紙の本
ミステリ成分よりも武道多め
2019/06/27 12:12
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投稿者:たけとり - この投稿者のレビュー一覧を見る
すごく良かった。殺人事件に巻き込まれるのは最初の事件だけで、あとは日常ミステリ&部活もの。ミステリよりも弓道に対する姿勢、考え方の方に目がいく。年齢を問わず、弓道をやってる人に是非読んでほしい本。自分も数年前に弓道を始めて今四段だから、終盤P243の「ある程度経験を積まないと教本に書かれている事が分からない」というのは凄く分かる。と同時に、弓道未経験者がこの本読んでも同じ状態では、と思わなくも…w むしろ我孫子さんは1年やって初段までしか持っていないのに、プロはここまで書けるものなのね…。
しかし一番印象的なのは、棚橋先生と凛のやり取り。自分もお世話になった弓の先生が先日亡くなられたばかりなので、第一話のラストと、最終話の終盤のやり取りはただただ切ない。自分が尊敬する先生にああ言って貰える凛が羨ましい。続刊が出て欲しいけど、そうしたら続刊の冒頭かラストがお葬式になっていそうで…。
紙の本
、やっぱり青春小説
2024/04/26 21:27
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投稿者:kochimi - この投稿者のレビュー一覧を見る
青春小説と思って読み始めたら
いきなり事件でやっぱりミステリー?
と慌てましたが、やっぱり青春小説でした。
弓道を知らない私にも
動きや流れが何となくわかりましたし、
何より爽やかに読めました。
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篠崎凜──翠星学園高校一年生。ひたすら弓道に打ち込む少女。そんな凜がいつの間にかネットで『天才弓道美少女』と評判になるが……。友達に悩み、自分に悩み、弓道に悩む青春真っ只中──。ひとりの少女の成長を活き活きと描く傑作長編。
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中校一貫の私学で中学から弓道を始めている主人公にシンパシーを感じて読み始めました。
しかし、中高の6年間でやめてしまった自分とは違って、人生を通して弓道と向き合って行こうとする主人公の素朴かつ真摯な姿勢が眩しく、何とも言えない読後感。共感と疎外感の波状攻撃でした。
弓道小説として楽しもと思うと、ストーリー上とってつけた感のあるミステリー要素ですが、弓道に触れたことのない読者にとっては程よい緩急ポイントになっていてちょうど良いのかなとも思います。
個人的には第5話の「打起こし」が響きました。
凜目線には中高時代の自分が立っていて、吉村先生の目線には今の自分が立っている。うまく言えないけど、部活の指導者の思いをわかりやすく表現してくれています。同時に、本気で競技に取り組む生徒と、青春の1ピースとして部活に励む生徒の心情対比もシンプルに描いていてじんわりきました。
トータルとして懐かしみつつ楽しんで読めた本でしたが、竹弓のくだりはなんだかもやっとしています。いや、それはないでしょって。
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我孫子さんの作品はかまいたちの夜から入ってほとんど読んでいるつもりです。
最近の作品は正直設定は面白いけど消化不良みたいなのが多かったのですが、この作品は久しぶりの快作だと思います。
女子高生の視点で描かれているので軽妙ながらもミステリーの部分では引き込まれます。
弓道の面でもスポーツと武道の違い、それに対しての筆者なりの考えが反映されていて興味深かったです。
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高校の弓道部を舞台にした連作短編集。
国内外のミステリで弓が凶器に使われる事は多々あるが、弓道部で起こる事件って無かった気がする。目新しくて面白かった。謎は解くけど名探偵と言われるのを嫌がる主人公の女子高生のキャラがいい。彼女の成長も描かれていて、小説としての完成度もまずまずだった。
ただ、肝心のミステリの度合いが低いなあ。今回は著者の狙いはミステリじゃ無いのか? デビュー時のガチ本格の作風はどこへやら。寂しいよ、我孫子先生。
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弓道部の女子学生って合気道部のとはどこかが違ってたんだよな。
そんなことを昔に思っていたことを思い出しました。あの頃は良かったなー
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篠崎凜―翠星学園高校一年生。中学から弓道を始め、現在弓道弐段。ひたすら弓道に打ち込む少女。そんな凛が師匠、棚橋先生の家で、ありえない矢で男が殺された事件に巻き込まれ、見事に解決した。『弓道名人は名探偵』と校内新聞で取り上げられ、凛の動画はいつの間にかネットで『天才弓道美少女』と評判になるが…。友達に悩み、自分に悩み、弓道に悩む青春真っ只中―。ひとりの少女の成長を活き活きと描く傑作長編。
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高校の弓道部が舞台の青春物語。弓の世界を極めたいと、懸命に稽古をし、心を、身体を整えて、より良い「射」を目指す少女・凛が主役である。これだけでも充分に魅力的な世界なのだが、そこにミステリ要素が加わり、その探偵役が主人公の凛なのだから、魅力はさらに増すというものである。ちょっとした違和感から、事の真相を導き出す凛だが、その後のさばき方がまた好ましいのである。無闇に明るみに出すだけではなく、その理由まで慮って、関係者に相対する姿勢には、凛の人柄がにじみ出ている。登場するキャラクタがみな魅力的で、それにも惹かれる。続編をぜひ読みたいと思わされる一冊である。
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弓道物でミステリとは珍しいなと思い読んでみましたが、そこまでミステリではなかったです。
高校時代弓道をしていたので色々と懐かしい気持ちになりました。作中に出てくる弓具屋さんはきっとあそこだろうな。
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弓道場での殺人事件を関係者にしかわからない知識でずばっと解決したことから名探偵扱いされる主人公。さすがに刑事事件が続くわけもないが、日常の謎をどんどん解いていくのは気持ち良かった。弓道の所作とか試合展開とか初めて知ることが多く、部活ものとしても面白かった。
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弓道部だった頃を思い出した。高校の頃は不真面目に、大学の頃は真面目に引いていたけど、あの頃に読みたかった本。また弓引きたくなった。
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【収録作品】甲矢と乙矢/弓の道、矢の道/弓と弓巻き/打ち起こし/射詰/射即人生/弦音
何かに真摯に取り組める時間をもてる人は幸せだと思わせてくれる。素直な主人公の成長ぶりが気持ちよく、周囲の大人もちゃんとしていて、読後感が爽やか。
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篠崎凜―翠星学園高校一年生。
中学から弓道を始め、現在弓道弐段。
ひたすら弓道に打ち込む少女。
そんな凛が師匠、棚橋先生の家で、ありえない矢で男が殺された事件に巻き込まれ、見事に解決した。
『弓道名人は名探偵』と校内新聞で取り上げられ、凛の動画はいつの間にかネットで『天才弓道美少女』と評判になるが…。
友達に悩み、自分に悩み、弓道に悩む青春真っ只中―。
(アマゾンより引用)
棚橋先生とのやり取りの件はちょっと泣ける(´・ω・`)
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弓道ほとんど知らないけど、やっぱり「道」なんですね。その作法?所作?、興味深かったです。
主人公が視野を広げつつ成長していく様が素敵で、ほんの一振りって具合のミステリー要素も効いていて読後感の良いお話でした。
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2019.05.22
いつも初めての著書の時の評価は最高になるなあ。先生の「良い弦音ね」はジンと来た!あの一言で優れていると認めたもの。電車の中で涙が出たわ。^_^