希薄でした。
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上手いなあ。日常を表現するのが上手いよね。その中に、少しずつ交わってくる非日常。吉田修一の真骨頂では。
登場人物の誰も好感をもてなかったのだけど、、。桃子の気持ちも分かるようで分からなかったり、真守も同。
距離の近い人より少しい遠い人のさりげない一言で救われるのか。
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うーん…浮気して相手の女に子どもを妊娠させた夫が絶っ対悪いのに、この妻に恐怖を感じてしまう…。
しかし不倫のあげく結婚した女って、なんで自分も同じことされると思わないんだろう…。1回浮気した人間は、また必ずやるぞ?実はどちらも1人の女の話でしたー、っていう構成が、これを物語ってる。
桃子に非はないんだから、この先待ち受ける未来が明るいものだといいのだけど。
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去年の1月は『魂萌え!』を読んだ。今年は『愛に乱暴』。
何の因果か、2年連続、年明け早々に不倫ものを読んでいる(笑)
よくある内容だとは思うのだが、吉田修一さんの文章力のなせる技なのか、どんどん読み進めることができた。
この本を読んで、最後に私の心に残ったのは「本音と建前」。
いったいどうやったら「本音と建前」を見分けることができるのだろう。
それを見誤った時、結果、人は傷つく。怖いな~と思った。
正直、この話に登場する人物の誰にも共感することは出来ない。
ただ、真守に最大級の鉄槌が落ちる事を祈るばかりである(笑)
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真守、このクソ野郎が!!
読んでる間中イライラして、こいつへの怒りで
ページを捲る手が止まらず超速で読んだ。
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吉田修一って本当に女のことを心底理解していて毎回びっくりさせられる
特に女がカーッと起こったときの表現には脱帽
後半にかけてわかってくる仕掛けも面白かった
ラストの切なさには少し救われる
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すっきりした読後感を求めていたのに、上下巻ともにもやもやと寧ろつっかえが残る読後感となった。哀しい女とあほ息子の話としか思えない。恐い。畳み方に希望を持たせたようとしているのだろうが、これはご都合主義というものでは…。
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『愛に乱暴』吉田修一 読了。
この物語は上下巻に別れていて、上巻だけ読んだ時点ではただの不倫物語なんだけど、下巻から様子がガラリと変わり、上巻で不倫相手の女のことを綴っていたと思いきや、下巻ではそれが逆転していたり…。ジェットコースターみたいな、アトラクションみたいな、新しいジャンルの小説!オススメ度高い!
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夫の不倫に納得できない桃子の精神は、徐々に周囲との軋轢を呼び起こす。予期せぬ結末に呆然、そして感涙する愛のドラマ。
チェーンソーが登場した時はバイオレンス一直線かと思った。それほど展開の予測不可能なストーリーである。捨てる神あれば拾う神ありという言葉がピタリと当てはまる。
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どんどん追い詰められていく桃子が、さすがに気の毒になってきた。
とりあえずは、光の見える結末でホッとした。
最後の章「ありがとう」はもう、ジェットコースターのような展開で途中から息苦しくなったけど、李くんの「ありがとう」と浅尾くんからの電話とぴーちゃんで、やっと呼吸できるような感じがした。
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サクッと読める本が読みたいなーと思い、購入◎
なんの疑問も持たずに読みすすめて、まんまと騙されました。
チェーンソーや穴、火という不気味な描写で、桃子はこれから先生きてゆけるのかと心配になりながら読んでいったけれど、ラスト、ああ、この人は生きてゆける、そう思いました。
この作品の心理描写、桃子を追い詰める周囲の人物や出来事の描写は、読者をどんどん作品の世界へと引きずり込んでゆく。
けれど、個人的にはなくはない不倫をされた女性の心理描写に、日記のトリックが加わったもの。
せっかく、という言い方がふさわしいかわからないけれど、せっかく上下巻に別れているのなら、真守の目線もあってよかったんじゃないかな…真守は、ああいう人なんだろうけれど、でもどういうタイミングで、律子から桃子へ、桃子から奈央にしようと思ったのか、そんなに理由はなく、ただ他の女を好きになっただけなのか。
親の様子から、真守のダメ男っぷりは察することはできるけれど、せめて、もう少し真守の生い立ちの描写とかがあると、もっとよかったかな。
ただ、この作品はとにかく桃子のみの目線であったことが大きいわけで…でも…というもやもや。
結局「不倫はダメ、ぜったい!」と、いうことかしら( ・ω・)
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最初、2人の視点で語られていると思った。不倫して獲得した夫を、不倫で取られるという皮肉な話。男が優柔不断で一番悪いのだけど、その本質を見抜きながらも、おかしくなっていく主人公が哀れすぎる。
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一言の感想なら「因果応報」。 淡々としていながらも、不穏な雰囲気が漂う作品だ。 主人公桃子の夫の真守が最低なのは大前提なのだが、桃子も可哀そうだけど、うすら怖い... 途中、ちょっとした仕掛けのような展開には「そうきたか」と思った。 吉田修一は「悪人」以外あまり読んだことがなかったが、結構面白かった。(上下巻ともの感想)
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桃子が追い詰められていくストーリーなのだがあくまでも一人称の視点で書かれている。そのギャップをしても守は「悪い」と読者へ確かに思わせつつ、女の落ち度をふんわりと匂わせていくのが肝。あんな行動やこんな行動、「それってどういうことですか(笑)」っていう感情が、最終的な読者の評決に関わってくる面白さ。間に挟まれる手記がなかなか良い味出してて、切なくも非常にドラマチック。
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日記と日記のあいだにある、膨大な日常のことを考える。結局、愛を摩耗させたのはその日常なのだ。自分が日常をささげてきた場所からいらないと言われた主人公がラストにわずかにすくい上げられるところに、自分も救われた気がした。しかし誰かに幸せを託すのは恐ろしいことだ。