投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
映画の印象が強すぎる作品を読み解いていく面白さ。10代の頃読んだ時は映画のシーンを思い返すだけであったことを痛感(映画に出ない人物の存在すら読み飛ばしていた模様)鴻巣訳も買い揃えたので近々読み返す。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
再読しているときは、それこそ夢中で読み終えた『風と共に去りぬ』。
その謎とき、深掘りに本書は大成功している。
何が書かれているかではなく、どう書かれているかに注目するのは翻訳者ならではの視点。そこに注目するとき、とびっきりのドライブ感がなぜ生まれるか明かされる。
スカーレット/メラニーの分裂・協調、アシュリの性欲への着目、エンディングの評価、そして主要4人の密接度などどどれも冴えている。全体的におぼろげに夢中で読んだ原著の輪郭がはっきりした。
結語の「この傑作のテクストの下に、発動機の危うい喘ぎや細かい震えを、いまのわたしは感じざるを得ない」には、わたしは恐れをも抱いた。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
風と共に去りぬは疾走感溢れる大作で、主人公スカーレットの魅力と相まって、あの長大なボリュームをものともせずあっという間に読める小説だ。もし映画を先に観ていれば、スカーレットとレットの恋物語が最も印象的だろう。しかし本を読んでみると気づく、「あれ、レットってなかなか出てこないな」というほんの小さな違和感… 本書は、翻訳者ならではの丁寧さで、それら違和感を拾い上げ、風と共に去りぬの新たな側面を開いてみせる。読み終わったら、同作がもう一度読みたくなること間違いなし!