電子書籍
再認識
2021/05/23 23:03
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投稿者:なつゆき - この投稿者のレビュー一覧を見る
最後の池波正太郎の『瓶割小僧』を読んで「これぞ鬼平犯科帳」と、痒いところに手の届いたような、ストンとハマったようなやっと落ち着いた気がしたのだ。
そこまでの話では、自分なりの鬼平犯科帳の世界観とは違うように感じる作品もあり、「これは鬼平犯科帳ではない」のだと寂しく感じていた。
多くの人間に愛された「鬼平犯科帳」を、こういう風に捉えている作家もいるのだな、と改めて人それぞれなのだと思う。
そしてやはり池波正太郎は凄い、鬼平ファミリーは大好きだと再認識したのだった。
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【人気作家七人七様の「鬼平」ワールドへようこそ】「鬼平」誕生五十年を記念し、七人の人気作家が「鬼平」に新たな命を吹き込んだ作品集。本家・池波も「瓶割り小僧」で特別参加。
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土橋章宏の「隠し味」は泣けた。
諸田玲子の「最後の女」は、平蔵が女と情を交わすのが納得いかなかった。
逢坂剛はまるで漫画の鬼平しか読んでないようなキャラ作りで好きではなかった。
あとは概ね良しかな。
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池波正太郎が生んだ誰もが知るヒーロー鬼平犯科帳。鬼平こと長谷川平蔵を現代の人気作家が描く作品集。
本編を全巻貪り読んだのは、たしかまだ20代。
池波正太郎の語りの上手さに感動し、平蔵の人心掌握術に憧れを抱いた記憶がある。
そしてこの本にて、鮮やかにヒーローが復活した。
正面から鬼平に取り組んだもの、若き平蔵を描いたもの、ライバルの旗本の視線から描かれたものなど多彩な平蔵に出会えた喜び。正にアンソロジーの醍醐味。堪能しました。
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永遠のヒーロー「鬼平」再来!「鬼平」誕生から50年を記念し、七人の人気作家が「鬼平」に新たな命を吹き込んだ作品集。
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七人の、それぞれ異なる平蔵に会える…。
刊行されていたのは知っていたが、
池波さんの鬼平が好きすぎで、
違う鬼平には、会いたくなかったため、手には取らなかった。
長谷川平蔵は、実在の人物だが、
「鬼平犯科帳」は、何といっても池波正太郎さんが生み出したもので、
その人物像、キャラクターは、池波さんの鬼平が強すぎで、
他のキャラが入り込む隙間がなかった。
だが、だんだんと、気持ちは変わり、
新しくても、違ってもいいから、鬼平に会ってみたくなった。
この作品には、七人の作家さんが描く、七人の鬼平が登場する。
平蔵の出世や、秘め事、木村忠吾の活躍を支える平蔵、
そして、「耳袋秘帖」の根岸肥前守の目を通した姿などが描かれる。
もちろん、まったく違う雰囲気だが、
それぞれ、新しい平蔵に出会えた気がする。
でも、結局は、池波さんの「鬼平犯科帳」を読み返したくなる、
そのきっかけになっただけかなぁ。