電子書籍
昭和の
2019/10/06 18:11
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投稿者:おどおどさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
ドラマまたは現代に置き換えて、ドロドロした感じにすると良さそうなお話だなと思う。
木村多江さん辺り主演でやってくれないだろうか? 笑
紙の本
国境の地
2022/03/23 11:37
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投稿者:kotep - この投稿者のレビュー一覧を見る
北海道根室市にある妓楼で働く珠生。珠生は河之辺水産という町では大きな会社の娘として生まれた。姉の智鶴は政治家、妹の早苗は金融業者に嫁いでいた。そして珠生も表向きは土建屋だが実際はヤクザ組織に嫁ぐ。三姉妹が力を合わせて北方領土返還に向けて動き出すのだが・・・・・。
姉妹とはいえ、上手く行かないことも多いのですね。女性の心理を巧みに表現している部分には脱帽します。男性なら毛利元就の三矢の教えを頭に思い浮かべますが、この三姉妹の場合は表現し辛いですね。しかし、この時代には珍しい現代的な考えと行動力を持つ女性達ですね。
紙の本
こういう長編もいい
2018/12/14 08:14
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投稿者:tomoaki - この投稿者のレビュー一覧を見る
この著者の作品は比較的時間軸が長いように感じる作品が多い。
親子2代にわたるものがたり、数十年前の出来事が今につながっている、というような。
これはそれが朝ドラ風にわかりやすく描かれていて、北海道という舞台設定もあってか、”別世界”を見ている気分になる。
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内容(「BOOK」データベースより)
北海道最東端・根室は、国境の町である。戦前からこの町を動かしてきた河之辺水産の社長には、三人の娘がいた。長女智鶴は国政を目指す大旗運輸の御曹司に嫁ぎ、次女珠生は芸者を経て相羽組組長の妻となり、三女早苗は金貸しの杉原家の次男を養子にして実家を継ぐことになっている。にわかに解散風が吹いた総選挙で、智鶴の夫・大旗善司は、北方領土の早期返還を公約に掲げ、初当選を果たした。選挙戦を支えたのは、珠生の夫・相羽重之が海峡でかき集めた汚れ金だった。三姉妹はそれぞれの愛を貫き、男の屍を越え生きてゆく。直木賞作家が贈る波瀾万丈エンタメ!
令和元年9月11日~15日
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"女の人生は、惚れた男で決まる"。戦後根室の復興に尽力してきた地元最大手の水産加工会社社長の三人の娘。三姉妹はそれぞれの愛を貫き、男の屍を越え生きてゆく。直木賞作家が贈る波瀾万丈一代記。
解説の小出さんの文のとおり、『極道の妻たち』が好きな人にはたまらない作品だと思う。権力と財力は男が最も望むものだが、それを構築するのは人の力、コネである。そのコネを最大限活用するのが女たちだろう。
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女の人生は惚れた男で決まる、と衝撃的な言葉で描かれていく三姉妹の人生。北方領土問題を絡めながらも気丈に生きた女性たちの話である。圧倒された。
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土着の気配が色濃い作家というものがいる。
読み手側がその土地にまったく馴染みがない場合と、一度でも訪れたことがある場合、住んでいる場合など、こちらの感情移入の度合いも、当然ながら異なってくる。
本作は、間近に北方領土をのぞむ根室を舞台にした、昭和の女の生き様を描いた小説。
個人的には、だいぶ前、気楽な学生時代の旅行で根室を訪れた時、「返せ!北方領土!」の垂れ幕をそこらじゅうで目にした時の衝撃を覚えている。
野付半島にも行った。夏だったのに、「この世の果てを絵に描いたら、こんな景色なのではないかな」とふと思った。
海を臨みながらも充満している息苦しさのようなものを、この小説を読んでいる間、ずっと思いだしていた。
文庫版の帯に「女の人生は、惚れた男で決まる」とあった。時代的に、たしかにそういう側面はあっただろう。
でも、主人公の珠生は、翻弄されながらも決して後悔はしていない。自分で決めて、自分で選んだ人生だったからだと思う。その珠生の心意気に、惚れた。
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宮尾登美子の作品にありそうな設定。
今の私は決してこういうのを読みたくはなかったので、何回も挫折しそうだった。
帯に「女の人生は惚れた男で決まる」って書いてあるけど、どういう男を好きになるかが問題で、そういう男を好きになってしまった私の性格が人生を左右するって思うのよねー。
桜木紫乃に、もっと明るい小説はないのかな。
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舞台は根室、国境の町。そこで生まれた三人の娘。
長女は政界入りを目指す運輸会社の御曹司に嫁ぎ、次女はヤクザの姐となり、三女は金貸しの次男を養子にして実家を継ぐ。
次女のたまきの視点で物語は進みます。
桜木紫乃ワールド楽しめます。
3.5的な3。
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(発売当初読んだはず、その頃はブクログを使ってなかった、何度目かの再読)
この感じ、まさに求める桜木紫乃ワールド!
P80
半月ほど行方知らずだった相羽が現れた夜、珠生はこんな場面に喜んでいる自分に愛想が尽きそうになった
P108
呼び捨てにしてくれるなと、相羽は三浦に頭を下げた。あのひとときだけで、この先何年でもついていけそうな気がする
素晴らしく表現に迷う気持ちを言語化してあり、私はとても共感できる。
北海道の根室に河之辺水産という地場企業があり、社長には、三人の娘がいた。
長女智鶴は大旗運輸の御曹司に嫁ぐ。
次女珠生(たまき)は家を15で飛び出し「喜楽楼」の芸者になる。その後、相羽重之と籍を入れる。
相羽は組を起こし珠生は組長の妻となる。
三女早苗は金貸しの杉原家の次男と婚約。そして実家の河之辺水産を継ぐことを求められている。
組長の妻とは。手を取り共に歩んでいく、そんなイメージではない。海だけではなく男と女の間にも、目には見えない境界線がある。血縁でなくても、より強い結びつき。それを理解し、夫の立場を慮り、珠生は「相羽珠生」として生きていく。
この作品を読んで3人姉妹の誰かに似ている、こうなりたい、認めたくない自分の姿、そんな事を考える人も多いのかな。私は断然、珠生に憧れるが、他の二人から見たこの話だったり、相羽から見た話を、読んでみたい。
続編が出ないかな。
いろんなレビューがあるが、私はこの作品大好きです。