紙の本
転機はピンチ、ピンチはチャンス
2021/08/25 15:19
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:dsukesan - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書では、キャリアの形成とは様々な人生の転機を乗り越えることとして説明し、転機への対応の方法について紹介している。
人生における転機には、中年期の危機(ミッドライフ・クライシス)、大病などの不可抗力な転機、老い、など様々なものがある。中年期の危機とは、40歳以降の中年期において、少しずつ老化を意識し身体的な変化、社会的な役割の変化、家族の介護などの家庭的な環境の変化が起こり、その影響に応じて心理的な危機に遭遇することを指す。この中年期の危機は、キャリア理論や心理学で認識されている。
このように、人生では自分や環境が常に変化していき、様々な転機に直面する。こうした変化を受け入れるしかないと腹を括り、自らを試す機会と捉えて自分を見つめ直すことで、転機をチャンスにして、より成長して主体的に自分らしく生きることができると本書は説く。そして、転機を乗り越えるための考え方や理論、自分を振り返る方法などを説明している。本書では、転機に関する悩み別に悩みのポイントと転機の乗り越え方を説明している。悩みの対象ごとに、中年期のキャリア、組織内キャリア、ライフキャリア(特に女性向け)、独立するか否か、不可抗力な転機(大病)、についてそれぞれ説明し、最終章で、転機の乗り越え方全般についてまとめている。
本書を読んで、人生において転機は様々な形で訪れること、そしてその転機に応じて何度でもアイデンティティを更新してより自分らしさを深化していけることが分かった。自分は本書で説明されている中年期の危機に該当することが分かり、自分の状況がある意味でよくある状況と理解できた。また、今後、病気や災害、老化などの他の転機も人生には起こりうることも認識し、自分をみつめ変化することを受け入れて生きていくことが当たり前のことだと思えるようになった。本書では、様々な理論と自己を振り返る方法論が紹介されていたため、それらを整理して自分でも取り組んでみるとともに、キャリアコンサルタントの活用についても検討したいと思った。
投稿元:
レビューを見る
親友にすすめられて読んだ。
自分が今することは、
キャリアの棚卸しだ!
今、キャリアについて考えている人だけでなく
キャリアカウンセラー関連のお仕事をしている人や、
目指している人にもおすすめです!
投稿元:
レビューを見る
著者はキャリアコンサルタント。職場での異動や闘病生活など人生の転機となる出来事をきっかけに、よりよい生き方を模索してきた様子がひしひしと伝わってくる。女性にも読みやすい優しい語り口だが、単なる経験則ではなく、キャリアの緒理論も散りばめられていて非常に勉強になる。いくつになってもまだまだこれからと、たくさんの元気と勇気を貰える。
投稿元:
レビューを見る
本書では、キャリアの形成とは様々な人生の転機を乗り越えることとして説明し、転機への対応の方法について紹介している。
人生における転機には、中年期の危機(ミッドライフ・クライシス)、大病などの不可抗力な転機、老い、など様々なものがある。中年期の危機とは、40歳以降の中年期において、少しずつ老化を意識し身体的な変化、社会的な役割の変化、家族の介護などの家庭的な環境の変化が起こり、その影響に応じて心理的な危機に遭遇することを指す。この中年期の危機は、キャリア理論や心理学で認識されており、河合隼雄が中年期を「思秋期」と位置づけたり、ユングが40歳を「人生の正午」とし、中年期以降を「個性化の時代」(本来の自分に戻っていく時期)と位置づけたりしている。また、発達心理学者のエリクソンは、中年期を「世代性と停滞の対立の課題がある次期」として、世代を超えて次の世代を育てることに積極的に関わることが必要な時期と位置付ける。
このように、人生では自分や環境が常に変化していき、様々な転機に直面する。こうした変化を受け入れるしかないと腹を括り、自らを試す機会と捉えて自分を見つめ直すことで、転機をチャンスにして、より成長して主体的に自分らしく生きることができると本書は説く。そして、転機を乗り越えるための考え方や理論、自分を振り返る方法などを説明している。本書では、転機に関する悩み別に悩みのポイントと転機の乗り越え方を説明している。悩みの対象ごとに、①中年期のキャリア、②組織内キャリア、③ライフキャリア(特に女性向け)、④独立するか否か、⑤不可抗力な転機(大病)、についてそれぞれ説明し、最終章で、転機の乗り越え方全般についてまとめている。
本書で紹介されていた、転機の乗り越え方に関する考え方や理論は次のとおり。
・アイデンティティの螺旋式発達モデル
・育自という考え方
・キャリア・アダプタビリティを高める
・トランジション理論
・シュロスバーグの理論
・SOGモデル
これらのうち、トランジション理論とシュロスバーグの理論の共通点から、著者は次の5つのポイントで転機を乗り越えることができると説明している。
① 客観的に変化を見定める
② 腹を括る
③ 時間をかけて自分のリソースを点検する
④ 他者とのつながりを大切にする
⑤ 機が熟すタイミングを待つ
また、自分を振り返りリソースを点検する方法として、次の様な方法が紹介されていた。
・キャリアの棚卸により、自身の内的キャリアやキャリア・アンカー(価値観、欲求、動機、能力)を振り返る。特に、P-Efit理論に基づき、自分(価値観、能力、適性、興味、関心)と環境(職場環境、仕事内容、役割、人間関係)の合わない部分を分析する。
・自分の個人的特徴(性別、年齢、健康状態、家族構成、社会的地位)、心理的資源(性格、価値観、信念、信条、興味、行動様式、自動思考)を整理する
・生きる目標やどんな人生にしたいかを考える。(ロールモデルを色々な人からいいところを集めて作ったり、認められた���人を想定する)
・支援してくれる人、組織、本などを整理する
本書を読んで、人生において転機は様々な形で訪れること、そしてその転機に応じて何度でもアイデンティティを更新してより自分らしさを深化していけることが分かった。自分は本書で説明されている中年期の危機に該当することが分かり、自分の状況がある意味でよくある状況と理解できた。また、今後、病気や災害、老化などの他の転機も人生には起こりうることも認識し、自分をみつめ変化することを受け入れて生きていくことが当たり前のことだと思えるようになった。本書では、様々な理論と自己を振り返る方法論が紹介されていたため、それらを整理して自分でも取り組んでみるとともに、キャリアコンサルタントの活用についても検討したいと思った。
投稿元:
レビューを見る
自分を振り返る為に大切なこと。
*過去と現状をじっくり見つめ直す。
*自己点検をして、抱える課題を整理する。
*課題を明確化したら、改善行動を起こす。
*新たな役割を受け入れる。
*前向きに人生の再設計を行う。
転機が訪れた時に自分と向き合う。この時、一人で思い悩むのではなく、キャリアコンサルタントや信頼できる人に話を聞いてもらう。この時、事実と感情。そして、欲求に気付く。
想定外の事柄があった時、じっくり時間をかけて時間をかけて自分と向き合う。
*何が変化するのか、変化による影響を客観的に見つめ直す。
*不安や葛藤、迷いをありのまま受容する。
*終わるもの。を明確にして、捨てるものを決める。
*継続するものを明らかにする。
キャリアの棚卸し。経験を時系列にまとめる。
転機の乗り越え方
1.客観的に変化を見定める。
2.腹を括る。
3.時間をかけて自分のリソースを点検する。
4.他者との繋がりを大切にする。
5.機が熟すタイミングを持つ。
ポジティブな感情を作り出す為に、著者がしていること。
*自律性を高めて、自分がコントロールしている感覚を持つこと。
*楽しい時間、充実した時間を意識的に作ること。
*周囲への感謝の気持ちを持ち、言葉や態度で伝えること。
*できたこと、良かったこと、嬉しかったことに注目すること。
投稿元:
レビューを見る
自分のキャリアに悩んでいるとき、どうやって自分と向き合って考えるべきかが記されていると思いました。著者がキャリアコンサルタントであり、働く人の転機に寄り添い支援をしてきた経験から伝えたいことがまとめられています。カウンセリングの要素も強く、この本を読むことで、主体的にかつ前向きに人生の転機に対応していこうという気持ちになれました。
投稿元:
レビューを見る
よく言われることですが、事実は変えられないけれど、意味付けは変えられる。未来に向かって、自分の今後をしっかりゆっくり考えたいと改めて思いました。