本当に有効ないじめ対策について議論した書です!
2019/01/11 09:45
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、様々な事例研究を通じて、いじめをなくすための有効な手段、手当は何かを徹底的に議論した書です。従来から、いじめ問題は学校において、さらには社会において大きな問題となってきました。様々な人々が多様な手段を講じているのですが、なかなかいじめ撲滅までにはいきません。そこで、なぜ、いじめがなくらないのか、いじめを根絶する有効な手段はあるのか、といったことを多くのデータ分析を通じて、議論したのが同書です。いじめ問題を研究しておられる専門家の皆さんはもちろん、学校現場で悩んでおられる先生方にも非常に有用な一冊です。
『いじめを生む教室』
2018/07/31 20:22
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投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「厳罰化」や「道徳教育」ではいじめはなくせない!?
俗流いじめ論を超えて
データやエビデンスに基づき冷静に議論する視点を提供する
いじめ問題をコンパクトにまとめた決定版
「不機嫌な教室」を「ご機嫌な教室」にすればいじめはなくせる!?
「理不尽な思いをする人が一人でも減ってほしい」という著者のシンプルな活動理念にもとづく労作
いじめを論じるならまず目を通すべき必読文献
(それでも足りない視点がひとつあるけれど)
文科相にいじめ問題の解決なんて無理
2022/10/06 16:03
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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
いじめ問題がメディアで大きく取り上げられると大幅に報告件数が増える。特定のいじめ事件がメディアで大きくクローズアップされると、その結果、文科省がいじめの定義を変更し、より多くの件数がカウントされる。教師や保護者に敏感になり、アンケートや面接を増やす。文科省はアンケートを実施し、学識経験者の会議を開催するだけで達成感を感じているのか、そこには問題達成の意欲は感じられない、彼らにはいじめられっ子の気持ちが全く分からないのかもしれない、ずっと、いじめる側にたっていた人たちだから
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いじめを感情論で話し合うのはもうやめよう。データに基づいてひとつひとつ有効な施策を試していこう。
やっぱりいじめ問題ってのは、加害者の問題なんだよ。どうして加害者が不適切行為に走ったのか、それを解決しないとダメなんだよね。
いじめという形の八つ当たり、ストレス発散で他者が傷つくのをふせぐ世の中を作ろう。
そしてみんな理解しなきゃいけないのは「人間は他人を傷つけるのが楽しいと感じる生き物」だという事実。
自分の中にもその他人を傷つけて快楽を得る思考回路が備わっていて、うまくそれをコントロールできているだけなんだということ。攻撃は簡単に自己有用性を感じられて、それに依存してしまうのだ。
いじめはDVに近いものだということを覚えておこう。
まぁそんなことまでは書いてなかったけど、考える材料としてとてもよかった。データが豊富だから、色々考えられる。
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親としてはとても気になるテーマ。
感情に訴える方法ではなく、数々の調査データをもとに、どんな条件が重なるといじめが発生するのかを考察している点に期待をもてる。
データからは、いじめは誰にでも起こりうる、ということが再認識させられる。
では大人はその前提のもと、何をしておくべきかの提案もあるので、身近な子どものためにも読んで備えておきたい1冊だろう。
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様々な視点から「いじめ」を分析している。分析だけで終わらずに「教師として」「大人として」どう対応していくのか、考えさせてくれる。
「2+α制度」「ご機嫌な教室、不機嫌な教室」など、賛同することが多い。僕が学んできたことが、別の方向からも同じ視点で書かれていた。
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荻上チキのラジオ聴くようになって、本書購入。
確かなデータから感情論ではなく具体的な論調に進めていくまとまり方。
いじめは個人的な要因よりも環境的な要因から生まれ、外的なポジションの先生や保護者がストレッサーになって加害者にいじめを誘発させている。
中学、高校生の時は学校さらに限定したら教室が世の中の大半を占めてしまう。そこから弾かれたり、疎外感を感じてしまったらほんと暮らしにくい毎日だよ。個人的に本書で定義されたいじめらしいことはちょくちょくあったけど、個人間じゃ解決できないよな。先生、教育委員会、保護者が介入するべきだし、ヘルプを出してもいいんだよという認識を子供に持ってもらうよう教育が必要なんだろうな。
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読みやすくてとても実践的な本。いじめについてまず一番に読んで間違いない。
俺はいじめはなくならない。とほとんど諦めていたが、なくなりはしなくても、重篤化、深刻化しないようにすることは可能だし、その取組が大事なのだとわかった。
その具体的な方法も書かれていて、できることからやれそうである。
苦悩モードから解決モードへのスイッチが重要。
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東京子ども図書館のいじめ対策に向けての読み聞かせ活動を初めて知りました。評価されない読み聞かせの時間は子どもにとってストレスを感じない貴重な時間とは作者の言葉です。
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いじめを統計と実際の事例や事件を通して分析的に読み解く。もちろんいじめは許されないけれど,同年齢の子どもたちを一定時間強制的に一カ所に集めればストレスたまる。制度的な問題もあるよなあ。
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豊富な研究成果とデータをもとに、いじめが「(加害者であり被害者である)児童、生徒のストレスを溜める環境」に起因するとする。シンプルだが説得力のある論説。
個人は勿論、いじめがもたらす社会的な損失にも触れ、では、どうするのか?まで示されているが、これは参考にしつつ、考えることをやめてはいけないテーマ。
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いじめ関連の本は、独りよがりのものや、やたら難解な理論を構築したものなどが多い中で、この本はデータに基づいた冷静で分かりやすい分析ができている。いじめを被害者と加害者の個人間の問題ではなく、教室の環境(雰囲気)の問題だと捉えるのが重要で、これはほんとうに広く知ってほしいところだ。
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十二分なデータがないながらも、感情論ではなく根拠をもって話そうとしている印象。
「ご機嫌な教室」の条件が分かりやすい。
母校もご機嫌だったんだなぁ。
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いじめについてかなり冷静にたくさんの統計を用いて分析。誠実な本。
ー学校の教室というのは、他人に時間を管理されている環境なのでなかなか自分好みのストレス発散ができません。一方、いじめというのは「それなりに面白いゲーム」なのでそういうかたちでストレスが発露してしまうのです。
マウンティングとラベリング。もともとマウンティングは動物の行動において使われる言葉。自慢したりダメだししたり、人間関係上どちらが優位なのかを探りあいながら立場の安定性を確保していくのが目的なのでしょう。
ラベリングは「この人はいじめられていい存在である」「この人は他の人よりも劣っている」とラベルを貼る行為。子供たちがラベリングをしているときに先生が助長するような冗談をいうこともある。(太っている子に「今日も良く食べるな!」など)
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https://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-84077-2 ,
http://stopijime.jp/