紙の本
久々の国名シリーズ!
2018/09/15 20:15
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投稿者:つきたまご - この投稿者のレビュー一覧を見る
作家アリスの、久々の国名シリーズということで、楽しみに手に取りました。長編ではありますが、ぐいぐい引き込まれ、読み切ってしまいました。
インド倶楽部(このタイトルについても、物語中や後書きで語られますが)のメンバーが殺害され、火村&アリスのコンビに話が来て…という話です。
ミステリとして面白いことはもちろんでしたが、今回は雑談で過去作について話すことが多く、“作家アリス作品のファン”に嬉しい作品だと思いました。しかし、この本が初めてという方も、雑談内でネタバレはしていないので、「そんな話があったのか。読んでみよう。」という方向で楽しめるかもしれません。
ミステリという特性上、ここで多くは語れませんが、久々の国名シリーズに、とにかく満足!
紙の本
トリックよりも動機メイン?
2019/03/24 23:52
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投稿者:kurage - この投稿者のレビュー一覧を見る
久々の国名シリーズです。
今回の話は、トリックを楽しむミステリーっていうよりも、動機にスポットを当てた話なのかな?という印象でした。
全体的にスピリチュアルよりなので、好みが分かれそうな話かも。
電子書籍
不思議な気分
2018/10/10 00:35
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投稿者:mancha18 - この投稿者のレビュー一覧を見る
読んでいて不思議な気分になる話です。
人によっては、煙に巻かれたような結末だと思います。
とらえどころのない登場人物たちの物語。
結局誰が悪者なのか?
紙の本
私の知ってるインディア倶楽部
2018/11/21 20:55
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投稿者:amisha - この投稿者のレビュー一覧を見る
神戸はなじみのある町で、舞台となる場所の光景が手に取るようにわかった。登場人物は一人を除いて日本人ばかりだが、その繋がり具合にボリウッド映画を彷彿とさせる節がある。顛末は読んでのお楽しみ!
ちなみに、実在するインディア倶楽部の催しには何度か参加したことがある。舞台となる象ビルのすぐ近くに実在する。小説の中の舞台をまちあるきしながら観光する楽しみ方もあると思う。
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待ちに待った、というより勝手に待っていただけなのだが、13年ぶりの国名シリーズである。うれしくて手汗が止まらない(書店の紙カバーがふやけた)。インド亭で行われた、とある例会が語られる導入。そこからどのように謎が展開していくのか期待を膨らませ、夢中で読んだ。さらには読者を楽しませてくれる小ネタ(?)も満載、いつもと少し様子が違うぞと感じさせる書き方も新鮮だった。ミステリとしては変わり種、だが有栖川作品としては王道という印象が残っている。動機を軸にしない、火村先生の犯人当て。それを長編で読めたことがうれしい。
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『国名シリーズ』最新刊。
あとがきによると暫く出ていなかったらしい。言われてみれば随分と長いこと新作を読んでいなかったことを思い出したが、余り久しぶりという感じがしないのは、それなりに新刊が出ているからだろうか。
神戸は学生時代の友人が住んでいたので、色々と懐かしいところがあって楽しかった。土地勘がある場所のミステリは楽しいね。
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本当に中の中の出来。
良くも悪くも真っ当なミステリ。
本格トリックは今回はナシだったけど、超リアリストで動機軽視の火村が、前世絡みの動機から謎解きとは、かなり異色。でも往年のファンとしてはもう一捻り欲しいなあ。ほら、今時のミステリみたいなさあ。
「横溝正史生誕の地」とか「うみねこ堂書林」とか、神戸観光案内してる場合じゃないでしょー。
気になるけど(笑)
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(長編)火村&有栖シリーズ24 狩人の悪夢
(長編)国名シリーズ9火村&有栖シリーズ25
目次
第一章 神秘が語られる
第二章 スーツケースの男
第三章 予告された死
第四章 糸を手繰る
第五章 ショータイム
第六章 転生の果て
あとがき
文庫版あとがき
解説 野村恒彦
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2018年103冊目。待望の国名シリーズ最新作。シリーズとしての面白さは健在ながら、火村と同じでその手のものを信じてない質なので、前世の下りや動機にはハマれず。アリスがこれまでの事件に名前をつけていたのには思わず頬が緩みました。
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事件自体は謎めいていながらも地味で、ホワイダニットに焦点があるので犯人がわかったときの気持ちよさはなく、そうか……という感じ。有栖川ミステリは犯人わかっても気持ちよさより切なさが勝つのが常なのですが。
アリスの発言がやたらメタいのでそういう感じだっけ?と戸惑いましたが、あとがき読むにそこも含めてのこの作品のテイストなのかな。いろんな味でこのシリーズを味わえるのはこれからも楽しみ。
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前世から自分が死ぬ日まで、全ての運命が予言され記されているというインドに伝わる「アガスティアの葉」この神秘に触れようと神戸の異人館街のはずれにある屋敷に〈インド倶楽部〉のメンバー七人が集まった。その数日後、イベントに立ち会ったものが相次いで殺される。まさかその死は予言されていたのか!?フィールドワークを始めた臨床犯罪学者の火村英生と推理作家の有栖川有栖は謎に包まれた例会と連続殺人事件の関係に迫っていく!
火村とアリスの物語・長編、インドと輪廻転生。今までのシリーズのタイトルやあらすじがポンポン出てくるわアリスと火村の関係性をメタ的に揶揄されるわなんか火村先生の目が開かれるような展開があるわで、お、なんだ何の記念巻だ?まさか最終巻か?と無駄にドキドキしたわ。終わらないよね!?内容的にはワイダニットがメイン?出てくるキャラみんななんかまともで協力的な良い人ばかりだからか、なんか平穏な空気感の一冊だった。いつまでもカレー友でいてください。
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火村モノの国名シリーズ(国名シリーズとしては十三年振りってのにビックリ。別タイトルのモノは出ているからそんなに久しぶりの感じはしないのだけど)。
今回、読んでてちょっと普段とテイストが違う(社会派っぽいというか、地味というか、堅実路線というか…)…と思いながら読みましたが、あとがきに書かれた言葉を読むと、これはあえて狙った路線なのだな、と納得。
ネタにロマンチックな所が入るのは毎度の事ですので、今回はコレか~みたいな感じで楽しみました。
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今回のテーマは「インド」、「輪廻」、「前世」。そのせいかいつもと少し趣が違って感じられたが、火村とアリスの掛け合いは相変わらず絶妙。期待どおりの面白さに満足。
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ゆっくり読もうと思ってたのに読み始めたら止められなくて一気読みしてしまった。
あとがきで有栖川さんがいろんなパターンで書いてるっていってたけど、私にとっては安定と安心の作家アリスシリーズって感じだけどなー。
まあ読み方がちょっとアレだからかもだけど。
今回は佐分利のクリニックでの会話がよかったな。
あと野上さん視点があったのが新鮮でよかった。
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前世の繋がりを持つ7人が集まった「インド倶楽部」。そこで行なわれた全ての運命が書かれているという「アガスティア葉」のリーディングが催された。そこで示された死の日付。後日リーディングに集まった者が相次いで殺される。果たしてその死は予言されていたのか。
「本格ミステリ」とは何なのか? この問いへの答は様々なものとなるでしょう。どこをミステリの核とするのか、魅力とするのかは人によって様々だからです。
僕にとって「本格ミステリ」とは「探偵(役)が答を導き出す道筋が美しい物語」なのです。その答に驚いたり納得するだけではなく、如何にしてそこに至ったのかその答が出るまでの式の美しさが重要だと思っています。
そう思うようになったのは、有栖川有栖作品に魅了されたからですね。謂わば火村の推理に惚れたからと言っても過言ではないでしょう。
でも推理の過程だけでは面白みがないのですね。そこで今回ある人物が発した「謎を解くのは火村で、アリスが物語を完成させる」という言葉。これこそがこのシリーズの魅力を端的に表わしたものなのではないでしょうか。
あとがきで作者はこの作家アリスシリーズは作品ごとに本格ミステリのスタイルを変えていると述べています。確かに謎に対するアプローチの仕方や、謎自体の取り扱い方など作品によって違っています。しかしどれを読んでもシリーズとしての面白さがあるのは、火村とアリスの関係性がシリーズを通して一貫しているからでしょうか。改めてこのシリーズの魅力に気付かされました。
また今回は久し振りの国名シリーズだったからなのか、内幕をちらりと見せるようなネタが仕込まれていたことにもニヤリとさせられました。そしていつも通りの火村アリスのデートシーンも。その中でミステリ論や前世に関する論を挟み込み、それがその後の展開の足掛かりになるところも美しいと感じる所以ですね。